二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 第五十一話 海底を抜け、夕焼けの町へ ( No.148 )
- 日時: 2012/11/11 23:07
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: a8bifGsH)
海底トンネル。
フィアタウンの北にあり、ラビンタウンと繋がっている。
なお、海底トンネルは歩いていくのではなく、地下鉄のような専用の乗り物によって移動するものである。
距離はウチセトビッグブリッジより少し長いが、この乗り物を利用すれば三十分足らずで着く。
トンネル内には湖などもあり、この乗り物は有害な物質を一切出さず、音も静かなので、野生ポケモンを怯えさせる事も無い。
そして、そこにやって来たレオは、
三時間待ちを喰らっていた。
「……」
線路が一直線であるため、一通しかこの乗り物は通っていない。
そして、ウチセトの南の島と北の島との通り道は、前述のビッグブリッジと海底トンネルしかない。
ラビンタウンは渓谷の町、美しい夕焼けで有名。
よって、この昼過ぎの時間帯はかなり混むのだ。
その時、
「おや、レオ君!」
どこかで聞いた声。
振り向くと、そこには懐かしい顔があった。
「あ…確か…コウラン博士でしたっけ?」
「疑問系とは酷いな。まあいい、どうだい? 旅は順調かい?」
レオは正直この人の存在を忘れていた。
「ええ、でもイビルって言う組織に色々巻き込まれたり、大変と言えば大変ですけどね」
苦笑いでレオは言う。
「そうか。それはそうと、君に渡したいものがあってね」
そして、博士は腕時計のようなものを取り出す。
「これはライブキャスター。最近イッシュという地方で開発された、まあ簡単に言えば腕時計型携帯電話みたいなものだ」
博士は気兼ねなくレオにライブキャスターを渡す。
「チヅルちゃんとキラ君にはこの前会って、もう渡してある。彼らの番号も入ってるから、連絡してみたらどうだい?」
もちろん僕の番号もあるよ、と博士は付け加える。
「ありがとうございます」
「いやいや、気にする事は無い。是非活用してくれたまえ。それじゃ、またどこかで会おうじゃないか!」
そして博士は行ってしまった。どうやらラビンタウンからここまで来たようだ。
早速、レオはライブキャスターをいじり出す。すると、
「これは…ミニゲーム機能か?」
この三時間を潰すのに、最高の機能を見つけたレオは、早速それで遊びだした。
ミニゲームの力を借り、とりあえず三時間耐え切ったレオは、ようやく電車のようなその乗り物に乗ることが出来た。
乗り物がゆっくりと動き出す。
ゆっくり動くため、外の様子を見る事が出来る。
ほぼ岩場だが、所々に水が溜まったような所があり、時々ポケモンの姿も見かける。
レオはポケモンを見つける度に、図鑑を取り出し、調べる。
最初に出てきたのは、茶色の石のような姿に、コケの生えた一つ目のポケモン。
コケゾー、コケポケモン。草タイプ。クルサの連れていたヒカリゴケの進化前だ。
次に、レオは変わったポケモンを目にする。
茶色の魚のようだが、とにかく薄く平たい。背中には!マークを逆さにしたようなマークが描かれている。
マッギョ、トラップポケモン。地面・電気タイプ。
「あのポケモン、欲しいな…」
思わずレオはそう呟いていた。
もうすぐ、ラビンタウン到着である。
ラビンタウン。
渓谷に作られた町で、自然を崩さずに町が出来上がっている。
ジムは竹や笹で覆われ、何だか幽霊屋敷のようだ。ゴーストタイプ使いだろうか。
町の外れには竹林があり、昼でも薄暗い。
だが、今日はもう遅い。
夕焼けの美しいと言われるこの町だが、夕焼けはもう終わってしまったようだ。
「とりあえず、ポケモンセンターでも行くか…」
独り言を呟き、レオがポケモンセンターに向かおうとした、その時だった。
近くの茂みが揺れる。
「誰だ!」
思わずレオは身構える。どうしてもイビルが脳裏を掠めてしまう。
だが、違った。
ポケモンが、茂みから出てきた。
そして、レオはこのポケモンに見覚えがある。
帽子をかぶり、ツインテールの髪(?)、人型のようだが足は一本しかない。
日陰ポケモンのロップル。
だが、このロップル、かなり傷ついている。地面にバタリと倒れてしまった。
「ちょ、おい、大丈夫かよ!」
慌ててレオはロップルを抱える。意識はあるようで、目は開いているが、危険な状態であることは確かだ。
「とりあえず、ポケモンセンターに連れて行くしか…!」
だが、その時。
茂みから、影の弾が飛んできた。
「何だ!?」
咄嗟に体を屈め、影の弾を避けるレオ。
そして、違うポケモンが茂みから飛び出す。
頭と背中に棘を生やした、一頭身の影のようなポケモン。
ゲンガー、シャドーポケモン。ゴースト・毒タイプ。
そのゲンガーを見た途端、ロップルが怯えだした。どうやら、ロップルを傷つけたのはこのゲンガーらしい。
「…そういうことかよ」
レオは、モンスターボールを取り出す。
「ロップル、三分だけ待ってくれ。三分でこのゲンガーを叩きのめして、それからお前をポケモンセンターに連れて行ってやる」
ロップルは弱々しげな表情だったが、確かに頷いた。
レオはゲンガーを睨みつける。
「さて、聞いたよな。三分だ。三分で僕はお前を叩きのめしてやる。格の違いを見せてやるよ。頼むぞ、ハンタマ!」
レオはハンタマを繰り出す。
ロップルを守るため、レオとゲンガーとの戦いが始まる。
よーし、さすがグーグルクロムだ! インターネットエクスプローラーが使えなくなったが何とも無いぜ! と言うわけで、グーグルクロムが使えるのをすっかり忘れていました。これでまた更新できるぜ! ヒャッハー! さて、懐かしい博士が出てきました。そして傷ついたロップル、そしてその元凶、ゲンガーが登場。ゴーストタイプは大好きです。さて、次回はゲンガーお仕置きの話。それでは、次回もお楽しみに!