二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ナビ・ルナ&ムスビ ( No.317 )
日時: 2011/12/07 14:27
名前: ルルにゃん ◆8/MtyDeTiY (ID: 86FuzJA.)

第4章 妖怪伝説を頼りに
 あれは、10年ほど前の話だと言われている。マワルさんはあのとおり話してくれないから。あくまでうわさだということをわきまえた上で聞いて欲しい。
 ぼくたちの住むこの土地に妖怪がやってきたらしい。
 その妖怪は、猫の姿をしていて、あとあとこのうわさが流れるまで、みんな気づかなかったというから、猫又が妖怪になってしまったことを嘆いて、マワルさんの所にニキラアイナで過ごすために普通の猫になる薬を買いに来たとか、そうとうな術使いが自分ではできないことをマワルさんに頼んだとか、そんな説もある。
 これから話すのは、ぼくが1番有力だと思っている説だ。なんせ、ほかに比べて話が細かいからね。
 マワルさんの所に来たその妖怪は、最初は旅人だとうそをついたが、あの慧眼を確かめる芝居だった。そのチカラに満足した妖怪は自らの正体を教え、こういったそうだ。
「そろそろ子供が生まれるのですが、おそらく、わたしが死んでしまうと思うのです。
そこで、子供に渡したいものをあなたに託したいと思います。いつ、子供が取りに来るかは分かりませんが、来たときが渡し時です。
大切に保管しておいてください。」
 何を渡したのか。それはトップシークレットだ。そこは分からない。
 そして、それをなぜニキラアイナに置いたのか。妖怪なのに、なぜ妖怪の世界に置かないのか。
 マワルさんもそう思ったらしいが、それを承知して、それを今も保管しているらしい。

Re: ナビ・ルナ&ムスビ ( No.318 )
日時: 2011/12/10 12:13
名前: ルルにゃん ◆8/MtyDeTiY (ID: 86FuzJA.)

「そんな話が!?」
 ルナは、思わず叫びました。
「マワルさんが、妖怪と会っていたなんて。」
 いつみも、驚きを隠せないように言う。
「なら、早速マワルさんに確かめてくるですよ。」
 すばやくムスビが立ち上がりました。その俊敏さに皆、驚きました。太ってるくせに、と。
「ありがとうございました。」
 いつみが頭を下げると、玉ちゃんも続きました。
「また会うのはいつか分かりませんが、2人で仲良くやっていてくださいね。」
「では、行くですよ。ありがとうございましたです。」
 スネリたちも頭を下げて、ドーム状の建物を出ました。
「じゃあ、行こう!『ひまわり屋』へ!!!」
 莉々が楽しそうに言いました。