二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 第百四十七話 双方の火の鳥 ( No.345 )
日時: 2012/12/23 00:19
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: 9Qe5KE35)

「頼んだぞ、フィニクス!」
レオの最後のポケモンはフィニクス。オオスバメの動きについていけるのは、空を飛べるこいつしかいない。
「おおーッ、すッげえ鳥ポケモンだなや。この鳥ポケモン同士の勝負、世界一の鳥使いとして、オラは意地でも負けられンッちゅーわけだなや!」
カンタロウは心から楽しそうに叫び、
「行くべ! オオスバメ、捨て身タックル!」
オオスバメは捨て身の突撃を仕掛け、フィニクスへと激突する。
威力がとてつもなく、フィニクスは吹っ飛ばされる。
「強い、しかも速い……! フィニクス、大文字!」
フィニクスは煌々と燃え盛る大の字型の炎を撃ち出すが、
「オオスバメ、守る!」
オオスバメは守りの結界を作り出し、炎を完全防御する。
「だったらエアスラッシュ!」
フィニクスは羽ばたき、無数の空気の刃を飛ばす。
「オオスバメ、サイコバレット!」
対してオオスバメは無数の念力の銃弾を放ち、空気の刃を突き破り、フィニクスに銃弾を撃ち込む。
サイコバレットの追加効果、自らが火傷になる効果も、根性の特性の前では関係ない。
「オオスバメ、ブレイブバード!」
オオスバメは勇気のオーラをまとい、猛スピードで突っ込む。
「フィニクス、ドラゴンダイブ!」
対してフィニクスは急上昇してオオスバメの一撃を回避、上空からさざましい殺気と共に、旋回して向かってくるオオスバメへと急降下する。
オオスバメとフィニクスが正面から激突し、お互いに吹っ飛ばされる。
「まだまだだべ! オオスバメ、捨て身タックル!」
オオスバメは捨て身の勢いで猛スピードで突撃、回避の暇を与えず、フィニクスを吹っ飛ばす。
「サイコバレット!」
さらにオオスバメは念力の銃弾をマシンガンのように放つ。
「くっ、フィニクス、大文字!」
体勢を崩しながらもフィニクスは大の字型の炎を放ち、銃弾を相殺する。
オオスバメのとてつもない猛攻には訳がある。
当たり前のことだが、持久戦に持ち込まれるとオオスバメは火傷で力尽きる。
その前に、相手を全力で叩き潰すのがオオスバメのバトルスタイル。反動ダメージなど、まるで気に留めない。
「フィニクス、ドラゴンダイブ!」
フィニクスは上空まで飛び上がり、すざましい殺気と共に急降下。
「オオスバメ、思いッきりぶつかるべ! 捨て身タックル!」
オオスバメも捨て身の勢いで突貫し、フィニクスへと再び正面から激突。
「サイコバレット!」
お互いに吹っ飛び、オオスバメは素早く体勢を取り戻し、無数の念力の銃弾を放つ。
「くっそ、フィニクス、大文字!」
フィニクスは煌々と燃え盛る大の字型の炎を放ち、念力を相殺。
「へッ、オオスバメ、ブレイブバード!」
オオスバメは勇気のオーラを身にまとい、突貫する。
「くっ、フィニクス、大文字だ!」
フィニクスは燃え盛る炎を放ち、オオスバメを迎撃。
オオスバメのオーラは消えるが、炎も打ち破られる。
「このままじゃらちが明かない。フィニクス、行くぞ!」
レオの言葉に、フィニクスは次にどうするかを理解する。
「フィニクス、龍星群!」
フィニクスは上空に龍の力を凝縮した弾を撃ち出す。
上空でエネルギー弾は破裂し、無数の流星となって降り注ぐ。
しかし。
カンタロウとオオスバメは、逃げも隠れもしなかった。

「根性ォォォォ! オオスバメ、ブレイブバード!」

オオスバメは自身を鼓舞するように啼き、今までで一番激しい勇気のオーラをまとい、全力で突貫する。
無数の流星がオオスバメに命中するが、それでもオオスバメの勢いは止まらない。
その勢いのまま、オオスバメはフィニクスに全身全霊の力を込めて激突する。
刹那、大爆発を起こし、砂煙と共に、二体の鳥ポケモンは落下する。
「フィニクス、頑張ってくれ! 立つんだ!」
「オオスバメ、根性見せッぺや! 絶対負けるでねェ!」
二人の声が、スタジアムに響く。
やがて、動きがあった。フィニクスがうっすらと目を開け、動かない体を必死に動かそうと体を震わせる。
しかし、オオスバメの動きは無い。龍星群を受け続け、ブレイブバードの反動を喰らったオオスバメの体力は、完全に限界だった。
そして。
「オラの負けだべ」
カンタロウは残念そうにそう呟き、オオスバメを戻す。
「お前とフィニクスが、オラとオオスバメの根性を上回ったッぺ。完敗だなや」
そして、突然カンタロウは笑いだす。
「ハッハッハ! レオ、お前はすッげー奴だなや! お前の熱い根性、尊敬するべ! オラさ倒したなや、絶対上に上がれるッぺや!」
そして、カンタロウはレオに近寄り、レオに手を差し出す。
レオもカンタロウの思いを理解し、カンタロウの手を握る。戦いの後の友情だ。
「お前なら優勝目指せッぺ。オラの分まで、ガンバるッぺや」
「ああ。優勝目指して、突き進んでやるぜ」
そして、バトル終了の礼を終えると、カンタロウはレオや観客に大きく手を振り、スタジアムを去っていった。




レオ対カンタロウ、決着です。激戦の結果、勝利を手にしたのはレオとフィニクス。ですが、途中のオオスバメの猛攻を見てると、どっちが主人公か分からなくなりますね。…僕だけでしょうか?とりあえず、レオは一回戦勝利。次に待ち受けるのは、どんな敵か。次回は、まだ二回戦には入りません。それでは、次回もお楽しみに!