二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 第四十九話 森に居つく火の鳥 ( No.143 )
- 日時: 2012/11/11 23:04
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: a8bifGsH)
ブルムシティを抜けた先にあるのは、自然豊かな、ブルムの森。
草木が生い茂り、ポケモンたちにとっても住みやすい場所だ。ここにしかいないポケモンもいるらしい。
森には、人の心を落ち着ける力があるという。
だが、
「ちくしょー! どうすりゃいいんだよ!」
レオの声を聞く限りでは、とても落ち着いているようには見えない。
というのも、レオは今、絶体絶命だった。
超ピンチだった。
レオは、道に迷っていた。
真っ直ぐ進んでいたつもりだったのだが、どうやら途中で相当道をずれてしまったらしい。
飛べるポケモンがいれば、空から道を探せるのだが、レオは空を飛べるポケモンは持っていない。
「待ってても始まらない。歩いてみるしかないか…」
見つけてもらえる当ては全く無いが、レオは歩き出そうとした。
その時だった。
茂みから、大量の鳥ポケモンの群れが飛び出し、慌てたように飛んでいった。
「うおわっ! 何だ今の?」
レオは図鑑を開く。今のポケモンの群れは、夜雀ポケモンのクロッチや、小燕ポケモンのスバメ。
さらに、その茂みの向こうで、何かが暴れまわっている音がする。
またイビルじゃないだろうな、とレオは思いつつ、茂みに入り込み、その元凶を探る。
しかし、茂みの向こうにいたのは、イビルではなかった。
それはポケモンだった。紫色の体に、炎で出来たとさか、両翼、尾羽を持つ鳥ポケモン。
「あれは…?」
レオは再び図鑑を開き、確認。
そいつはゴルドー、炎鳥ポケモン。炎・飛行タイプ。
どうやら、このゴルドーが暴れ回り、他のポケモンを追い出しているらしい。
そのゴルドーが、レオの姿を捉えた。
羽を羽ばたかせ、テリトリーに入ってきたレオを威嚇する。
この時のレオの考えは、一つ。
「強そうじゃねえか…よし、こいつゲットしてやる! 出て来い、テペトラー!」
レオは炎に有利な(しかし飛行に不利な)テペトラーを出す。
こちらが逃げないと分かったのか、ゴルドーは猛烈な勢いで襲い掛かってきた。
龍の力を込めたブレスを発射し、テペトラーを攻撃。
「テペトラー、ハイドロポンプで打ち消せ!」
テペトラーは大量の水を噴出し、ブレスを打ち消す。
さらに、水の勢いはまだ衰えず、そのままゴルドーを狙う。
対して、ゴルドーは素早くその水をかわすと、空気の刃を放つ。
「あれはエアスラッシュか。テペトラー、跳ね返せ! マグナムパンチ!」
テペトラーはミサイルの如く拳を放ち、空気の刃を跳ね返す。
ゴルドーはこれは予想していなかったらしく、自分の放った空気の刃の直撃を受ける。
「今度はこっちからだ! テペトラー、ハイドロポンプ!」
もう一度、テペトラーは大量の水を噴射して攻撃。
だが、先程までテペトラーの視界の範囲にいたゴルドーはそこにいなかった。
ゴルドーがいたのは、テペトラーの真上。
「…ッ! 早い!」
しかも、ゴルドーはそのまま突進してきていた。テペトラーに激突し、吹っ飛ばす。
さらにゴルドーは攻撃の手を緩めない。空気の刃を放ち、テペトラーを追撃。
「ちっ、テペトラー、波動弾!」
テペトラーは体勢を崩しつつも、波動を凝縮した弾を放つ。
波動弾は必中技ゆえ、ある程度なら適当に放っても標的に当たる。
エアスラッシュにぶつかり、何とか相殺。
ゴルドーはけたたましく鳴き、炎を噴射して攻撃。
「水タイプに炎技か。甘いぜ、テペトラー、ハイドロポンプ!」
テペトラーは大量の水を噴出して攻撃する。
炎を余裕で打ち消し、ついにゴルドーにも命中した。
だがこのゴルドー、相当な根性の持ち主で、まだ起き上がってくる。
ゴルドーの姿が消えた。次の瞬間、ゴルドーはテペトラーの腹に激突し、テペトラーを吹っ飛ばしていた。
(ありゃ何だ? ハンタマのマッハパンチより速いぞ…!)
ゴルドーは龍の力を込めたブレスで追撃、連続でテペトラーに技を決める。
しかも、龍の息吹の追加効果で、テペトラーは体が痺れてしまった。
「しまった…テペトラー、やれるか?」
テペトラーは頷き、歯を食いしばって立ち上がる。
ゴルドーが身構える。
この瞬間、レオには何が来るか分かった。
「テペトラー、相手は直進で来るぞ! 受け止めるんだ!」
その瞬間、ゴルドーが消えた。
しかし、今度こそ、テペトラーはゴルドーの動きを止めた。突っ込んできたゴルドーを、完全に受け止めた。
「よし、これでもらった! テペトラー、投げ飛ばしてマグナムパンチ!」
テペトラーはゴルドーを投げ飛ばし、すかさず地を蹴ってゴルドーを追う。
ゴルドーは木の幹に叩きつけられる。それでもなお羽ばたこうとしたゴルドーだが、その前にテペトラーの拳がゴルドーに叩き込まれていた。
ゴルドーの動きが止まった。
「もらった! 行け、モンスターボール!」
レオはモンスターボールを投げる。
ボールがゴルドーを吸い込み、ランプが点滅。一度、二度、そして三度揺れ、そしてピタリと止まった。
「よっしゃあ! ゴルドー、ゲット!」
その後、早速レオはゴルドーに仕事を頼んだ。
森の抜け道をゴルドーに見つけてもらったレオは、その後特に道に迷う事も無く、森を抜けられたのだった。
レオが新しい仲間をゲット。炎・飛行タイプのゴルドーです。こいつは進化すると、見た目、強さと共に超アップする、俺のお気に入りのポケモンです。そして、これでレオは草・炎・水タイプのポケモンをゲットしました(これはどうでもいいか)。さて、次回はジムは無い町に着きます。それでは、次回もお楽しみに!