二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 第八十四話 全てを跳ね返す装甲 ( No.222 )
- 日時: 2012/11/17 17:44
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: Dj5QpmsJ)
「どんどん行くよ! パルシェン、ロックブラスト!」
パルシェンは連続でどんどん岩を放つ。
「テペトラー、冷凍パンチで砕け!」
襲い来る岩を、テペトラーは冷気を込めたパンチで次々と岩を砕いていく。
「通じないね…パルシェン、シグナルビーム!」
今度はパルシェンはカラフルな光線を放つ。
やはり攻撃するときは殻は開くようだ。
「テペトラー、ハイドロポンプ!」
テペトラーは大量の水を噴射し、シグナルビームを破壊し、パルシェンにも迫る。
だが、シグナルビームが破られた途端、パルシェンは殻を閉じ、水を完全防御。
「くっ、これは接近したほうがいいかもな…テペトラー、マグナムパンチ!」
無理を承知で、テペトラーはミサイルのような勢いで拳を繰り出す。
だがやはり変わらなかった。殻には効かず、テペトラーは弾き飛ばされる。
「氷柱落し!」
そこにすかさずパルシェンの攻撃が飛ぶ。
大きないくつかの氷柱を落とし、テペトラーを吹っ飛ばす。
攻撃し終えると、再びパルシェンは殻を閉じきってしまう。
「スプラッシュ!」
さらに、殻を閉じたままパルシェンは水飛沫を散らしながら、氷の上を滑って突進。
「テペトラー、押し返せ! ハイドロポンプ!」
テペトラーは大量の水を放ち、パルシェンを近づけない。
やがてスプラッシュが解け、パルシェンは殻を閉じたまま氷の上を滑って押し戻された。
だが勿論ダメージは無い。
(どうすればいいんだ…? 何とかしてあの殻を突破しないと…あれ?)
その時レオは、あるものに目がいった。
パルシェンの殻から突き出ている、長い二本の棘。
(…よし! これで行くぞ!)
レオは閃いた。テペトラーに指示を出す。
「テペトラー、あの棘を掴んで、殻をこじ開けろ!」
テペトラーは一直線にパルシェン目掛けて跳ぶ。
殻の棘を掴み、こじ開けようと力任せに引っ張る。
「無駄よ無駄。私のパルシェンの鉄壁がそう簡単にこじ開けられるわけが——ッ!?」
シオンが急に言葉を止める。
パルシェンは勿論抵抗しているだろうが、それでも殻が少しずつ開きかけている。
この時、シオンが落ち着いていれば、適切な判断を下すことが出来ただろう。
しかし、この時シオンは初めての展開に焦っていた。今まで、パルシェンは殻を開けた隙を突かれて負けたことはあるが、こじ開けられたことは一回もない。
そして、シオンの出した答えは、
「まずいわ! 引き剥がすわよ、パルシェン、ロックブラスト!」
攻撃の指示。パルシェンは岩を放つため、一旦殻を開く。
しかし、これがシオンの決定的なミスだった。
「このチャンスを待ってた! テペトラー、マグナムパンチ!」
パルシェンが岩を放つより早く、テペトラーはミサイルのような拳を思い切り繰り出し、ついにパルシェンの顔を殴り飛ばした。
「あ、しま…ッ!」
パルシェンは、内部は非常に打たれ弱い。効果抜群も重なり、一撃で戦闘不能となってしまった。
「…やられたわね。私の判断ミス。ありがとうパルシェン、戻って」
シオンは少し苦い顔でパルシェンをボールに戻し、次のボールを構える。
「なかなか力任せの戦いを見せてくれるわね。パワータイプには、この子…雪の妖精、ユキタテハ!」
シオンの二番手は、白と水色が基調の体に、模様の付いた美しい青い羽を持つ、蝶のようなポケモン。
ユキタテハ、雪蝶ポケモン。虫・氷タイプで、タマナが持っていたコユキムシの進化系だ。
「虫タイプ付きか。でも相手が何だろうと関係ない! テペトラー、マグナムパンチ!」
テペトラーはミサイルのような勢いで拳を繰り出し、ユキタテハに殴りかかる。
「ユキタテハ、蝶の舞!」
ユキタテハは美しく舞い、テペトラーの拳も避ける。
「続いて吹雪!」
さらにユキタテハは羽ばたき、雪を風に乗せて吹雪を吹き荒らす。
吹雪は強力な技だが、命中率に難があり、吹雪は正面から命中しないことが多い。
そのために、多くのトレーナーは風の技であることを利用し、広範囲に放ってくる。
だが、この吹雪は範囲が比較的狭い。しかも、テペトラーを狙って迫ってくる。
「何ッ!? テペトラー、一発耐えてくれ!」
テペトラーは身構え、吹雪を正面から受ける。
効果今一つもあり、テペトラーは何とか耐える。
「よし、波動弾だ!」
テペトラーは波動を凝縮した弾を放ち反撃。
「ユキタテハ、虫のさざめき!」
ユキタテハは羽の振動で衝撃波を起こし、波動弾を破壊する。
「もう一度!」
再び羽ばたいて衝撃波を起こすユキタテハ。レオの脳内に、アロンジジムのコユキムシ戦が蘇る。
衝撃波は軌道が見えない。テペトラーに命中し、テペトラーは吹っ飛ばされる。
「止めの吹雪!」
そしてユキタテハは雪を風に乗せて吹雪を吹き荒らす。
「くっ、テペトラー!」
吹雪が過ぎると、テペトラーは体の四分の一ほど凍り付いて、戦闘不能になっていた。
「テペトラー、よくやった。休んでてくれ」
レオはテペトラーを労いボールに戻し、
「そうだよ。相手が氷タイプなんだから、こいつを出さない手はないよな」
次のボールを取り出す。
「僕の二番手は、こいつだ! 頼むぞ——」
ジム戦その二。テペトラーが力尽くでパルシェンを下しますが、ユキタテハに敗れてしまいます。このユキタテハ、地味に蝶の舞い積み型ですから、中々の強敵といえるでしょう。つかまだスミレとリゲルの詳細を書いてませんね。すいませんがもう今日は眠いのでまた次回。さて、次回も続きですね。それでは、次回もお楽しみに!