二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 第六十五話 現れた最強の七将軍 ( No.179 )
- 日時: 2012/11/11 23:54
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: a8bifGsH)
「行くぞ。頼む、ゴルドー!」
「よーし、ヒカリゴケ、ゴー!」
レオの二番手はゴルドー。
トゥレイスのポケモンは、コケポケモンのヒカリゴケだ。
だが、レオはこのヒカリゴケに見覚えがある。
「そいつ…アメジスシティの…!」
クルサが博物館を襲撃した際、クルサの傍らにいたのは、このヒカリゴケだったのだ。
「イエース、こいつは私のポケモンだ。クルサに手を貸したのだが、いい働きをしてくれたようで何よりだ」
トゥレイスのその言葉に、レオは引っかかるものがあった。
クルサはレオに敗れ、任務を遂行できずに帰ったはずだった。
それなのに、トゥレイスは今『いい働きをした』と言った。
「そうか、お前は知らないのか。せっかくだから、教えてやろうか」
その様子を察したのか、トゥレイスが口を開いた。
「現在、我々イビルの行ってきた作戦は、全て順調に進んでいる」
「は?」
レオはトゥレイスの言っていることが分からなかった。
「何言ってるんだ? 少なくとも僕が関わった事件は、全て防いだはずだ」
「そうか。ならお前が関わった事件の結果を教えてやる」
自慢げにトゥレイスは喋り出す。
「まず最初。ルナビットの件だが、あれはガタノアと無関係ということでノーカウント。心の館は失敗したかもしれんが、あの失敗は痛くも痒くもない」
心の館にはシャウラがいたが、シナイたちの力で撃退に成功した。
「図書館の本泥棒。あれは後日、下っ端が私服で入り込み、全て書き写した。博物館騒動。お前がクルサと戦っている間、下っ端が極秘資料を全て書き写した。破れの洋館。『ゲート』のテストは大成功だ」
さらにトゥレイスの言葉はそこで終わらない。
「クルサが現在、フローズンシティに向かっている。あそこでの実験が成功すれば、あとはガタノアを『ゲート』でこの世界へ連れてくるだけだ」
レオは言葉が出なかった。まさかそこまで進んでいるとは、考えてもいなかった。
「さあ、バトルスタートだ! ヒカリゴケ、十万ボルト!」
ヒカリゴケが動いた。体から高電圧の電撃を放ち、ゴルドーを攻撃。
「そ、そうか。ゴルドー、火炎放射!」
トゥレイスの言葉に圧倒され、バトル前だと忘れていたレオだが、すぐに思い出し、ゴルドーに指示。
ゴルドーは灼熱の炎を放ち、電撃を相殺。
「神速だ!」
一瞬でゴルド−は動く。次の瞬間には、ゴルドーはヒカリゴケに激突し、ヒカリゴケは吹っ飛んでいた。
「ノープロブレム! ヒカリゴケ、アシッドボム!」
ヒカリゴケは強い酸の爆弾を放つ。
ゴルドーに命中したが、それほどダメージは無い。
「ゴルドー、龍の息吹!」
ゴルドーは龍の力が込められたブレスを放つ。
「かわしてアシッドボム!」
ヒカリゴケは尻尾を使って飛び上がり、ブレスを避ける。
そして再び、強い酸の爆弾を放ち、ゴルドーを攻撃。やはりダメージは少ない。
「火炎放射!」
素早くゴルドーは灼熱の炎を放ち、ヒカリゴケを攻撃。
今度は炎が直撃。効果は抜群だ。
ヒカリゴケはまだ起き上がるが、体勢がふらつく。
「決めるぞ! ゴルドー、エアスラッシュ!」
ゴルドーは羽ばたき、空気の刃を飛ばす。
しかし、イビル七将軍の二位のポケモンがそう弱いはずが無かった。
「ヒカリゴケ、フラッシュ!」
ヒカリゴケの体から、眩い光が放たれる。
ゴルドーはその光に、動きを止めてしまう。レオも目を開けていられないほどの眩しさだ。
「ヒカリゴケ、十万ボルト!」
その隙を逃さず、ヒカリゴケは強い電撃を放つ。
当然ゴルドーは避けられず、ゴルドーは電撃を喰らった。
しかも、電撃を喰らったゴルドーは、地面に落ち、一撃で戦闘不能となってしまった。
「は…?」
いくら何でも決定力が高すぎる。ゴルドーはそんなに紙耐久ではない。
その時、レオはある技を思い出した。
「まさか…あのアシッドボムは…」
「イエース! アシッドボムは威力こそ低いが、特防を必ず下げる。そこにこいつの電撃が決まれば、一たまりも無いだろう!」
「…なるほど。ゴルドー、ありがとう。休んでてくれ」
レオはゴルドーをボールに戻し、最後のボールを構える。
「さあ行くぞ。ここからが勝負だ!」
フウカはどんどん下の階へ向かっていった。
途中の下っ端など、恐れるに至らず。ヒョウカクの吹雪、テイルーンの熱風で一掃し、遂に地下五階。
「ここですね…」
フウカが見つけたのは、見るからに怪しい扉。
普通の扉よりも一回り大きく、色も赤い。
「よし…!」
深呼吸し、フウカはドアを開く。
目の前にあったのは、テーブル、その傍らに植木鉢。そこからは木が生えている。
そして、正面には赤いソファー、そしてそれに座っている男が。
肩に付くくらいの金髪、紫を基調としたスーツ系の服。
その男は挑発的な表情でフウカを見据える。
「アンタレスのドラピオンを圧倒したのは、貴様か?」
その男がゆっくりと口を開いた。
「ええ、私です。それが何か」
フウカが返すと、その男——リゲルは軽く笑った。
「そうか…俺様はリゲル。強者との戦いを求めてイビルに入団した、つまらない男だ」
リゲルはゆっくりと立ち上がる。
ちなみに、フウカは知る由も無いが、リゲルが自分から名を名乗るのは、相当の強者に対してだけだ。
「もう一度名乗る。俺様はリゲル、イビル七将軍最強だ」
よっし、やっと更新できた! 本当時間が取れません、申し訳ないです。更新できる日は今日みたいにしっかり更新していきますので、ご安心を。他に言うことも無いので、次回予告。といってもアジト編なんですけどね。それでは、次回もお楽しみに!