二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 第四十二話 根暗と美人 ( No.130 )
- 日時: 2012/11/11 17:02
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: a8bifGsH)
「行くぞ。チェキラス、悪の波動!」
「お手柔らかにね! アルデッパ、ハイドロポンプ!」
チェキラスは悪意に満ちた黒い波動を発射し、アルデッパは大量の水を噴射する。
二つの技がぶつかるが、ハイドロポンプが徐々に押し、ついに悪の波動を破る。
「くう、チェキラス、光の壁」
チェキラスは光り輝く透明な壁を作り上げ、ハイドロポンプを防御する。
「まだまだよ。アルデッパ、パワーウィップ!」
アルデッパは手の葉を伸ばし、鞭のように叩きつける。
「甘い。チェキラス、サイコキネシス」
だが、チェキラスは念動力を発し、アルデッパの動きを止めてしまう。
アルデッパは鞭を叩きつけようとしているが、どうしても進まない。
「そのまま地面に叩き落とせ」
チェキラスは念動力を下に向け、アルデッパを床に叩きつけた。
「アルデッパ、立って! ハイドロポンプ!」
アルデッパは起き上がると、大量の水を噴射する。
「効かん。チェキラス、光の壁」
再びチェキラスは光の壁を作り上げ、ハイドロポンプを防御するが、
「アルデッパ、噛み砕く!」
チェキラスが壁を作る瞬間、アルデッパは飛び出し、口を大きく開いてチェキラスに襲い掛かる。
光の壁は特殊技にのみ効果がある技。アルデッパは光の壁をすり抜け、チェキラスに噛み付いた。
「チェキラス、慌てるな。サイコキネシスだ」
「させない! アルデッパ、パワーウィップ!」
チェキラスが念動力を発するより早く、アルデッパは歯を放し、葉を伸ばしてチェキラスに叩きつけた。
チェキラスは吹っ飛び、壁に叩きつけられるが、まだ起き上がる。
「ええい、面倒くさい! チェキラス、あれを決めるぞ!」
シャウラは腹ただしげに叫び、チェキラスに技を指示した。
「チェキラス、サイコバレット!」
チェキラスは念動力を銃弾のように連続で放った。
猛スピードで飛ぶ念動力の弾丸は、まともにアルデッパを捕える。
アルデッパは壁に叩きつけられ、先頭不能となってしまう。
「何て威力…ありがとう、アルデッパ」
アサツキはアルデッパをボールに戻し、次のモンスターボールを取り出す。
「本当はここでこの子を出したくはなかったけど、出すしかないね。出ておいで、フシギバナ!」
アサツキの二番手は、エースのフシギバナだ。
「ふん、そんな雑魚で私のチェキラスに勝てると思うのか? チェキラス、サイコバレット」
チェキラスは念動力を銃弾の如く放つが、
「フシギバナ、破壊光線!」
フシギバナの花から、赤黒い光線が放たれる。
必殺の光線は念動力の弾丸を難なく粉砕し、チェキラスに命中。
チェキラスは数メートル吹っ飛ばされ、壁を突き破って向こうの部屋へ飛んで行った。
「…は?」
呆然とするシャウラ。だが、すぐに自我を取り戻し、指を鳴らして下っ端を呼ぶ。
下っ端はシャウラの言葉を聞くと、敬礼し、どこかへ言ってしまった。チェキラスを回収させに行ったのだ。
「ふん、驚かせてくれやがって。だが、私の次のポケモンには勝てまい」
再び引き裂くような笑みを作り上げ、シャウラはボールを構える。
レオとグレースは二階を進んでいる。
先程のレオたちの力にびびったのか、人影は一人も見当たらない。
「奴ら、どこにいるんでしょう? さっきあんなに人数がいたのに、一人も見当たりませんよ」
「うむ…隠し部屋でもあるのかもしれないな」
とにかく気を付けるに越したことはない、とグレースは付け加える。
そして、レオとグレースが再び進みだそうとした、その時。
「あら。侵入者って、貴方だったのね」
突如、後ろからした声。
「誰だ!」
レオが振り返ると、そこにいたのは、またしてもレオの見覚えのある者。
腰くらいより長いつややかなオレンジ色の髪に、ド派手なドレス風のイビルの制服を着た、超美人の女。
イビル七将軍のメイサ。レオと直接対戦はしていない。
「またしても貴方なの? シャウラはもうやられたの?」
「あいつはアサツキさんが相手してる」
「そう。全く、貴方も無謀者ね」
メイサは相変わらず歌うような滑らかな口調で話す。彼女がイビルの者でなければ、あっさり虜にされてしまいそうな声だ。
そのメイサは、無言でモンスターボールを取り出す。
「やっぱりバトルか。グレースさん、ここは僕が行きます」
「すまないな。ここは君に任せるよ」
レオはボールを構え、前に出る。
「僕が行きます、って、シャウラにも勝てなかった雑魚が、言ってくれるじゃない」
「僕はあの時から成長してる。お前らの同胞の二人にも勝った」
「へーえ。ま、退屈な勝負だけはよしてよね。ご指名ですよ、アリンセス」
メイサの出したポケモンは、ピンク色と黄色を基調とした、二足歩行の女王アリのような姿のポケモン。
アリンセス、アリポケモン。虫・エスパータイプ。
「エスパータイプか…よし、出て来い、ゴートン!」
レオのポケモンはゴートン。虫技、エスパー技のダメージを半減できる。
こちらも、バトル開始だ。
シャウラVSアサツキ、そしてレオのバトルフラグです。そしてフシギバナ大暴れです。自分で書いてて思いましたけど、ここで大地の怒り使うと間違いなく屋敷が崩壊しますよね。ま、どうでもいいことですけど。アリンセスは個人的に好きです。可愛いし。ま、どうでもいいことですけど。さて、次回はアサツキの戦いとレオの戦いです。それでは、次回もお楽しみに!