二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 第五十九話 炎を纏う赤き爆弾 ( No.163 )
日時: 2012/11/11 23:17
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: a8bifGsH)

「さあ頼むぞ、テペトラー!」
レオの最後のポケモンはテペトラー。ググズリーにはタイプ上有利で、かつ、チヅルのエースは炎タイプなので、圧力をかけられる。
しかし、そのテペトラーを見てもチヅルは一切顔色を変えない。
「ほわー、強そうだね。でもパワーなら負けないよ! ググズリー、爆裂パンチ!」
ググズリーは拳に渾身の力を込め、テペトラーに殴りかかる。
「テペトラー、マグナムパンチ!」
テペトラーも拳を握り締め、ミサイルの如き勢いでパンチを繰り出す。
お互いの拳の一撃が激突。力は互角だ。
「テペトラー、力押しだ! ハイドロポンプ!」
そのままの体勢で、テペトラーは大量の水を噴射。ググズリーを吹っ飛ばした。
「一気に決めるぞ! 波動弾!」
波動を凝縮した弾が、テペトラーの手から放たれる。
波動弾はググズリーを確実に捕らえ、この一撃でググズリーは戦闘不能となって目を回していた。
「ググズリー、よくやったよ。二体も倒してくれて、ありがとう」
チヅルはググズリーを労い、ボールに戻し、そして、
「私は最後の一体を迷わない。この三体で行くって決めてたからね」
最後のモンスターボールを取り出し、天高く放り投げる。
「相性の悪さなんて関係ない! さあお願いね、ファイマー!」
何と、チヅルの最後のポケモンはタイプ上不利なポケモンだった。
爆弾ポケモン、ファイマー。赤くて硬い装甲に覆われた、炎・鋼タイプのポケモンであり、チヅルのエースでもある。
「…どうして、タイプ上圧倒的に不利なファイマーを?」
「このバトルの後、私はスミレさんと戦うのよ? だったら、そのバトルに出すポケモンで、今の力を測っておきたいじゃない! タイプ相性なんて、ひっくり返してやるんだから!」
そして、チヅルはファイマーに指示を出す。
「ファイマー、放電!」
ファイマーは、文字通り『放電』する。自分の周囲に電撃を撃ち出した。
「しまった、電気技か…!」
ユウのスターミーも使ってきた技だが、この技は全体に電撃を撒き散らすので、非常に避け辛い。
「くそっ、テペトラー、一発耐えて波動弾だ!」
テペトラーは電撃をもろに喰らう。
しかし、テペトラーもそれくらいで倒れるほど弱くは無い。放電を耐え切り、波動を凝縮した弾を放つ。
波動弾は格闘技なので、効果は抜群。ファイマーの顔面(?)に命中し、ファイマーは体勢を崩す。
「続けてマグナムパンチだ!」
その隙を逃さず、テペトラーはミサイルの如き勢いでパンチを繰り出す。
「落ち着いて! ファイマー、鉄壁!」
よろけながらも、ファイマーは体を鋼鉄のように硬化させる。
テペトラーの拳が命中するが、あまりダメージが通っているようには見えない。
「今度はこっちから! ファイマー、磁力線!」
ファイマーは強烈な磁力を起こし、その磁力の波でテペトラーを襲う。
だが、この技は技の軌道が見えない。タマナのコユキムシも使ってきた戦法だ。
技の軌道が見えない以上、テペトラーは避けられず、磁力線の直撃を受けた。
効果は今一つだが、そこそこのダメージはあるようだ。
「続けて火炎車!」
すかさずファイマーは炎を体にまとい、回転しながら猛突進。
「テペトラー、押し返せ! ハイドロポンプ!」
素早く体勢を立て直したテペトラーは、大量の水を噴射して迎撃。
「あ、やばい! ファイマー、真上にジャンプ!」
炎をまとった状態でファイマーは飛び上がり、ハイドロポンプを回避。
そのまま、上からテペトラー目掛けて急降下。
「くっ、テペトラー、マグナムパンチ!」
ハイドロポンプ連射は難しいと判断したレオ。
テペトラーはミサイルの如き勢いで拳を放ち、落下してくるファイマーを迎撃する。
しかし、上から落下する方と下から突き上げる方では、必然的に前者の方が威力は上がる。
それもあり、お互いのパワーは互角で、両者吹っ飛ばされる。
「まだまだ! ファイマー、磁力線!」
「それならテペトラー、波動弾!」
ファイマーは強力な磁力の波を、テペトラーは波動を凝縮した弾を放つ。
波動弾が磁力線を打ち破り、ファイマーに命中したが、磁力線は完全には消えておらず、残った磁力の波もテペトラーに命中。
お互いに、体力は残り少ない。次の一撃で、勝敗が決まる。
だが、
「来た来た来たー! ここで特性、猛火が発動!」
ファイマーの特性、猛火が発動。炎技の威力が上がる。
「これで決めるよ! ファイマー、灼熱の猛火火炎車!」
「それなら、こっちだって思い切りぶつかる! テペトラー、最大火力でマグナムパンチ!」
ファイマーは思い切り燃え盛る業火をまとい、突進。
テペトラーも拳を思い切り固め、ミサイルの如き勢いで思い切り殴りかかる。
お互いの必殺の一撃が激突、大爆発が起こる。
そして煙が消える。
倒れていたのは、両方だった。
「相打ち…かな」
「…そのようだね」
この勝負は、引き分けだ。



いやー、なかなか更新できなくてすいません。何分忙しいもので。まあ許してちょ。さて、見返してみて思いましたが、ファイマー強くないか? タイプ上非常に不利であるはずのテペトラーを相打ちにまで持ち込むとか強すぎるでしょ。※ただし小説に限る さて、次回はラビリンシティに行きます。何が起こるかは、お楽しみです。それでは、次回もお楽しみに