二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 第百四十五話 頭領烏 ( No.342 )
日時: 2012/12/20 23:50
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: 9Qe5KE35)

「プレゼンタ、冷凍パンチ!」
プレゼンタは拳に冷気をまとわせ、殴りかかる。
「リーテイル、かわしてリーフブレード!」
リーテイルはプレゼンタに立ち向かうように前へ飛び、拳を素早い動きで避け、尻尾の葉ですれ違いざまに切り裂く。
(このプレゼンタ、攻撃力は結構高いけど、攻撃が単調だな)
プレゼンタの攻撃は、一直線に殴りかかって来るか、種爆弾を投げるかのどちらかだ。
素早さの高いリーテイルは、非常に攻撃を避けやすい。
「くそッ、プレゼンタ、種爆弾!」
プレゼンタは袋から種爆弾を取出し、投げつける。
「リーテイル、エアスラッシュ!」
対してリーテイルは、無数の空気の刃を飛ばし、種爆弾もろともプレゼンタを切り裂く。
「ポケモンの相性から不利……どうすッぺな…」
「悪いけど、悩んでる暇なんか与えないぜ。リーテイル、ドラゴンビート!」
リーテイルは龍の鼓動のような音波を放つ。プレゼンタはまともに音波を浴び、吹っ飛ばされる。
「決めろ! リーテイル、リーフブレード!」
リーテイルは尻尾の葉を振るい、一直線にプレゼンタ目掛けて突貫する。
しかし、それを見たうえで。
カンタロウは勝ち誇ったような笑みを浮かべて叫ぶ。

「かかッたなや! プレゼンタ、ブレイブバード!」

プレゼンタはカッと目を見開き、燃える炎のような勇気のエネルギーをまとって猛スピードで突撃。
これでは流石のリーテイルでも避けられない。ブレイブバードはリーテイルに正面から激突し、リーテイルを吹っ飛ばした。
「ハハッ! 貰ッたべ、冷凍パンチ!」
すかさずプレゼンタは拳に冷気を込め、リーテイルを殴り飛ばした。
「ッ、リーテイル!」
今までの単調な攻撃に油断した。見事にやられた。
リーテイルは効果抜群の二発を受け、戦闘不能となってしまう。
「リーテイル、よく頑張ってくれた。あとは後続がやってくれる」
レオはリーテイルを労い、ボールに戻す。
「よーやッたべ、プレゼンタ。相手のエースさ崩したンはでかいべ」
カンタロウもプレゼンタをボールに戻す。ブレイブバードの反動が大きく、これ以上は戦えないと判断したのだ。
「バトルはここからだ! 頼むぞ、バフォット!」
「一気に行くッぺ! 羽ばたけ、ドンカラス!」
レオの二番手はバフォット。
カンタロウの二番手は、大きな烏のようなポケモン。頭の羽毛はテンガロンハットのようで、首や胸の羽毛は白く、翼や尾羽の先は赤い。
大ボスポケモンのドンカラス。悪・飛行タイプ。
ドンカラスは野太い声で啼き、バフォットを睨み付ける。
「ハハッ、相変わらずの性格だべな、オラのドンカラスは。言ッておくけンど、オラのドンカラスには気ィつけたほーがいいッぺ。めッちゃ凶暴な性格さ持ッてるけン」
「そんなの、僕のバフォットがそいつを倒してしまえば関係ない話さ」
「ヘッ、果たスてそれが出来ッだか? ドンカラス、熱風!」
ドンカラスは羽ばたき、熱い風を吹き付ける。
「バフォット、大地の怒りで防御!」
対して、バフォットは足元から瓦礫や土砂を吹きあげ、防壁として熱風を防ぐ。
「バフォット、メガホーン!」
「ドンカラス、不意打ち!」
バフォットは角を構えるが、そこから突進するより早く、ドンカラスが背後に現れ、バフォットを切り裂く。
「速い……ッ!」
「不意打ちッつー技は、相手が攻撃さ行う瞬間に、必ず先制攻撃出来るンだッぺ」
ケラケラとカンタロウは笑い、
「ドンカラス、悪巧み!」
ドンカラスは何かを企んで脳を活性化させ、特攻を大幅に上げる。
「バフォット、ぶち壊す!」
「ドンカラス、不意打ち!」
バフォットが突進を始める瞬間、再びドンカラスはバフォットの背後に現れ、不意打ちの一撃を浴びせる。
「くそっ、バフォット、メタルブラスト!」
「ドンカラス、熱風!」
バフォットは鋼エネルギーの砲撃を放ち、対してドンカラスは熱い風を吹きつけ、砲撃を相殺する。
「メガホーンだ!」
ドンカラスが次の行動に移る前に、バフォットは地を蹴ってドンカラスまで跳び、角の一突きでドンカラスを吹っ飛ばす。
「チャンスだ! バフォット、一気に畳み掛けろ! ぶち壊す!」
「くーッ、ドンカラス、避けろ!」
ドンカラスは体勢を崩しながらも、何とか横に逸れ、バフォットの全力の突撃を避ける。
そしてドンカラスは威嚇するような声を上げ、バフォットを鋭い眼光で睨み付けるが、
「まンずまンず、落ち着け、ドンカラス。いつもみたいに暴れると勝てンっぺ」
カンタロウは凶暴なドンカラスを、暴走しないように落ち着かせる。
「よッしゃ、ドンカラス、熱風!」
落ち着きを取り戻したドンカラスは再び羽ばたき、熱い風を起こす。
「それは対策出来るぞ! バフォット、大地の怒り!」
バフォットは咆哮と共に地面を踏み鳴らし、瓦礫や土砂で熱風を相殺。
「メガホーン!」
そして、角を突出し、ドンカラス目掛けて一直線に迫る。
しかし。

「吹ッ飛ばすべ! ドンカラス、ハリケーン!」

ドンカラスは一声上げると、思い切り羽ばたき、自然災害並みの暴風を起こす。
バフォットが次第に押し戻される。
地に蹄を食い込ませ、耐え続けるが、遂にバフォットは押し負け、吹っ飛ばされる。
効果今一つではあるが、悪巧みもあったため、威力が半端ではない。
「バフォット! まだいけるか?」
思い切り吹っ飛ばされたバフォットはまだ立ち上がり、レオの言葉にうなずくが、正直今の一撃は何発も喰らって耐えられる技ではない。
「そーこなくッちゃな。こンくらいで倒れるようじゃオラもつまンねェべや。もッと全力で来るだ。もッとおもスろいバトルさやらせてくれ」
「……へっ、言ってくれるじゃねえか」
カンタロウの余裕の言葉に、レオは小さく返す。
バフォットも吼え、ドンカラスを睨み付ける。




カンタロウ戦、パート2です。やはり訛りを上手く書くのが難しい……。さて、今回はエースのリーテイルが先鋒戦で敗れ、次鋒のバフォットも押され気味。やはり、すべてのジムを勝ち抜いた強者が相手なだけあって、今までの敵よりも強い感じがしますね。自分で書いてるからでしょうかね? そうそう、カンタロウは飛行タイプ使いではなく、鳥ポケモン使いです。ですから、メガヤンマやトロピウスなどの鳥型ではないポケモンは使わず、鳥ポケモンのみで手持ちをそろえているという設定です。さて、次回もカンタロウ戦の続き。それでは、次回もお楽しみに!