二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 第六十九話 決着の近づくアジト攻防戦 ( No.189 )
日時: 2012/11/12 00:09
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: a8bifGsH)

「行くぞお! タテボーシ、ヘドロウェーブ!」
レオの叫びとともにタテボーシも一声雄たけびを上げると、ヘドロの波を発射。
「ポリゴンZ、悪の波動!」
ポリゴンZは悪意に満ちたオーラを放つ。
お互いの技がぶつかり合う。威力は互角で、お互いの技が競り合うが、しばらくして消滅する。
「火力なら負けねえ! タテボーシ、ハイドロポンプだ!」
今度はタテボーシは大量の水を噴射する。
「ポリゴンZ、十万ボルト!」
ポリゴンZは強力な電撃を放ち、相殺を狙う。
しかし、流石にハイドロポンプの方が強く、十万ボルトが破られ、ポリゴンZは水の直撃を受け吹っ飛ばされる。
「よーしチャンスだ。タテボーシ、気合玉!」
タテボーシは気合を溜め込み、それを凝縮した弾を放って追撃。
「ナメんな! ポリゴンZ、バグノイズ!」
体勢が整っていなかったが、ポリゴンZは狂ったような雑音を発し、気合玉を破壊する。
「もう一度バグノイズだ!」
さらにポリゴンZは雑音を発し続け、タテボーシの体の内側にダメージを与える。
「くっそ、タテボーシ、ヘドロウェーブ!」
タテボーシはヘドロの波を起こしてポリゴンZにぶつけ、何とかバグノイズを止める。
虫技は毒タイプに効果今一つであったのが救いだろう。
「怯むな。ポリゴンZ、十万ボルト!」
ポリゴンZは強い電撃を放つ。
タテボーシは動きはそんなに早くない。避けられず、電撃の直撃を喰らってしまう。
効果抜群だけあり、なかなかのダメージだ。
「追撃! 悪の波動!」
ポリゴンZは素早く悪意に満ちたオーラを発射。
「それなら返せるんだよ! タテボーシ、ヘドロウェーブ!」
タテボーシはヘドロの波を起こしてオーラにぶつけ、悪の波動を相殺。
「気合玉!」
「バグノイズ!」
タテボーシは気合を凝縮した弾を放つが、ポリゴンZは狂ったような雑音を発して気合玉を破壊。
「だったらハイドロポンプ!」
気合玉では勝てないと判断したキラは、タテボーシに主力技を指示する。
流石にこれは消しきれない。水を少々削ったが、それでも残りの水がポリゴンZにヒットする。
今のところ、火力的にはタテボーシが勝っている。
「ナメてんじゃねえぞ、クソったれが!」
いよいよ表情が凄いことになってきたアンタレス。アンタレスは非常にキレやすいのである。
(いけるか…? いけるな…)
勝利が見えたキラ。
だが、イビル七将軍三位はそんなに甘くない。

「ぶっ飛ばしてやる! ポリゴンZ、破壊光線!」

ポリゴンZが赤黒い光線を放つ。
だが、その見た感じの威力が尋常ではない。下手をすればあのアサツキのフシギバナのものより強いかもしれない。
「ちいっ、タテボーシ、ハイドロポンプ!」
タテボーシは大量の水を噴射するが、やはり破壊光線のほうが強く、水は徐々に押され、ついに破られ、破壊光線がタテボーシを捕らえた。
「くっそ、タテボーシ! やれるか?」
タテボーシはまだ倒れていなかった。体を震わせながら、なかなか動かない体を動かし、何とか起き上がる。
だが、そのうちにポリゴンZの動けない効果も解けてしまった。
「これを返すことは出来ないだろう! 終わりだ! ポリゴンZ、破壊光線!」
ポリゴンZは再び破壊の赤黒い光線を放つ。
まさに絶体絶命。
だが、キラには最後の切り札が残っていた。

「返せるんだよ! タテボーシ、ハイドロカノン!」

タテボーシの口元が光る。
次の瞬間、そこには巨大な水の砲弾が出来ていた。その水の砲弾を、タテボーシは思い切り放つ。
通常であれば、技の威力は同じ。だが、ポリゴンZの特性「適応力」を考えると、やはり力負けしてしまう。
だが、今は違う。こちらも、特性が発動している。
お互いの技が激突するが、水の弾丸がすぐさま光線を破ってしまった。
「くっそお…ッ! 激流か!」
水の弾丸はポリゴンZを正面から捕らえ、吹っ飛ばした。
ポリゴンZは壁に叩きつけられ、戦闘不能となっていた。
「…ちくしょおおおおおおおおッ!」
アンタレスは絶叫し、アジトの奥へ走り去っていった。


「さあ、早速始めようではないか」
リゲルが静かにモンスターボールを取り出す。
「ええ。いいバトルが出来るといいですね」
フウカもボールを取り出す。
「では俺様から。出て来い、プ——」

「待て、リゲル!」

リゲルの声は、天井からの声にかき消される。
リゲルは胡散臭そうに、フウカは驚いたように天井を見上げた。
刹那、バゴォン! という大きな音と共に天井が破壊され、上から五つ首の巨大な蛇のようなポケモン、ハサーガが落ちてきた。
「ちっ…何の用だ、トゥレイス」
面倒くさそうにリゲルが口を開く。
「リゲル、お前にバトルはさせん。お前がバトルして負けた場合、無条件で『アジトを開放する』などと言われそうで困るからな」
そう言うとトゥレイスは飛び降り、フウカの方を向く。
「何ですか? 貴方が相手だとしても、私は戦います。アジト開放を条件で」
そのフウカの声を聞くと、トゥレイスは不適な笑みを浮かべ、指を鳴らす。
すると、四人の下っ端が現れた。二人の人間を背負っている。
ジムリーダーの、ユウとスミレだった。
「…ッ!」
フウカの動きが止まる。
「このアジトから出て行け。この二人がどうなっても知らんぞ」
トゥレイスが勝ち誇るように言った。ジムリーダーの二人を、人質に使うつもりなのだ。だが、
「トゥレイス、下がっとけよ。そんな大人気ねえ作戦なんか使わねえで、戦って勝て」
リゲルも引き下がらない。
「馬鹿なのかお前! 調子に乗るんじゃねえぞ!」
トゥレイスは声を荒げる。
「今人質の価値は跳ね上がってんだ! 分からんのか! 私は七将軍リーダーだぞ! 貴様の首などいつでも切れるんだぞ! そうされたくなけりゃ」
トゥレイスはその後の言葉を口に出せなかった。

ドン! という音と共に。
リゲルが思い切りトゥレイスを殴り飛ばしたからだ。

「雑魚は黙ってろ。鬱陶しい」
壁に激突して泡を吹いているトゥレイスを蹴っ飛ばすと、リゲルは再びボールを取り出す。
「中断してすまなかった。お前が勝てば、アジトは開放する。人質二人も返す」
だが、その直後、リゲルの表情が険しくなる。
「だが、一応俺様もイビルだ。最低限の仕事はしなければならない。本気でかかるぞ、覚悟しろよ」
リゲルは一息つき、ボールを構える。
フウカも身構え、ボールを取り出す。



はい、まあ今回はトゥレイスざまあの回ですね。本編が長いのであとがきは短く行きます。いよいよリゲルvsフウカ。それでは、次回もお楽しみに!