二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 第八十六話 降臨する不死の伝説 ( No.227 )
- 日時: 2012/11/17 17:47
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: Dj5QpmsJ)
「さ、フローリア、サイコパンチ!」
フローリアは手に念力をまとい、ロケットパンチのように拳を放つ。
「ゴルドー、神速!」
ゴルドーは拳をひらりと避けると、体を構え、超速度でフローリアに激突する。
ミラーコートがあるため、うかつに炎技が出せないのだ。
従って、火炎放射を撃つには相手の隙を突かなければならない。
「この程度どうってことないわ! フローリア、気合玉!」
フローリアは気合を凝縮した弾を放つ。
「ゴルドー、エアスラッシュ!」
ゴルドーは羽ばたいて無数の空気の刃を繰り出す。
気合玉を切り裂き、残った刃はフローリアの体も切り裂いた。
「ゴルドー、神速!」
ゴルドーは超速度でフローリアに迫る。
「アイスバーン!」
フローリアは周囲を爆発させ、氷の衝撃波を起こす。
だが、
「火炎放射!」
寸前でゴルドーはフローリアの真上を取っていた。灼熱の炎を放ち、フローリアの体を焼き焦がす。
「よし…」
だがフローリアはまだ倒れない。
しかもこの手はもう通用しない。相手はジムリーダーだ。一度喰らった手は、すぐに対策してくるだろう。
「ゴルドー、龍の息吹!」
ゴルドーは龍の力が込められたブレスを放つ。
「反射するまでもないわね。アイスバーン!」
フローリアは氷の衝撃波を放ち、ブレスを打ち消す。
「サイコパンチ!」
続けてフローリアは念力で作られた拳を撃ち出す。
拳がゴルドーを捕え、ゴルドーが殴り飛ばされる。
「アイスバーン!」
さらにフローリアは氷の衝撃波で追撃を狙う。
「くっ、ゴルドー、神速だ!」
神速はこういう時にも役立つ。一瞬で天井近くまで移動し、衝撃波を回避する。
そしてもう一度神速を発動する。フローリアの頭に激突し、フローリアを吹っ飛ばす。
「くっ、フローリア、サイコパンチ!」
「かわして龍の息吹!」
フローリアは念力で作られた拳を放つが、ゴルドーはひらりとそれをかわし、龍の力の込められたブレスを放つ。
フローリアに命中し、すると、フローリアの体が痙攣する。
龍の息吹の追加効果を受け、体が麻痺してしまったのだ。
「くーっ、フローリア、サイコパンチ!」
フローリアは念力で作られた拳を放つ。
「ゴルドー、龍の息吹!」
ゴルドーは龍の力が込められたブレスを放ち、念力の拳を相殺する。
(さあ、どうやって火炎放射を撃つ隙を作るか…)
だがレオには考える暇がない。シオンが攻めの手を緩めないからだ。
「フローリア、アイスバーン!」
だが、ここで麻痺が発動してしまい、フローリアは体が痺れて動くことが出来なかった。
「チャンスだ! 火炎放射!」
またとないチャンス。ゴルドーはすかさず灼熱の炎を放ち、フローリアを攻撃する。
だが、
「ミラーコート!」
フローリアは何とか麻痺を耐えると、フローリアは体を光のベールで覆う。
何とか火炎放射を耐えきると、光を反射し、ゴルドーを吹っ飛ばした。
「しまった…ゴルドー!」
最初の方の炎は受けており、ミラーコート発動は途中だったらしく、いや、気力でだろうか、ゴルドーは何とか耐えきった。耐えきったが、
「もう飛んでるのが精一杯って感じね。これで決めるわ、フローリア、アイスバーン!」
フローリアは周囲を爆発させ、氷の衝撃波を放つ。
「くっそ、ゴルドー!」
レオの叫びもむなしく、アイスバーンが、ゴルドーに直撃。
する前に、ゴルドーの体が白く輝きだした。
「これは…ッ!」
「進化か…!」
ゴルドーの体はより大きくなる。三メートルを軽く超え、翼もより大きくなり、尾羽は炎状で無くなった。
白い光が消えると、そこにはゴルドーよりも遥かに強大な火の鳥ポケモン。
青い体に、炎で出来た鶏冠。炎の翼は煌々と燃え盛り、その姿からは神々しいオーラが漂う。
フィニクス、不死の伝説と言われる不死鳥ポケモン。炎・ドラゴンタイプ。
「フィニクス…遂に、遂に進化したのか!」
フィニクスはそれに答えるように大きく啼いた。
「このタイミングで進化するとはね…でもそれだけじゃバトルの行方は分からない。まずはそのフィニクスの力を見せてもらおうじゃない! フローリア、アイスバーン!」
フローリアは周囲を爆発させ、氷の衝撃波を起こす。
「よーし、フィニクス、大文字だ!」
フィニクスは大の字に煌々と燃え盛る炎を放ち、アイスバーンを打ち消し、フィールドの氷柱を溶かし、フローリアをも焼き尽くした。
ミラーコートは、こちらの体力が残っていないと効果がない。フローリアは戦闘不能になって、倒れていた。
「うん、よくやったわ。フローリア、休んでて」
シオンはフローリアを労い、ボールに戻す。
「まさか私が押されてる状況でこの子を出すことになるとはね…まあいいわ。私の切り札、見せちゃうから!」
そして、シオンはボールを取り出す。
「さあ行くよ! 大洋の女神、ラプラス!」
シオンの最後のポケモン。背中に甲羅を持ち、額に角を持つ、青い首長竜のような体格をしたポケモンだ。
ラプラス、乗り物ポケモン。水・氷タイプ。大きさはフィニクスより一回り小さい。
「こいつが最後のポケモンか。こっちも全力でいくぞ! フィニクス、ドラゴンダイブだ!」
フィニクスは飛び上がり、上空からすざましい殺気とともに急降下。
だが、
「ラプラス、角ドリル!」
ラプラスは角をドリルのように回転させ、フィニクスを迎え撃つ。
それだけでフィニクスは競り合うこともなく逆に吹っ飛ばされ、一撃で戦闘不能となってしまう。
「は…?」
呆然とするレオ。
「角ドリルは一撃必殺。当たれば一撃でダウンさせる最強技よ」
シオンの言葉を聞き、一応訳が分かったレオは、フィニクスをボールに戻す。
「そのラプラス、相当の実力ですね。こいつを取っておいてよかった」
「へえ。最後に強いのが控えてるわけ?」
「その通りですよ」
レオは、最後のボールを取り出す。
遂にフィニクスに進化です! これでレオの手持ちはようやく完璧なフルメンバーになりました。しかしそのフィニクスも、シオンの最終兵器、ラプラスには及ばず、負けてしまいました。レオの最後の一手は…まあ大体の人が分かるんじゃないでしょうか。ね。さて、次回はvsシオン、決着です。それでは、次回もお楽しみに!