二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re:第百三話 覚醒カペラ ( No.269 )
日時: 2012/11/18 16:42
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: 9nuUP99I)

「手っ取り早く終わらせたい、バトルは2対2だ」
「いいだろう」
トゥレイスとスミレは、同時にボールを構える。
「バトルスタート、ヨノワール!」
「出でよ、草木の霊、パンプッチ!」
トゥレイスのポケモンは手掴みポケモンのヨノワール、スミレのポケモンはかぼちゃポケモンのパンプッチ。
ゴーストタイプ同士の一戦だ。
スミレは微かに笑い、
「パンプッチ、まずは瞑想!」
パンプッチは精神を研ぎ澄ませ、特殊能力を上げる。
「ヨノワール、炎のパンチ!」
ヨノワールはスッと動き、炎を灯した拳で殴りかかる。
「かわせ、パンプッチ」
パンプッチは軽やかな動きで炎のパンチを避け、
「シャドーボール!」
影の弾をヨノワール目掛けて撃つ。
「ヨノワール、食らいつく!」
ヨノワールは腹の口で影の弾を噛み砕き、
「サイコキネシス!」
念力を操り、パンプッチの動きを止める。
「叩き落として炎のパンチだ!」
念力を操作し、ヨノワールはパンプッチを地面に叩き落とす。
その隙を逃さず、ヨノワールは炎を灯した拳で殴りかかり、パンプッチを吹っ飛ばす。
「いい技だ。パンプッチ、瞑想!」
敵を賞賛するスミレ。パンプッチはさらに能力を上げていく。
「敵に褒められても嬉しくないわ。ヨノワール、鬼火だ!」
ヨノワールは口から青白い火の玉を放つ。
「パンプッチ、重力波!」
パンプッチは重力を操って波動を起こし、鬼火を打ち消す。
「もう一撃!」
続けざまにパンプッチは重力波を放ち、ヨノワールにかかる重力を操り、ヨノワールの動きを止め、
「シャドーボール!」
影の弾を三発放ち、ヨノワールを攻撃する。
効果は抜群、瞑想の効果もあり、かなりのダメージだ。
「ぐっ、ヨノワール、サイコキネシス!」
再びヨノワールは念力を発するが、
「同じ手は効かないよ。パンプッチ、重力波!」
パンプッチは重力の波でサイコキネシスを相殺。
「エナジーボール!」
さらに自然の力を凝縮した弾を放ち追撃。
「ヨノワール、鬼火!」
ヨノワールは青白い火の玉で相殺を計るが、瞑想で強化されているエナジーボールを打ち消すことが出来ず、自然の弾がヨノワールを捕らえる。
「おのれ、ヨノワール、炎のパンチ!」
何とかヨノワールは起き上がり、拳に炎を灯してパンプッチ目掛けて直進。
「パンプッチ、重力波!」
パンプッチは重力の波でヨノワールを止めようとするが、
「サイコキネシス!」
ヨノワールは念力で重力波を強引に打ち消し、炎の拳でパンプッチを殴り飛ばす。
「追撃だ! ヨノワール、食らいつく!」
そのままヨノワールは腹の口を大きく開け、パンプッチを狙う。
だが、もう少しでパンプッチを捕らえられるといった、その瞬間。
「貰った! パンプッチ、シャドーボール!」
パンプッチは三発の影の弾を、ヨノワールの口の中へ投げつけた。
「何ッ!? ぐっ…」
トゥレイスが歯噛みする。
ヨノワールはのたうち回り、最後に断末魔を上げてその場に倒れた。
「ヨノワールの弱点はその口の中。だからヨノワールが口を開く瞬間をずっと狙っていたのさ」
スミレは一拍起き、
「僕は幼い頃からゴーストタイプと共に過ごし、ゴーストポケモンの特徴は熟知している。そんな僕にゴーストタイプタイプで勝とうなんて、チャンピオンでも無い限り不可能だよ」
勝ち誇ったように言い放った。
トゥレイスはヨノワールを戻し、
「大層な自信だな。しかし、私のエースに勝てるか?」
不敵に笑い、次のボールを取り出す。


「出て来やがれ、マッギョ!」
「…ノコウテイ」
カペラのポケモンはトラップポケモン、マッギョ、シアンのポケモンは土蛇ポケモンのノコウテイ。
「一応言っておくがな、俺は最弱のままではあるが、リゲルの下で特訓し、シャウラやメイサ並みに強くなったんだ。今までの俺と思うなよ!」
そう言われてもシアンはカペラと戦ったことがないので、前までのカペラの力を知らない。
「マッギョ、十万ボルト!」
マッギョは強い電流を放出する。
「ノコウテイ、火炎放射」
対して、ノコウテイは強烈な炎を吹き、電撃を相殺。
「蛇睨み」
ノコウテイはマッギョをじっと睨み付ける。
するとマッギョは体が麻痺し、動きが鈍くなってしまう。
「くっ、麻痺程度気にするな! マッギョ、濁流!」
マッギョはどこからか大量の濁った水を起こし、ノコウテイにぶつける。
「一発耐えて、スピンテール」
ノコウテイは濁流を耐え、マッギョ目掛けて跳び、回転しながら尻尾を叩き付ける。
「続けてドラゴンダイブ」
ノコウテイは飛び上がり、上空からすざましい殺気と共に急降下。
そのままマッギョに激突、マッギョを押し潰す。
だが、マッギョは先程までと変わらない様子。しかも、マッギョの特性『静電気』で、ノコウテイは体が麻痺してしまう。
「このマッギョの皮膚は非常に堅い。その程度の重さの物に踏まれたくらいでは、このマッギョはびくともせんぞ! マッギョ、大地の力!」
マッギョは地面に力を送り、ノコウテイの足下から大量の土砂を噴出させる。
「さらに十万ボルト!」
マッギョはすかさず強い電撃を放ち、ノコウテイを追撃する。
「…くっ、なかなか強い…」
シアンには分からないが、カペラは相当なパワーアップを果たしていた。



エンテイを守るための、ダイセツ山頂上付近での一戦です。スミレは、ヨノワールの特徴を完全に掌握し、パンプッチで容易くヨノワールを撃破。一方シアンは、謎のパワーアップを遂げたカペラに少々苦戦、といったところです。正直、カペラは力を手にした代わりに、何か大切なものを無くしてしまった気がしなくもないですが。そうそう、あと8、9話くらい、レオは登場しません。次回も続きですね。それでは、次回もお楽しみに!