二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 第三十八話 河童の逆襲 ( No.123 )
- 日時: 2012/11/11 13:10
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: a8bifGsH)
「ナットレイ、出ておいで!」
アサツキの三番手は、トゲトゲの鋼の円盤状のボディ、そこからイバラの枝のような外見をしたびっしりと金属のトゲの生えた3本の触手を生やしたポケモン。
ナットレイ、棘球ポケモン。草・鋼タイプ。
ナットレイは三本の触手で木の枝を掴み、ぶら下がっている。
「また変なのが出てきたな…」
先鋒のアルデッパといい、二番手のバーネッコといい、そしてこのナットレイといい、アサツキの手持ちは変わった外見のポケモンばかりだ。
「個性があるって言ってよ! ナットレイ、パワーウィップ!」
ナットレイは枝を掴んだ三本の触手のうち一本を放し、それをテペトラーに叩きつける。
「しかも全員パワーウィップかよ! テペトラー、マグナムパンチ!」
テペトラーはミサイルの如き勢いで拳の一撃を繰り出す。
触手と拳が激突、テペトラーが打ち勝ち、ナットレイの触手を打ち返す。
「波動弾だ!」
続けてテペトラーは波動を凝縮した弾を放つ。
「ナットレイ、守る!」
だがナットレイは緑色の守りの結界を作り、波動弾をガードする。
必中技と言えども、これでは歯が立たない。波動弾は結界と競り合うが、やがて消滅してしまう。
「ナットレイ、メタルクロー!」
ナットレイは今度は触手を二本放し、一本でぶら下がりながら、触手の先端の鋼の爪でテペトラーに襲い掛かる。
「テペトラー、受け止めろ!」
あろうことかテペトラーは襲い来る二本の触手を片手で受け止め、掴み取る。
そして思い切りその触手を引っ張った。
ナットレイは一本の触手で必死に枝を掴むが、やがて掴んでいた枝が千切れてしまい、ナットレイは地面に落ちる。
「マグナムパンチ!」
すかさずテペトラーは前に出る。拳を握り締め、ミサイルの如き勢いでナットレイに殴りかかった。
ナットレイが吹っ飛ばされるが、テペトラーも少し痛そうに手首を振る。
力自慢の格闘タイプとはいえ、流石に鋼の塊を殴るのは痛いのだろう。
「ナットレイ、チャンス! 枝に掴まって!」
ナットレイは吹っ飛ばされながらも、触手を伸ばし、ギリギリで木の枝を掴んだ。
「ナットレイ、十万ボルト!」
ナットレイは強烈な電撃を発射して、テペトラーを攻撃する。
「テペトラー、かわしてハイドロポンプ!」
テペトラーは体勢をかがめて十万ボルトを回避、すぐさまその身を起き上がらせ、大量の水を思い切り噴射する。
「ナットレイ、かわして!」
ナットレイは触手で思い切り自分の体を懸垂のように持ち上げ、大量の水をすれすれで避ける。
「十万ボルト!」
続けてナットレイは強烈な電撃を放つ。
攻撃直後でテペトラーは動けず、十万ボルトをまともに受けた。
ナットレイは特攻こそ低いものの、効果は抜群。なかなかのダメージだ。
「テペトラー、まだやれるか?」
テペトラーはまだ起き上がり、頷く。そして拳を握り締める。
「よし、テペトラー、冷凍パンチ!」
テペトラーは冷気を込めた拳で、ナットレイに殴りかかる。
「ナットレイ、守る!」
ナットレイは緑色の結界を作り出す。
テペトラーは連続で結界に打撃攻撃を喰らわせるが、結界は全く揺るがない。
「ナットレイ、メタルクロー!」
テペトラーが攻撃を止めた瞬間を狙って、ナットレイは触手の先端の鋼の爪でテペトラーを切り裂く。
効果は今一つなので、そんなにダメージは無いが、効いているのは確かだ。
「くそっ、テペトラー、波動弾!」
テペトラーは波動を凝縮した弾を放つ。
「ナットレイ、もう一度守る!」
ナットレイは再び結界を作り、波動弾をガードする。
…のだが、守るは連続で出すと力が格段に落ちてしまう。
波動弾と競り合うが、すぐに結界は破られ、ナットレイは波動弾の直撃を受ける。
「冷凍パンチ!」
すぐさまテペトラーは冷気を込めたパンチでナットレイを殴り飛ばす。
だが、それでもまだナットレイは倒れていない。よほど防御力が高いのだろう。
「ナットレイ、一旦地面に降りて! パワーウィップ!」
ナットレイは地面に着地、そして三本の触手を一気にテペトラー目掛けて叩きつける。
だが、
「テペトラー、受け止めろ!」
テペトラーはまず一本目を右手で、二本目を左手で受け止める。
最後の一本は硬い頭で何とか耐え、一本持っている右手で更にもう一本、合計三本を掴み取ってしまった。
「な…ッ!」
流石のアサツキもこれは予測していなかったらしい。
「よし、テペトラー、投げ飛ばせ!」
テペトラーは、三本の触手を両手で掴み、力任せにぶん投げる。
ナットレイは投げ飛ばされ、木の幹に激突。
「止めだ! テペトラー、最大火力で波動弾!」
テペトラーは波動を最大まで凝縮した弾を撃ち出す。
目を回していたナットレイに直撃し、砂煙が起こる。
「ナットレイ!」
煙が消えると、ナットレイは戦闘不能となって、倒れていた。
「ありがとうナットレイ。休んでて」
アサツキはナットレイをボールに戻すが、まだアサツキの表情に焦りは無い。
「あー、あと一体か。しょうがない、この子に賭ける!」
とは言うものの、レオの手持ちはまだ三体いる。そしてアサツキの手持ちは残り一体。
勝てる、とレオは確信した。
だが、この時レオは、アサツキの最後の一体の恐ろしさを知らなかった。
テペトラー、大暴れですね。苦手な草タイプを二体抜き…。BWの強ポケと名高いナットレイをも撃破、カワラベ時代の鬱憤でも晴らしているんでしょうか(まあ書いたのは俺なんですけどね。)? >>22に追加しましたが、テペトラーは一撃粉砕のパワータイプです。相手の攻撃を受け止め、すかさず反撃に出る戦いを得意とします。さて、次回もジム戦。あと二回くらいで決着です。それでは、次回もお楽しみに!