二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re:第百五話 大蛇と白沢に立ち向かう者 ( No.272 )
- 日時: 2012/11/18 16:47
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: d1Bequrp)
「ギギギアル、帯電」
ギギギアルは体に電気を溜め込み、攻撃を上げる。
「だったらハクタクン、悪巧み!」
ハクタクンは脳を活性化させ、特攻を大幅に上げる。
「ハクタクン、メガホーン!」
「かわして帯電」
ハクタクンが角を突き出して突っ込んで来るのに対し、ギギギアルは浮遊して避け、再び帯電する。
「トライアタック」
そしてギギギアルは上空から三色の光線を放ち、ハクタクンが振り返ったところを捕らえる。
「降りてこないなら引きずり落とす! ハクタクン、サイコキネシス!」
ハクタクンは念力でギギギアルを操り、そのまま地面へ叩き落とす。
雪がクッション代わりとなり、ダメージは普通より少ない。
「チャンス! 火炎放射!」
だがその隙を突き、ハクタクンは炎を噴き出して追撃。
ギギギアルは鋼タイプ故、効果は抜群。悪巧みもあり、かなりのダメージだ。
「はっはー! ハクタクン、メガホーン!」
「…突破するよ。ギギギアル、ぶち壊す」
ハクタクンが角を突き出して勢いよく突っ込み、対してギギギアルは赤いコアをフル回転させ全力で突っ込む。
角の一撃と怒りのタックルが激突するが、すぐにギギギアルがハクタクンを吹っ飛ばす。
帯電二回を積んだギギギアルのパワーは通常の二倍だ。
「ぐうっ、ならばハクタクン、もう一度悪巧み!」
「させないよ。ギギギアル、ギアソーサー」
ハクタクンが再び脳を活性化させる前に、ギギギアルは二つのギアを投げつけ、ハクタクンを挟み回転させる。
だんだんと、流れはシアンに向いてきている。
「くそうっ、ハクタクン、サイコキネシスで引き剥がせ!」
ハクタクンは念力でギアを遠くへ投げ飛ばす。
「トライアタック」
その隙を狙って、ギギギアルは三色の光線を放つ。
「火炎放射!」
咄嗟にハクタクンは炎を放ち、何とかトライアタックを相殺するが、
「ギアソーサー」
もう一度ギギギアルは二つのギアを投げつけ、再びハクタクンを挟んで攻撃する。
「くそうまたしても! ギギギアル、ギギギアルごと巻き込んでサイコキネシス!」
ハクタクンは念力を衝撃波のように放ち、ギアを吹っ飛ばしギギギアルごと攻撃するが、
「ぶち壊す」
ギギギアルは赤いコアをフル回転させ、全速力で突っ込んでくる。
衝撃波を軽く打ち破り、ぐんぐん接近。
「ハクタクン、サイコキネシスで止めろ!」
ハクタクンは念力でギギギアルを止めようとするが、念力は弾かれてしまう。
ぶち壊すは悪タイプの技。エスパー技の干渉は受けず、ハクタクンに激突し、思い切り吹っ飛ばした。
「な、何いッ!?」
ハクタクンは地面に落ち、戦闘不能となって倒れていた。
「ネクロシア、シャドークロー!」
「ハサーガ、雷の牙!」
影の爪を構えたネクロシアが、五つの口の噛みつきをかいくぐり、爪でハサーガを切り裂く。
「攻撃直後の隙を逃すな! ハサーガ、捕らえろ!」
ハサーガは素早く体勢を戻し、退こうとするネクロシアの下半身の鎌に噛み付いて動きを止める。
「そのまま雷の牙、地面に叩き落とせ!」
ハサーガはその牙からネクロシアに電撃を流し込み、さらに地面に思い切り叩き落とした。
「やるな…ネクロシア、サイコバレット!」
すぐにネクロシアは起き上がり、念力で気合いの弾丸を放出する。
無数の弾丸がハサーガに降り注ぐ。なかなかのダメージだ。
「怒りの炎だ!」
「炎の牙で吸収せよ!」
ネクロシアは怒りに任せた激しく燃える炎を放つが、ハサーガは炎を灯した牙を構えて突進、怒りの炎を吸い取り、炎の中を潜り抜けて迫ってくる。
「動きを止めろ! 電磁砲だ!」
「同じ手は効かんわ! ハサーガ、噛み砕け!」
一番前にあった頭が、電磁砲を噛み砕き、残り四つの口がネクロシアに牙を突き立てる。
怒りの炎を吸収したのもあり、ダメージはかなりのもの。
「畳み掛けるぞ! ハサーガ、炎の牙、氷の牙、雷の牙!」
ハサーガは三色の牙を構えて襲い掛かる。
「止める! ネクロシア、サイコバレット!」
ネクロシアは大量の気合いの弾丸をハサーガに浴びせ、ハサーガを後退させる。
「そこだ! 怒りの炎!」
下がって隙が出来たところに、ネクロシアは激しい怒りの如く燃え盛る炎を放つ。
炎がハサーガを包み、ハサーガをじりじりと焼いていく。
「ハサーガ、なぎ払え! 地震だ!」
ハサーガは地面に力を与えて衝撃波を起こし、周囲の炎を振り払い、
「攻め立てろ。炎の牙、氷の牙、雷の牙!」
再び三色の牙で襲い掛かる。
身を捻って避けるネクロシアだが、四発目の雷の牙と五発目の氷の牙がネクロシアを掠める。
「こっちも攻めるぞ、シャドークロー!」
ネクロシアは影で作った爪を構えて突撃、素早くハサーガを切り裂く。
しかし、
「ハサーガ、捕らえろ!」
再びハサーガはネクロシアの鎌に噛みつき、ネクロシアの動きを止めてしまう。
「悪いが、これでチェックメイトだ。まずは炎の牙!」
ネクロシアに噛みついている牙に炎が灯され、その牙が食い込む。
「次は雷の牙!」
二つ目の口が牙に電気をまとわせ、ネクロシアに噛みつき電気を流し込む。
まだネクロシアは何とか耐えているが、この調子では倒されるのも時間の問題だろう。
しかし、スミレには策があった。一発逆転の策が。
「三発目、氷の牙!」
三つ目の口が、氷で出来た牙を構えた。
その三発目の顔は、殻をかぶった頭。
(来た!)
ここぞとばかりにスミレは叫んだ。
「ネクロシア、シャドークロー!」
ネクロシアはカッと目を見開き、殻をかぶった頭の喉笛、つまりハサーガの急所を的確に切り裂いた。
「しまった、ハサーガ!」
ハサーガはのたうち回り、断末魔を上げ、その場に崩れ落ちた。
「ぐっ…!」
悔しげにトゥレイスはハサーガを戻し、カペラの方を見ると、ちょうどカペラも敗れたところだった。
「さあ、観念しろ!」
スミレとシアンが詰め寄る。
「くそうっ…だが、今回の作戦はあくまでおまけのようなもの。マター殿は少々落胆するだろうが、お怒りになることはないだろう」
トゥレイスはそう呟くと、カペラと、エンテイを相手取っている下っ端たちを呼び戻し、
「出て来いヒカリゴケ! フラッシュ!」
ヒカリゴケが猛烈な閃光を放って目くらましを仕掛け、逃げてしまった。
「逃がしちゃったか」
「まあよかったよ、エンテイが無事で。それに、僕たちも伝説のポケモンが見られて光栄さ」
スミレとシアンの言葉の直後。
エンテイは一声吠えると、さっと跳んでいき、山奥へ姿を消した。
ダイセツ山での戦い、決着です。伝説のポケモンがやたら空気なのは気のせいです。書いて見返してみると、イビル七将軍もなかなか強いですね。ジムリーダー相手にも、互角に近い戦いを見せています。ちなみに、なぜ下っ端たちが伝説のポケモンを相手に出来たかと言いますと、数が多いことと、下っ端の中でも強い奴らであるというのが理由です、一応。さて、次回はブルムの森での戦いです。それでは、次回もお楽しみに!