二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 第五十八話 剛腕の猛獣 ( No.162 )
- 日時: 2012/11/11 23:17
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: a8bifGsH)
ゴルドーとググズリーの技が激突。
しかし、ググズリーの方が格段に強く、ゴルドーは押し負け、吹っ飛ばされる。
コーシャン戦でのダメージもあり、ゴルドーは地面に落ち、戦闘不能となってしまう。
「よくやった、ゴルドー。一体倒しただけでも上出来だ」
レオはゴルドーをボールに戻し、次のボールを取り出す。
「よく鍛えられてるな、そのググズリー。セオリー通り攻めるぞ、出て来いロップル!」
次のレオのポケモンは、これが初陣となるロップル。
「ロップル、怯まなくても大丈夫だ。お前は勝てる」
ロップルは気が小さいので、レオはバトル前に必ず言葉をかけ、ある程度心を落ち着かせてやろうと決めている。
「よし、行くぞロップル! まずは瞑想だ!」
ロップルは精神を研ぎ澄ませ、特攻と特防を上げる。
「ググズリー、パワーで勝負! 爆裂パンチ!」
ググズリーは拳を握り締め、渾身のパンチを叩き込む。
しかし、その拳の一撃は、ロップルの体をすり抜けてしまう。
「あれ? 今のは?」
チヅルはキョトンとしているが、これは当然のことである。
ロップルはゴーストタイプを持っているので、格闘技は効かないのだ。
「へえー、そのロップルってポケモン、ゴーストタイプ持ってるんだ。見た目で判断しちゃったから、間違えちゃった」
チヅルなら普通にやりそうなことなので特に驚くことは無かった。
「今度はこっちから行くぞ! ロップル、気合玉!」
ロップルは気合を溜め込み、球状にして撃ち出す。
「ググズリー、爆裂パンチで相殺!」
ググズリーはもう一度渾身のパンチを繰り出し、気合玉を粉砕。
「だったらサイコキネシスだ!」
ロップルは念動力を放ち、ググズリーの動きを止める。
「よーし、上空に持ち上げて気合玉だ!」
その念動力を上に操作し、ロップルはググズリーを上空へ持ち上げる。
そしてすかさず、気合を溜め込んだ球弾を撃ち出す。
ググズリーは(当然だが)思うように動けず、気合玉の直撃を受けた。
「そのまま地面に叩きつけろ!」
極め付けにロップルはググズリーを地面に叩き落す。
だが、まだググズリーは倒れていない。よろめきながらも、何とか起き上がる。
「そうだ、レオ、いいこと教えてあげる」
「いいこと? まあ教えたけりゃ教えればいいけど」
レオが興味なさそうに言うと、チヅルは、
「おっけー。実はね、このググズリー、スミレさんに勝つために育てたポケモンなんだ」
「?」
いまいち意味が分からないレオ。それはそうだ、ノーマル・格闘タイプでゴースト対策をしている、と言っているようなものなのだから。
「ロップルはゴーストタイプ。だったら、十分に勝ち目はある。こっちの必殺技、見せてあげる!」
そして、チヅルはググズリーに『必殺技』を指示する。
「ググズリー、嗅ぎ分ける!」
すると、ググズリーは鼻を動かし、何かのにおいを嗅ぎ分け始める。
五秒くらいでその作業は終わった。
「何だったんだ? まあいいか。ロップル、気合玉!」
ロップルは気合を溜め、球状に変えて撃ち出す。
「ググズリー、爆裂パンチで相殺!」
ググズリーは拳を握り締め、パンチを放ち、気合玉を粉砕。
そして、そのままその拳をロップルにも振りかざす。
「…え?」
何を考えているのだろう、とレオは思った。
先ほど効かなかったばかりなのに、もう忘れているのだろうか。
とりあえずこの一撃の直後にサイコキネシスでも使って決めてしまおう、などと考えていたレオだったが、
直後。
ロップルの体が、ググズリーの渾身のパンチを受け、思い切り吹っ飛ばされた。
「!?」
レオは何が起こったのが分からなかった。
「ふっふーん、流石にレオもこれは分からないみたいだね」
チヅルの口調は軽快だ。
「嗅ぎ分けるって技はね、本来は影分身等の対策の技なんだけど、もう一つ効果があるの」
「まさか——」
「そう、そのまさか。これを使うと、ゴーストタイプのポケモンにノーマル・格闘タイプの技を当てられるようになる」
自信満々にチヅルが言った。
「これならスミレさんのゴーストポケモンにこの子の格闘技を当てられる。行くわよ、ググズリー、ぶち壊す!」
猛烈な勢いでググズリーは走り出し、ロップルに殴りかかる。
「くそ、ロップル、サイコキネシス!」
ロップルは念動力を操作し、ググズリーの動きを止める。
が、
「ググズリー!」
チヅルのその掛け声で、ググズリーは大きく吼え、サイコキネシスを打ち破った。
「何いッ!?」
そのまま勢いを崩さず、ググズリーはロップルを殴り飛ばした。
「しまった、ロップル!」
流石にロップルは耐えられず、戦闘不能となってしまった。
「ありがとうロップル。強敵相手に、よく頑張ってくれたな」
レオはロップルを労い、ボールに戻す。
本来ならここでエース光臨なのだが、チヅルの最初のポケモンは炎タイプのファマーである。
そして、このググズリーはノーマルタイプ付き。
「こいつを選ばない手はないよな…!」
そして、レオは最後のボールを取り出す。
「さあ頼むぞ、テペトラー!」
チヅル戦中盤。ロップル登場ですが、残念ながら初陣勝利とはなりませんでした。あとググズリーは本来嗅ぎ分けるを覚えませんが、そこは作者都合と言うことで←。ちなみに、ゴースト・悪タイプに嗅ぎ分けるを使った後に格闘技を使うと、効果抜群になります。まあ皆知ってるか。次回は、チヅル戦決着…かな? それでは、次回もお楽しみに!