二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 第六十一話 アジト壊滅、開戦 ( No.167 )
- 日時: 2012/11/11 23:28
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: a8bifGsH)
次の日。
レオたち七人は、例の倉庫の前にいた。
コウラン博士は、その倉庫の前の建物の一室から、倉庫を見張っている。
「さあ、行くぞ」
スミレが言葉をかけ、皆頷き、倉庫に侵入する。
ドアを蹴破って中に入ると、そこにいたのは三名ほどのイビルの下っ端。
下っ端が何か行動を起こすより早く、ユウが動いた。
「頼みますスターミー! 放電です!」
素早くスターミーを繰り出し、スターミーは電気を撒き散らし、下っ端を痺れさせて動きを封じてしまう。
「…やっぱ、ここがアジトみたいだな」
キラが呟く。
七人が倉庫の荷物をどけると、そこには地価につながる階段が。
「まとまって行くと、その隙を突かれて逃げられるか、奇襲を受ける恐れもあります。時間を空けて一人か二人づつで入ったほうがいいでしょう」
ユウの提案で、少人数で入ることに。
順番は、ユウ、チヅル、シアン、キラ、フウカ、レオ、そしてスミレだ。
そして、順番に、皆が入り込んでいった。
アジト内は、レンガ造りの倉庫とはあまりにもかけ離れていた。
床や壁は全てコンクリートで作られ、ところどころに何かの機械や何かの設計図が置かれている。
そして、このアジトは、やたらと広い。地下にここまで作られていようとは、ユウも全く想像していなかった。
ユウは、慎重にアジト内を進んでいた。
誰かの足音が少しでも聞こえれば素早く身を隠し、スターミーの力でレーダー等の場所を把握し、それを避けて進んだりと、巧みに戦闘を避けて進む。
だが、その作戦でも、どうしても限界が生まれる。
「侵入者だ!」
「捕らえろ!」
遂に下っ端たちに見つかったユウ。
だが、そこはジムリーダー。特に慌てる様子も無く、
「まあ、この辺が限界でしょうか。となると、こちらの動きがバレた以上、七将軍も動き出しますね」
呟き、ボールを構える。
「お願いします、スターミー!」
チヅルは、ファイマーと共にアジト内を進んでいる。
「アジト壊滅なんだから、徹底的に壊していけばいいんだよね」
的な考えで、アジトの通路にあるところどころの機械を片っ端からぶち壊しているのだ。
要するに、ユウの作戦をぶち壊しているわけである。
当然、そんなことをすれば、イビルには素早く感づかれる。
「こら貴様! アジトを破壊するんじゃない!」
チヅルの前に現れたのは、イビルの制服を迷彩柄の軍服にコーディネートした服を着た男。
イビル七将軍(最弱)のカペラ。
「しかも侵入者じゃないか! この俺が成敗してくれる!」
そして、チヅルの返答よりも早く、カペラはボールを構える。
「やっぱりそうなっちゃうよね。いいよ、相手してあげる!」
「何故貴様が上から目線なのだ! 気に入らん、叩き潰してやる! 出て来い、マッギョ!」
カペラのポケモンは、レオが海底トンネルで見て気に入った、トラップポケモンのマッギョ。
「地面タイプか。ならこの子! お願いね、アロフィー!」
チヅルのポケモンは、ガラス瓶に入っている、葉を生やした緑色の爬虫類のようなポケモン。
アロフィー、アロエポケモン。草・水タイプ。
「ふん、タイプ相性如きで、俺に勝てると思うなよ!」
カペラは最弱なのだが、勢いだけはイビル七将軍一位。しかもチヅルはそれを知らないので、かなりの強敵に思えてしまう。
「マッギョ、十万ボルト!」
マッギョは強い電撃を放って、アロフィーを攻撃。
「アロフィー、エナジーボール!」
アロフィーは自然のエネルギーを溜め込んだ弾を放つ。
自然の弾は十万ボルトと激突、競り合うが、すぐに電撃を破り、自然の弾がマッギョに命中した。
「くそっ、マッギョ、濁流だ!」
マッギョはどこからか濁った大量の水を発生させ、アロフィーを襲う。
が、
「効いてないだと…!」
アロフィーは先程と同じように浮いている。
もともと効果は今一つではあるが、それにしても全く効いていないのだ。
「知らないの? アロフィーの特性、貯水だよ」
貯水は水技を受けると、体力を回復できる特性だ。
「そ、そうなのか?」
これでチヅルも気づいた。
(もしかしてこの人…弱い?)
レオは、下っ端の強襲を受けていた。
だが、下っ端などレオにとっては恐れるに至らず。
「リーティン、グラスミキサー! ゴルドー、火炎放射!」
なるべく広範囲に攻撃できる技を使い、少ない時間で下っ端のポケモンたちを次々と撃破していく。
その時だった。
「どけ、下っ端共」
その言葉と共に、下っ端はさっと通路に反れ、敬礼する。
「フハハハハ! 久しぶりだな、ポケモントレーナー」
金髪カールの髪に、王のような豪華な服を着た男。
イビル七将軍、ナンバー2のトゥレイス。
「お前か…!」
戦ったことは無いが、レオにはこの男の強さが分かる。
あのヨノワールのサイコキネシスの力は、尋常ではなかった。
「さて、あの時は戦う必要がナッシング、無かったのだが、今は別だ。私の力で、貴様を叩き潰してやる」
トゥレイスがボールを構える。
「やるしかないようだな。いいだろう、やってやるよ」
レオも、ボールを取り出した。
イビルアジト戦、始まりました。まずはアジト内を慎重に進むユウ、カペラと戦っているチヅル、そしてトゥレイスとのバトルフラグの立ったレオ。やっぱカペラはあれですね。勢いだけですね。さて、次回からもこんな感じで進めて行こうと思っています。それでは、次回もお楽しみに!