二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 第三十三話 友との再会と幼き水龍 ( No.111 )
日時: 2012/11/11 12:50
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: 57S6xAsa)

ウチセト地方の北と南の島を繋ぐ、白き巨大な橋、ウチセトビッグブリッジ。
小さい海とはいえ、海を挟む島と島を繋ぐ橋と言えば、その大きさは想像できるだろう。
歩道と車道は完全に分けられ、なおかつ歩道もそこそこ広い。
レオは今、橋を渡っていた。
「次はブルムシティジムか。どんなポケモンを使ってくるんだろうな…」
独り言を呟きながら、レオは歩き続ける。
その時、ふと後ろから肩を叩かれた。
「おっす、レオ。調子はどうだい?」
幼馴染のキラだった。
「おお、キラじゃん! 僕はなかなかいい感じだぜ!」
「俺もまあいい調子かな。レクオレを始めとするメンバーが頑張ってくれてる」
久し振りの再会で話が弾む二人。
「なあ、レオ」
突然、キラの目が真剣になった。
「三対三のポケモンバトル、しないか?」
「お、いいね。受けて立つよ」
幼馴染二人のバトルが始まる。


「まずは俺から。出て来い、タツゴン!」
キラの一番手は、青い体にオレンジ色の顔と原、頭の大きな、龍の子供のようなポケモン。
タツゴン、水龍ポケモン。水・ドラゴンタイプ。
だがこのタツゴン、かなり小さい。一メートルない。
「タツゴンは珍しいポケモンなんだ。ユウ曰く、滅多に人前に出てこないらしい」
ユウとはラビリンシティのジムリーダー、水タイプのエキスパートだ。
「ならこっちは、頼むぞ、ゴートン!」
レオの一番手はゴートン。鋼タイプなので、ドラゴン技のダメージを半減出来る。
「まずはタツゴン、頭突きだ!」
タツゴンは頭を構えて突進、文字通りの頭突きを繰り出す。
「ならこっちだって…ゴートン、思念の頭突き!」
ゴートンも額に思念の力を込め、突進。
双方の頭が激突するが、やはり体格の大きいゴートンに分がある。
タツゴンが吹っ飛ばされた。
「ならばタツゴン、アクアボルト!」
タツゴンは水を発射する。
ゴートンはその水を正面から喰らった。
「この程度どうってことないぜ! ゴートン、アイアンヘッド!」
だが、
「…? ゴートン、どうした?」
ゴートンはまるで麻痺でもしたように痙攣し、動けそうにない。
「アクアボルトは電気を含んだ水を放つ技。そのゴートンは体が痺れて動けないんだよ」
キラは余裕の表情でそう言い、
「タツゴン、龍の波動!」
タツゴンは龍の偉大なエネルギーを凝縮させた波動を撃つ。
動けないゴートンに直撃し、ゴートンを吹っ飛ばす。
効果は今一つだが、それなりのダメージだ。
「ちっ、ゴートン、騙し討ち!」
体は麻痺しているが、今度はゴートンは動いた。
タツゴンに向かって一直線に突進。
「甘い! 龍の波動だ!」
タツゴンは再び龍のエネルギーを溜めた波動を放つ。
が、タツゴンが波動を放つ寸前、ゴートンは素早く上を向いた。
それに釣られて、タツゴンも思わず上を見上げる。
その直後、ゴートンがタツゴンに突進を喰らわせた。
「お前も甘いな。騙し討ちは必中技、そう簡単には防げないぜ」
「なるほど、やるな。タツゴン、アクアボルト!」
タツゴンは電気を含んだ水を発射して攻撃、ゴートンに命中。
一見すると水をかぶるだけに見えるが、電気のダメージが通るのだ。
しかも水で濡れているため、電気がよく通る。
「ゴートン、アイアンヘッド!」
ゴートンは頭を硬化させ、突進する。
「タツゴン、龍の波動!」
対して、タツゴンは龍のエネルギーを凝縮した波動を発射。
威力は互角で、波動は消えたが、アイアンヘッドも解けた。
だが、
「龍の波動!」
タツゴンはすかさずもう一撃波動を放った。
ゴートンは動けず、波動を喰らい、戦闘不能となってしまう。
「ありがとうゴートン。休んでてくれ」
レオはゴートンを戻し、次のボールを構える。
「流石はキラ、ポケモンを上手く育ててるな。なら次はこいつだ、出て来い、ハンタマ!」
レオの二番手はハンタマ。
「ハンタマか、なかなか強そうじゃん。タツゴン、龍の波動!」
タツゴンは龍の力を凝縮した波動を放つが、
「遅いぞ! ハンタマ、マッハパンチ!」
ハンタマは既にタツゴンの正面に接近、拳でタツゴンを吹っ飛ばしていた。
タツゴンが地面に落ちる。戦闘不能だ。
「…サンキュー、タツゴン。お前はしっかり仕事を果たしたぞ」
キラはタツゴンを戻すと、
「次はお前だ! 出て来い、スミロドン!」
四足歩行の、青と黄色の体。そして、何といっても口から伸びた長い二本の牙が特徴だ。
スミロドン、サーベルポケモン。岩・電気タイプ。
「行くぜ! スミロドン、炎の牙!」
スミロドンは牙に炎をまとわせ、ハンタマに噛みつく。
「させるかよ! ハンタマ、シャドーパンチ!」
対するハンタマは拳に影をまとい、向かってくる牙を狙ってパンチを繰り出す。
少し競り合うが、ハンタマの方が徐々に押し、やがてハンタマがスミロドンを吹っ飛ばす。
「ちっ、そのハンタマ、かなり強えな」
「お前のスミロドンもな。その牙、なかなかの力持ってるじゃんか」
幼馴染対決は、まだどっちに転ぶかわからない。



さて、前回のあとがきを見た俺はぎょっとしました。ブルムシティに着くとか言っておきながら、今回橋でバトルしてるし。ノープランなので、案が次々と出て来るんですよ。まあ、今回の幼馴染対決はそこまで大事なバトルではないですし、早めに終わらせる予定です。さあ、次回も今回の続きですね。それでは、次回もお楽しみに!