二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 第百四十一話 開幕 ( No.331 )
日時: 2012/12/17 00:26
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: Pa6wZ.rX)

簡易バトルフィールドはいくつもあり、次々と試合が消化されていく。
とはいえ、一人六試合もするので、流石に時間がかかる。
ちなみに一日目は予選で終了。ここで勝ちあがれなければ、本戦の舞台に立つことは出来ない。
レオの一試合目がやってきた。
フィールドの向こう側に立つのは、レオより少し年上くらいの、メガネをかけた少年。
「これより、93番と156番のバトルを始めます。使用ポケモンは一体。それでは、バトル開始!」
予選ではトレーナーの名前は聞かされない。
まずは93番がポケモンを繰り出す。
「出て来い、ニドキング!」
93番のポケモンは紫色の頑強な体を持つ、怪獣型ポケモン。背中にはびっしりと棘が生え、額からは立派な角が生えている。
ニドキング、ドリルポケモン。毒・地面タイプ。
(毒タイプ…ならバフォットがいいけど、地面技が危ないな。同じポケモンは一度しか使えないし、慎重に選ばないとな)
予選では六試合すべて違うポケモンを使わなければならない。その辺の駆け引きも重要だ。
レオはモンスターボールを取り出し、
「頼んだぞ、ロップル!」
レオのポケモンはロップル。毒技を半減し、エスパー技で効果抜群を突ける。
「行くぞ! ニドキング、襲撃だ!」
ニドキングは巨体に似合わない俊敏な動きでロップルに接近し、爪を振りかざすが、ロップルは軽やかなステップで爪を避ける。
イビル壊滅後、レオはフウカにロップルの戦い方を教えてもらったのだ。
「ロップル、瞑想!」
ロップルは精神を研ぎ澄ませ、特殊能力を高め、
「サイコキネシス!」
念力の波を放ってニドキングを吹っ飛ばす。
「ニドキング、冷凍ビーム!」
ニドキングはすぐさま起き上がり、冷気の光線を放つ。
「ロップル、放電!」
ロップルは電撃を撒き散らして冷気を相殺し、
「もう一度サイコキネシス!」
再び念力の波を放つ。
「ニドキング、シャドークロー!」
対して、今度はニドキングは影で作った爪で念力を切り裂き、
「襲撃だ!」
一瞬でロップルの前まで接近し、太い尻尾を振ってロップルを吹っ飛ばす。
「チャンスだ! ニドキング、冷凍ビーム!」
そしてニドキングは冷気の光線を放って追撃する。
「回避の余裕はないな…ロップル、受け流せ!」
体勢を崩しながらも、咄嗟にロップルは帽子で対応し、光線を受け流す。
「まだだぞ! ニドキング、ダストシュート!」
ニドキングはさらにゴミの塊を投げつける。
「ロップル、サイコキネシス!」
体勢を取り戻したロップルは、念動力でゴミの塊の軌道を逸らす。
「ここからだぜ! ニドキング、シャドークロー!」
ニドキングは影の爪を作り、爪を振りかざしてロップルを狙う。
「くっ、ロップル、放電だ!」
ロップルは素早く周囲に電撃を撒き散らす。
ニドキングにダメージは無いが、シャドークローを相殺するには十分。
「そろそろ反撃だぞ。ロップル、サイコキネシス!」
ロップルの念力は、重量級のニドキングを持ち上げ、操るだけの力は無い。
なのでロップルは、ニドキングの尻尾に念動力をかけ、尻尾を操ってニドキング自身の頭を連続で殴る。
「よし、ロップル、その辺にしてやれ! サイコキネシスで吹っ飛ばせ!」
ロップルは念動力を放ち、ニドキングを吹っ飛ばす。
「ニドキング、立て! まだお前の技はあれが通じるぞ、ニドキング、襲撃だ!」
ニドキングは一瞬でロップルの前に現れ、尻尾を叩きつける。
対して、ロップルはサイドステップで尻尾の一撃をかわすが、
「冷凍ビームだ!」
ニドキングは冷気の光線を放ち、ロップルの下半身を凍りつかせ、地面へと縫い留めてしまう。
「貰ったぜ。ニドキング、捕えろ」
ニドキングは尻尾で氷を破壊し、ロップルを捕らえ、頑丈な尻尾でロップルを締め付ける。
「四倍弱点でとどめだ! ニドキング、シャドークロー!」
ニドキングの爪が影をまとう。ロップルを切り裂こうとした、まさにその瞬間。
「甘いんだよ! ロップル、乗り移る!」
ロップルは魂をニドキングへと憑依させ、ニドキングの体の内側からダメージを与える。
ニドキングが悲鳴を上げ、尻尾の拘束が緩む。
「よっしゃ、ロップル、反撃だ! サイコキネシス!」
ロップルはニドキングの尻尾を操り、それを連続でニドキングに叩きつける。
「これでとどめだ! ロップル、最高火力でサイコキネシス!」
ロップルは力を振り絞って、最大の力を込めた念動力の波を放つ。
体勢を崩していたニドキングは避けられず、まともに念動力の波を浴び、盛大に吹っ飛ばされる。
「ッ、ニドキング!」
ニドキングは目を回しており、戦闘不能だった。
「よっしゃあ! やったぞ、ロップル!」
体格や力で勝るニドキングを打ち負かしたロップルは、満面の笑みを浮かべてレオの腕に飛び込んだ。
とりあえずは、予選は白星でスタートだ。




予選スタートです。ウチセトポケモンリーグの予選は、本編でも何回か書いた通り、同じポケモンは一度しか使えないため、ただタイプ相性のいいポケモンを出せば勝てるという考えが通用しづらくなっているため、そこの駆け引きも重要になってきます。さて、レオの初戦はロップルが見事勝利し、初戦を勝つことが出来ました。次回は、予選の続きかな。それでは、次回もお楽しみに!