二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 第三十一話 激突する格闘家 ( No.102 )
- 日時: 2012/11/11 12:46
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: W5lCT/7j)
「キノガッサ、サイコパンチ!」
キノガッサは拳に念動力をまとわせ、ハンタマに殴りかかる。
「ハンタマ、かわしてシャドーパンチだ!」
ハンタマは襲い来る拳を体勢を下げることでかわし、逆に影をまとった拳でキノガッサを殴り飛ばす。
「ぐっ、キノガッサ、タネ爆弾!」
キノガッサは複数のタネを放つ。
ハンタマに当たると、そのタネは炸裂し、ハンタマにダメージを与える。
「怯むな。メガトンキック!」
ハンタマは地を蹴って飛び上がり、流星の如く蹴りを繰り出す。
「まだまだやな。キノガッサ、アイアンテールや!」
対するキノガッサは尻尾を鉄の如く硬化させ、その尻尾を振るう。
メガトンキックとアイアンテールが激突する。
だが、やはりキノガッサの方が強く、ハンタマは力で負け、吹っ飛ばされる。
「休ませへんぞ! サイコパンチ!」
キノガッサは念動力をまとった拳を構えて、ハンタマを追う。
回避の余裕は無い。
「ハンタマ、ここは耐えてくれ! ビルドアップだ!」
ハンタマは筋肉を固め、キノガッサの拳を正面から受け止める。
効果抜群ゆえダメージは大きいが、ハンタマは何とか耐えた。
「マッハパンチ!」
ハンタマは拳を構え、一瞬でキノガッサに接近、拳を叩き込む。
攻撃直後でキノガッサは動けず、その一撃を喰らった。
「続いてシャドーパンチ!」
「立て直せ! サイコパンチや!」
ハンタマの影の拳とキノガッサの光の拳が激突する。
先ほどビルドアップで能力が上がっているため、今度はハンタマは弾かれず、互角に競り合う。
そして双方が一旦離れる。力は互角。
「タネ爆弾や!」
キノガッサは炸裂するタネを無数に飛ばす。
さすがにこの数はかわせない。全ての直撃はしなかったが、それでも何発かはハンタマに命中。
「そろそろ決めるで。キノガッサ、サイコパンチ!」
キノガッサが動いた。
拳に念動力を込めて、ハンタマに殴りかかる。
「ハンタマ、かわしてメガトンキック!」
ハンタマは飛び上がって、キノガッサの拳をかわす。
足を構えて、上空から(地下だが)渾身のキックを繰り出す。
しかし、ハンタマが放ったのはメガトンキックではなかった。
突如、ハンタマの足に炎が宿ったのだ。
「何だ?」
咄嗟に図鑑を確認するレオ。
メガトンキックが消え、代わりにそこにあったのは、
「ブレイズ…キック?」
ハンタマはここに来て、新技を覚えたのだ。
「けっ、運のいい奴やな。そやけど、あっしのキノガッサにパワーで勝つことは出来へんで! キノガッサ、アイアンテール!」
キノガッサは尻尾を鉄のように硬化させる。
「やるしかないだろ! ハンタマ、ブレイズキック!」
ハンタマは炎をまとった足を構えて、渾身の蹴りを繰り出す。
双方が激突、しかしビルドアップで攻撃が上がっているのもあり、ほとんど競り合わずにハンタマの攻撃がキノガッサを吹っ飛ばした。
「何やと!?」
驚愕を露わにするクルサ。
そんなクルサには構わず、レオはハンタマに止めの一撃を指示する。
「ハンタマ、マッハパンチ!」
キノガッサが起き上がるより早く、ハンタマはキノガッサに接近し、キノガッサを殴り飛ばした。
数メートル吹っ飛ばされたキノガッサは、戸棚に激突、戦闘不能となった。
「キノガッサ、休んどき」
クルサはキノガッサをボールに戻すが、その表情に焦りは無い。
「あっしをここまで追い詰めた事は誉めてやる。だが、こっからのあっしは本気や。あっしの最後のポケモンは、今までの二体とは格が違う。覚悟しときや」
クルサはそう言って、最後のボールを出す。
「ポコキング、見参!」
クルサの最後のポケモンは、藁傘を被り、瓢箪を持ち、旅人のような格好をした、大きい狸のようなポケモン。
ポコキング、大狸ポケモン。ノーマルタイプ。
クルサと雰囲気はピッタリだ。
「行くで。ポコキング、腹太鼓や」
ポコキングは腹をポコポコと叩き出した。
レオはこんな技を見たことがない。
「何だか知らないけど、こっちも行くぞ! ハンタマ、マッハパンチ!」
ハンタマは一瞬でポコキングに接近し、拳を叩き込む。
だが、
「ポコキング、雷パンチ!」
ポコキングは腹太鼓を終え、電気をまとった拳で、殴りかかって来たハンタマを攻撃する。
それだけで、競り合うこともなくハンタマは一方的に吹っ飛ばされ、戦闘不能となってしまった。
「…!?」
さすがにこれは驚かずにはいられない。驚愕の表情を浮かべるレオに、クルサはやれやれと首を振った。
「腹太鼓は自分の体力の半分を犠牲に、攻撃力を底上げする技や。ちゅうことはつまり」
クルサはニヤリと笑い、
「今のポコキングは、攻撃力マックスや」
クルサ戦中盤。ハンタマが新技ブレイズキックを覚え、二タテしますが、クルサの最後の切り札、ポコキングに瞬殺されました。というか腹太鼓って鬼畜技じゃないですか? タイミングさえ見極めれば恐ろしく強い技になると思いますよ。後ちなみに、クルサは執筆前、一番最初に考えついたキャラなんです。ポコキングとも姿がそっくりだし、喋り方独特だし、なかなかインパクトの強いキャラに仕上がったと思いますよ。次回はクルサ戦決着。それでは、次回もお楽しみに!