二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re:第三十二話 もう一人の藁傘の悪魔 ( No.105 )
日時: 2012/11/11 12:48
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: rMENFEPd)

「リーティン、お前に頼るしかない。頼むぞ!」
レオは最後のポケモンであり、エースでもある、リーティンを出す。
「ケッ、そんな弱っちょろいポケモンであっしのポコキングに勝てると? ぶひゃはははは、笑いが止まらへんわ! ポコキング、雷パンチ!」
ポコキングは拳に電撃をまとい、殴りかかる。
「リーティン、かわしてエアスラッシュ!」
リーティンは横に飛びのいて拳を避け、葉を振って空気の刃を放つ。
「甘いで! シャドークロー!」
ポコキングは影をまとった爪で、エアスラッシュを簡単に破壊する。
その爪は、そのままリーティンをも捕らえんと迫る。
「リーティン、葉を上手く使えば受け流せる!」
リーティンはポコキングの攻撃を葉に当て、その葉を素早く反らすことで、攻撃力最大のポコキングの攻撃を何とか受け流す。
だが、
「雷パンチや!」
もう片方の拳にポコキングは電撃をまとい、リーティンを殴る。
とっさに葉を構えるが、ポコキングの拳は葉ごとリーティンを吹っ飛ばした。
一応葉の防御は効いているらしい。素の雷パンチの直撃と同じくらいのダメージだろう。
「ならリーティン、積むぞ! 成長だ!」
リーティンは体の細胞を成長させ、決定力を上げる。
「こざかしい真似しやがって! ポコキング、とっとと決めるで! シャドークロー!」
再びポコキングは影の爪でリーティンを切り裂く。
「グラスミキサーだ!」
リーティンは葉を振り、木の葉の渦を発生させ、その渦を叩きつける。
しかし、ポコキングの影の爪はリーティンの木の葉の渦を切り裂き破壊、リーティンに爪の矛先を向ける。
リーティンは回避したが、爪の先端がリーティンを掠めて当たった。
「くっ、リーティン、二発エアスラッシュ!」
リーティンは葉を二度振り、二つの空気の刃を放つ。
攻撃直後で隙が出来ていたポコキングは空気の刃を避けられず、刃の直撃を喰らった。
しかも、何故かポコキングは相当体力が減っているように見える。
(あれ? こいつ、体格の割に打たれ弱い?)
ちらとレオはそんなことを思った。
「やっぱこざかしい! ポコキング、大技使うで!」
クルサはシャウラの笑みに似た、引き裂くような笑いを浮かべ、目をギラリと光らせる。

「ポコキング、ギガインパクト!」

ポコキングは体の周りに膨大なエネルギーをまとう。
エネルギーが最大にまで溜まると、ついにポコキングは突進する。
「リーティン、これは当たるとまずいぞ! 回避だ!」
リーティンはジャンプしてポコキングの突進を避けようとする。
が、ポコキングのまとうエネルギーは範囲が広すぎる。普通の回避では避けられそうに無い。
「くっそ、リーティン、無茶だと思うけど葉でガードだ!」
リーティンも何をしても無駄だと判断したのか、葉を構え、防御する。
最初は必死にポコキングの突撃を止めていたのだが、すぐに体勢が崩れ、威力は弱めたものの、ギガインパクトに吹っ飛ばされる。
「くそ、やっぱりか…!」
気力だけは自信のあるレオのリーティンは、まだギリギリで起き上がる。
(何か、何か無いか…?)
レオは頭を振り絞って考える。何か、ポコキングの隙を。
そして、ふと思い出した。先ほどもふと思ったが、幸運だったので考えなかった違和感を。
そして、クルサの言葉を。

(腹太鼓は『自分の体力の半分を犠牲に』、攻撃力を底上げする技や)

そう。
今のクルサのポコキングの体力は、既に半分無いのだ。
そして、リーティンは今ほぼ体力が無い。
特性が、深緑が発動する。
「リーティン、グラスミキサー!」
リーティンは葉を思い切り振って、もの凄い勢いの木の葉の渦を発生させる。
「ぐう、ばれたか…ッ! というか…」
クルサが呻く。
それには構わず、リーティンは必殺の木の葉の渦を叩きつける。
ポコキングは、ギガインパクトの反動で動けない。木の葉の渦を真正面から受けたポコキングは、吹っ飛ばされて地面に倒れ、戦闘不能となった。
「…あっしのポコキングのギガインパクトを耐えるたあ、なんちゅう根性してんねんや…」
クルサは呟き、ポコキングをボールに戻す。そして、
「まあええか。今頃下っ端が仕事を終えてるやろ。あっしの任務は完了、それではこれにて! じゃあね!」
ヒカリゴケと共に、走り去っていってしまった。


間もなく電気は復旧した。
回線はすぐに修理され、再び町中に電気が戻った。
博物館はしばらく休館らしいが、例の『極秘の資料』は無事だったと、館長も安心していた。
次の日の朝、チヅルと遭遇した。昨日ジム戦が中止になってしまったため、今日挑む、とのことだ。
レオはアメジスシティを出た。ウチセトビッグブリッジが繋ぐ次の町、ブルムシティへ向かう。



さあ、率直に言おうか。ポコキング弱くないか? ウチセトビッグブリッジは日本で言うと『明石海峡大橋』になります。日本で言うと中国地方から四国地方へ渡る感じになりますね。あとクルサのヒカリゴケは何にもしてません。ただ部屋を照らしていただけです。さて、次回はウチセトビッグブリッジ、そしてブルムシティ(は行けるかどうか微妙です)。それでは、次回もお楽しみに!