二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 第九十五話 電撃狼 ( No.243 )
- 日時: 2012/11/17 19:03
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: Dj5QpmsJ)
「ボルトック、十万ボルト!」
ボルトックは強烈な電撃を放つ。
「リーテイル、かわしてリーフブレード!」
リーテイルは電撃を避けつつボルトックに近づき、すれ違いざまに尻尾の葉でボルトックを切り裂く。
「まだだよ。ボルトック、ダイヤブラスト!」
ボルトックは体勢を崩しながらも後ろを振り向き、青白い光線を放つ。
「リーテイル、後ろだ! 回避!」
その言葉を聞くやリーテイルは急上昇し、光線を回避する。
チヅルには一つ計算外だったことがある。
ダークリゾルブのダメージの少なさだ。ダークリゾルブは、自分が必ず毒になるデメリットを持つほどの強力な技だ。
だが、リーテイルのエアスラッシュが予想よりかなり強く、闇が結構削がれてしまった。
ダークリゾルブで苦しめ、十万ボルトで一気に倒す作戦だったが、リーテイルはチヅルの予想とくらべてかなり体力が残っており、仕留められなかった。
「これしかないか? リーテイル、生い茂る!」
リーテイルはボルトックの足元から蔦を成長させ、ボルトックの動きを封じてしまう。
「これなら大丈夫! ボルトック、炎の牙!」
ボルトックは炎を灯した牙で蔦に噛みつき、蔦を燃やし、食い千切って脱出。
「リーフブレード!」
だがリーテイルにはその隙さえあれば十分。リーテイルは尻尾の葉でボルトックを切り裂く。
しかし、
「炎の牙!」
ボルトックはまだ倒れない。
何とか振り向き、すれ違っていくリーテイルの葉に炎を灯した牙で噛みついた。
「何ッ!? リーテイル、投げ飛ばせ!」
リーテイルは尻尾を振ってボルトックを吹っ飛ばそうとするが、ボルトックは離れない。
「十万ボルト!」
その牙から、リーテイルに強い電撃を流し込む。
これはかなり効いたようだ。リーテイルの体勢が大きく崩れる。
「くっそ、リーテイル、やれるか?」
リーテイルは起き上がり、頷く。その闘志は折れていない。
「よっし! リーテイル、ドラゴンビート!」
「決めるよ。ボルトック、十万ボルト!」
リーテイルは龍の心臓の鼓動のような音波を、ボルトックは強烈な電撃を放つ。
お互いの技は激突せず、それぞれのポケモン目掛けて突き進んだ。
リーテイルは電撃を喰らってその場に倒れ、ボルトックは音波を喰らって吹っ飛ばされ、壁に激突。
お互いに戦闘不能となっていた。
「よく頑張ったね、ボルトック。休んでてね」
「リーテイル、頑張ったな。二体も抜いたぞ、さすが僕のエースだ」
お互いにポケモンを労い、ボールに戻す。
「さあ、これで二体一だ。状況的には僕の方が有利だが」
「そんなの関係ないよ。一体でも戦えるポケモンが残ってさえいれば、可能性は無限に開ける」
そして、レオとチヅルはポケモンを繰り出す。
「任せたぞ、ハンタマ!」
「行くよ、ファマイン!」
チヅルのエースが登場。爆弾ポケモンのファマイン。
フリーザーのアイスバーンを喰らってもびくともしない耐久力に、平均以上の攻撃力を持つ、かなりの強敵。
ハンタマの格闘技が効果抜群とはいえ、油断は出来ない。
「行くぞ! ハンタマ、マッハパンチ!」
ハンタマは一瞬でファマインの正面に移動し、拳を叩き込むが、
「…! やっぱり随分と堅いな」
ダメージが入っていないことはないだろうが、ファマインはびくともしない。
「炎のパンチ!」
ファマインは手に炎を灯し、強烈なアッパーカットを繰り出す。
寸前でハンタマは素早く退いていたので当たらなかったが、かなりの威力と見える。
「ハンタマ、ブレイズキック!」
「ファマイン、炎のパンチ!」
ハンタマは地を蹴って跳び、炎を灯した足で強烈な蹴りを繰り出す。
ファマインは手に炎を灯し、拳でハンタマを迎え撃つ。
お互いの技が激突、威力は互角、しばし競り合い、互いに退く。
「放電!」
退いた隙を逃さず、ファマインは周囲に電気をまき散らす。
放電は狙いを定めて撃つ攻撃ではないので、非常に避け辛い。
ハンタマでも避けられず、電撃を喰らってしまう。
「ジオインパクト!」
まだファマインの攻撃は止まらない。
銀色のオーラを身にまとい、ファマインは一直線に突撃する。
「あれはまずいぞ! ハンタマ、回避!」
ハンタマは素早く起き上がり、さっと横に飛び退いてファマインの突撃を避ける。
ファマインは止まらず、壁に激突した。壁に穴が空く。それほどの威力だ。
「ブレイズキック!」
壁から抜け出した隙を狙って、ハンタマはファマインの腹部に炎の蹴りを叩き込む。
ファマインは少々ぐらつくが、
「炎のパンチ!」
今度は素早いストレートでハンタマを吹っ飛ばした。
「このファマインのパンチはプロボクサーの動きを基にしてるんだよ。ビデオを繰り返し見せて、動きを覚えさせたの」
流石はチヅル。鍛え方の根本的な発想が、常人と違う。
しかし、それは油断ならない。言い換えれば、プロボクサーのように、なかなか隙がないということだ。
「これは…苦しめられそうだな」
チヅルのエース、ファマインを突破するのは、一筋縄ではいかなさそうだ。
よし、テスト週間終わり! テストやばかったけど知ったことか! さて、久々の更新です。テスト週間が終わったので、また更新できる…と思ったのですが、冬の部活動のメニューが異様に厳しく、疲れて更新する気が無くなってしまいそうで怖い今日この頃。さて、次回は、レオ対チヅル、決着です。それでは、次回もお楽しみに!