二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 第三十七話 地を揺るがす根 ( No.120 )
- 日時: 2012/11/11 13:08
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: a8bifGsH)
「出ておいで、あたしの二番手、バーネッコ!」
アサツキの次なるポケモンは、茶色の太い根のようなポケモン。
バーネッコ、根っこポケモン。草・地面タイプ。
「速攻で行くぞ! リーティン、グラスミキサー!」
リーティンは木の葉の渦を作り上げ、バーネッコに叩きつける。
「バーネッコ、かわして! 穴を掘る!」
だがバーネッコは、素早く地中へ潜ってしまい、木の葉の渦は当たらなかった。
突然、リーティンの足元の草が揺れる。
次の瞬間、バーネッコは地中から飛び出し、リーティンを突き上げた。
「くっ、まだまだ! リーティン、エアスラッシュ!」
吹っ飛ばさながらも、リーティンは葉を水平に振って、空気の刃を放つ。
刃は弧を描くように飛び、バーネッコを捕らえた。
「続けて連続切り!」
リーティンは葉を構えて突撃、バーネッコに切りかかる。
だが、
「バーネッコ、グランボールダ!」
バーネッコは大量の岩を出現させる。
その岩が上空からリーティンに襲い掛かり、リーティンの動きを岩で封じ込んでしまう。
「決めるよ! バーネッコ、パワーウィップ!」
バーネッコはジャンプし、長い尻尾(胴体?)をリーティンへ叩きつける。
これを避けられるはずもなく、リーティンは脳天にその一撃を受け、戦闘不能となってしまった。
「…ありがとうリーティン。休んでてくれ」
レオはリーティンをボールに戻し、次のボールを取り出す。
「そのバーネッコ、かなり攻撃的ですね。だったら僕はこいつでその戦略をかき乱します。頼むぞ、カワラベ!」
レオの二番手は、トリッキーな動きを得意とするカワラベ。
「へえ、草タイプ相手に水タイプか。なかなかの自信持ってるね」
「逆ですよ。草タイプに水技はあまり効かないけど、地面タイプを併せ持つバーネッコになら水技が通る。カワラベを出すのはここしか無いんです! カワラベ、アクアジェット!」
カワラベは水をまとい、猛スピードで突進する。
「バーネッコ、パワーウィップで迎撃!」
バーネッコは長い胴体を振り、向かってくるカワラベを弾き飛ばす。
しかし、
「カワラベ、影分身!」
一瞬でカワラベはアクアジェットを解き、素早く分身を作り出す。
バーネッコが捕らえたカワラベは偽物で、サッと消えてしまった。
「カワラベ、もう一度アクアジェット!」
カワラベ軍団が水をまとい、突進する。
どれが本物か分からず、バーネッコはアクアジェットの直撃を喰らった。
「やるじゃない。バーネッコ、パワーウィップ!」
バーネッコはジャンプし、長い胴体をカワラベに叩きつける。
「カワラベ、怯むな! マッドショット!」
パワーウィップが直撃する寸前、カワラベは泥の塊をバーネッコの目にぶつけ、目潰しを決める。
「アクアジェット!」
カワラベはすかさず水をまとい突進、バーネッコを吹っ飛ばす。
「くーっ、戦い辛いわねー! バーネッコ、地震!」
バーネッコはのたうち回り、地面を揺らす。
カワラベの動きを止め、衝撃波でカワラベを吹っ飛ばす。
「そのカワラベは確かにトリッキーで戦い辛いけど、耐久力は低いはず。バーネッコ、グランボールダ!」
バーネッコは大量の岩を発生させ、カワラベを覆ってしまった。
「しまった、カワラベ、アクアジェット!」
岩の中でゴンと鈍い音がした。カワラベがアクアジェットで岩に攻撃したのだろう。
しかし、岩はびくともしない。
「もらった! バーネッコ、パワーウィップ!」
バーネッコはジャンプし、長い胴体を叩きつける。
岩をも砕く勢いで、バーネッコは岩ごとカワラベを攻撃しようと迫る。
だが、奇跡というのは起きるものだった。
突然、岩の隙間という隙間から白い光が放たれた。
「「今のは…?」」
そう言ったのはレオとアサツキ、両方だった。
だが、それ以降何も起こらない。
「まあいいわ。バーネッコ、パワーウィップ!」
バーネッコは長い胴体で岩の山を狙う。
だが、バーネッコは岩を砕けなかった。
バーネッコが岩を砕くより早く、岩が全て粉々に砕け散ったからだ。
そして、バーネッコは逆に吹っ飛ばされた。
「な…ッ! バーネッコ!」
砂煙が消えると、そこにいたのは河童ポケモン。
だが、それはカワラベではない。
人型に似た体系、胴体は壺のようになり、目つきは鋭くなり、より河童らしい姿。
レオは素早く図鑑を確認。
テペトラー、河童ポケモン。水・格闘タイプ。カワラベの進化系だ。
「カワラベ、進化したのか!」
テペトラーは頷く。
図鑑を確認すると、技は全て一新されていた。
「進化するとはね。面白くなってきた! バーネッコ、パワーウィップ!」
バーネッコはまだ起き上がる。長い胴体をテペトラー目掛けて叩きつける。
「よーし、テペトラー、マグナムパンチ!」
テペトラーはミサイルの如き勢いで拳の一撃を放つ。
バーネッコとテペトラーが激突、しかしすぐさまテペトラーが押し始め、そしてバーネッコを吹っ飛ばす。
「続けて波動弾!」
テペトラーは波動を溜め、凝縮た波動を弾に変えて一気に打ち出す。
波動弾は必中技。バーネッコは身を捻ってかわそうとしたが、波動弾は軌道を変え、バーネッコを確実に捕らえる。
「止めのハイドロポンプ!」
極めつけに、テペトラーは大量の水を噴射。
バーネッコを吹っ飛ばし、木の幹に叩きつけ、バーネッコを戦闘不能にした。
「バーネッコ、ありがと。休んでて」
アサツキはバーネッコをボールに戻し、
「やっぱり進化の力は伊達じゃないよね。でもあたしのポケモンたちはこれくらいじゃ負けない。勝負はまだ分からないよ!」
アサツキは、次のモンスターボールを構える。
さあ皆さん! カワラベに、いや、テペトラーに拍手! 久々に出番を与えられた彼は、遂に進化を成し遂げ、そしてタイプ上不利な相手に見事勝利を収めました! よかったねテペトラー。これでまた出番が増えることでしょう。さて、次回もジム戦です。それでは、次回もお楽しみに!