二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re:第百十七話 装甲をまとう怪物 ( No.290 )
日時: 2012/11/18 19:25
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: Dj5QpmsJ)

「リーテイル、リーフブレード!」
リーテイルは素早くドサイドンの横を通り抜け、背中と尻尾の葉でドサイドンを切り裂く。
「ドサイドン、メガホーン!」
ドサイドンはリーテイルを追って、角の一撃を突き立てる。
しかし、リーテイルは素早い動きでさっとメガホーンを避けていた。
「そんな大振りな攻撃じゃ、僕のリーテイルは捕らえられないぜ。リーテイル、ドラゴンビート!」
続いてリーテイルは龍の心臓の鼓動のような音波を放つ。
「ドサイドン、ストーンエッジ!」
ドサイドンは音波を受けきり、尖った無数の岩を放つ。
「まずい、リーテイル、エアスラッシュ!」
リーテイルは無数の空気の刃を飛ばすが、全て相殺は出来ず、残った岩がリーテイルに突き刺さる。
「メガホーンだ!」
ドサイドンは猛攻撃を仕掛けてくる。
地を蹴って跳び、角を構えてリーテイルへ突っ込む。
「リーテイル、立て直せ! リーフブレード!」
リーテイルはドサイドンの角攻撃をかいくぐり、尻尾の葉でドサイドンを切り裂く。
「ドラゴンビート!」
「ウッドハンマー!」
リーテイルは龍の鼓動のような音波を放つが、ドサイドンはそんなもの気にせずリーテイルに近づき、大木のように堅い腕でリーテイルを殴り飛ばす。
「このドサイドンは非常に頑丈な体を持っています。相手の攻撃を受けても、効果抜群でなければドサイドンの動きは止まらない。相手の攻撃を気にせず重火力をたたき込めるのです」
早い話がレオのテペトラーを更に頑丈にしたもの。
相手の攻撃を受けつつも、そこをチャンスとし、強力な一撃を叩き込む。
「テペトラーが正解だったか…まあいい! リーテイル、エアスラッシュ!」
リーテイルは無数の空気の刃を放つが、ドサイドンはまるで動じない。
「ストーンエッジ!」
刃で切り裂かれているにも関わらず、ドサイドンは尖った岩をいくつも撃ち放つ。
「リーテイル、ドラゴンビート!」
リーテイルは龍の鼓動のような音波で岩を撃ち落とし、残った岩をかわしてドサイドンへ接近。
「リーフブレード!」
リーテイルは背中の葉でドサイドンの横腹を切り裂くが、
「ウッドハンマー!」
ドサイドンは堅い腕を振り上げてリーテイルを殴り返し、天井にまで叩き飛ばした。
「今一つの割に何て力だ…リーテイル、ドラゴンビート!」
リーテイルは体勢を崩しながらも、龍の鼓動のような音波で反撃する。
ドサイドンは動じないと言えども、ダメージを受けていることは確かだ。
しかし、このドサイドン、相当打たれ強い。
四倍ダメージのリーフブレードを三度喰らっても、まだ余裕を浮かべて立っている。
「地震が使えんのが痛いが…ドサイドン、メガホーン!」
リーテイルは飛行タイプも持っているため、地面技は効かない。
ドサイドンは地を蹴り、角を構えてリーテイルへ突貫。
「リーテイル、回避!」
リーテイルはさっと横へ逸れ、メガホーンを避ける。
(どこかに弱点があるはずだ! そこを見つけ出せば、勝利は難しくない!)
しかし、マターはなかなか考える隙を与えない。
「ドサイドン、ストーンエッジ!」
ドサイドンは無数の尖った岩を放つ。
「リーテイル、かわしてドラゴンビート!」
リーテイルは岩を避け、かわしきれないものは音波で破壊し、何とかやり過ごす。
その時、レオは閃いた。
(ドサイドンは確かに体が頑丈だ。だけどそれは、あくまでも物理技の話。効果抜群の特殊技で攻める。まずは、相手の動きを止めよう!)
「リーテイル、奴の足にリーフブレード!」
リーテイルは低空飛行でドサイドンとの距離を一気に詰め、左足を葉で切り裂く。
ドサイドンは重い。なので体重を支える足をやられると、体を支えられなくなる。
リーテイルは素早く旋回し、続けて右足を切り裂いた。
ドサイドンの体がぐらりと揺れ、膝立ちのように体勢を屈めてしまう。
「ぐっ…そう来ますか。しかしこいつにはまだこれが使える。ドサイドン、ストーンエッジ!」
ドサイドンは無数の尖った岩を放つが、如何せん体勢が崩れているので、上手く技を放てない。
「悪いが、これで決める! リーテイル、ハードプラント!」
リーテイルの足元から大量の蔦が飛び出し、一斉にドサイドンに襲い掛かる。
いくら耐久力のあるドサイドンと言えど、四倍ダメージである特殊技、しかも草タイプ最強の技を耐えられるはずがない。
蔦が通り過ぎると、ドサイドンは目を回して倒れていた。


敗れたマターは、即座にドサイドンを戻し、変わりにリザードンを出して背中に飛び乗る。
「残念ですが、テラージュエルを引き渡すことは出来ません」
迫り来るレオとグレースにも動じず、徐々に高度を上げていくマター。
「ですが、手加減したとは言え私を破ったことは賞賛します。テラージュエルの代わりに、これを」
そう言ってマターが投げ渡したのは、白い宝石。グレースがそれを受け止める。
「これは何だ」
冷たい声でグレースが問う。
「それの名はピースジュエル」
マターは一拍起き、

「ガタノアと対をなす平和の神、ロイツァーを目覚めさせる石ですよ」

その後『ゲート』か何かで呼び出さない限りロイツァーは姿を見せませんがね、とマターは付け足し、驚愕する二人を置いて、リザードンで天井をぶち破り、飛び去っていった。
その直後。
グレースのライブキャスターに通信が入る。
相手は…ザント。
「こ、こちらグレース。どうした?」
急にロイツァーへの手掛かりを渡され、気が飛んでいた二人だが、我を取り戻し、グレースはザントからの連絡を聞く。
『緊急だ。今すぐソルナシティに戻れ』
ザントの声は落ち着いてはいるが、それでもどこか焦っている様子だ。
「どうしたんだ?」
直後、ザントは信じられないことを言った。

『ソルナシティ上空に、巨大遺跡が現れた』



マター戦、決着です。そしてレオたちがロイツァーの手掛かりを手にした直後、謎の巨大遺跡が姿を現します。いよいよイビルとの戦いも最終楽章。さて、次回からはイビルとの最終決戦編開始です。それでは、次回もお楽しみに!