二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 第百五十話 月に代わってお仕置きよ ( No.350 )
- 日時: 2012/12/25 23:59
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: 1qauGher)
「パンプッチ、シャドーボール」
パンプッチは葉を振り、影の弾を飛ばす。
「ハンタマ、かわしてシャドーパンチだ!」
ハンタマは素早く横に飛び退き、影の弾を避けると、拳に影をまとい、パンプッチに一気に接近して殴りかかるが、
「パンプッチ、受け流して」
パンプッチは葉を構え、拳を下へと受け流す。
「そこよ。ハイドロポンプ」
パンプッチは下に手を構え、大量の水を放つが、ハンタマはその勢いを殺さずに駆け抜け、水の噴射を避ける。
「速い……パンプッチ、サイコキネシス」
「来るぞ。ハンタマ、回避だ!」
サイコキネシスで操られると、確実にシャドーボールの餌食になる。
ハンタマは後ろへとバックステップし、周囲から襲い来る念力を素早く避ける。
「サイコバレット!」
「サイコキネシス」
ハンタマは念力の銃弾をマシンガンのように放ち、対してパンプッチは強い念力を波のように放って銃弾を薙ぎ払う。
(あのパンプッチ、なかなかのやり手だな……)
このパンプッチ、地味に隙が少ない。
加えて、ナナネの状況判断能力も高い。受け流せる程度の威力の技かそうでないかを的確に判断し、相手の攻撃後の隙も逃さずに反撃を仕掛ける。
(奴はハンタマと違って、防御面の隙の無さに優れてる。狙うなら攻撃後のわずかな隙か……)
しかし、ナナネはじっくりと考える時間は与えない。
「パンプッチ、シャドーボールよ」
パンプッチは連続で葉を振り、笑顔を振りまきながら影の弾を連続で飛ばす。
「くっ、ハンタマ、サイコバレット!」
ハンタマは咄嗟に念力の銃弾を放って、影の弾を何とか相殺し、
「シャドーパンチだ!」
影を拳にまとい、猛スピードで殴りかかる。
「無駄よ。パンプッチ、受け流して」
パンプッチは葉を構えて、ハンタマの拳を後ろへ受け流す。
しかし。その瞬間、レオは気づいた。
ここだ。
「甘いんだよ! ハンタマ、ブレイズキック!」
拳を受け流されたハンタマは、すかさず足に炎を灯し、オーバーヘッドキックのように空中で一回転し、思い切りパンプッチを蹴り飛ばした。
「あ……パンプッチ、立て直して」
「遅いぜ! ハンタマ、シャドーパンチ!」
パンプッチは吹っ飛ばされ、地面に叩きつけられる。
体勢を立て直そうと起き上がった刹那、ハンタマの影の拳がパンプッチの頬に叩き込まれた。
再びパンプッチは吹っ飛び、地面にドサリと落ち、戦闘不能となった。
「うう、パンプッチ、ありがとう。貴方の魔法の力、しっかりと受け取ったわ」
ナナネはパンプッチをボールに戻し、次のボールを取り出す。
「優しく輝く月の光を得て、私の魔法はもっと強くなる。はびこる悪に、月の光を。ルナバイン、月に代わってお仕置きよ!」
ナナネの二番手は、月からやってきたポケモンとも言われるポケモン。
ウサギのような姿をし、杵と臼を持つ、餅つきポケモンのルナバイン。
「ルナバインか。ヤシロさんも使ってたな」
ルナバインは尻尾で臼を持ち上げ、杵を構える。
「行くわよ。ルナバイン、ダイヤブラスト」
ルナバインは気持ちを高めて拳を振り上げ、煌めく爆風を起こす。
「ハンタマ、かわして跳び膝蹴りだ!」
ハンタマは大きくジャンプして爆風を避け、そこから必殺の膝蹴りを繰り出す。
「ルナバイン、気合玉」
対してルナバインは気合を凝縮した玉を手にし、投げつけ、膝蹴りを止める。
「サイコバーン」
そして間髪入れずに念力を爆発させて衝撃波を起こす。
サイコバーンは攻撃範囲が広い。流石のハンタマでも至近距離からのこの一撃は避けられず、吹っ飛ばされる。
パンプッチとの戦いで消耗していたハンタマは、効果抜群の強力な一撃を喰らい、ここで戦闘不能となる。
「ありがとう、ハンタマ。一体倒したんだ、上出来だぜ」
レオはハンタマを労い、ボールに戻す。
(バフォットがいいけど、気合玉が怖いな。このルナバイン、見た感じ技の切り替えが早いからな)
レオは少し迷うが、
「ここは頼んだぜ、ロップル!」
レオが出したのはロップル。サイコバーンを半減し、気合玉も効かない。
ロップルを見て、ナナネはレオには聞き取れないくらいの声で小さく呟く。
「……かわいい」
そして、
「ルナバイン、ダイヤブラスト」
ルナバインは煌めく爆風を放つ。
「ロップル、放電!」
ロップルは周囲に電撃を撒き散らし、爆風を相殺。
しかし、すでにルナバインは次の行動に出ている。地を蹴って跳び、
「ウッドハンマー」
杵を振り上げ、ロップルに迫る。
対して、
「ロップル、大丈夫だ! そのままだ!」
ロップルは一瞬動きが止まるが、すぐに放電を再開する。
狙いを定めずに辺り一面に放たれる電撃を掻い潜ることは出来ず、ルナバインは電撃を浴びる。
「この放電は僕のハンタマでだって掻い潜れないのさ。ロップル、瞑想!」
ここでロップルは精神を研ぎ澄ませ、特殊能力を高める。
「サイコキネシス!」
続いてロップルは念力の波を飛ばす。
「相殺よ。ウッドハンマー」
ルナバインは思い切り杵を振って、力尽くで念力を相殺し、
「サイコバーン」
素早く念力を爆発させて衝撃波を放ち、ロップルを吹っ飛ばす。
「ダイヤブラスト」
「サイコキネシス!」
すぐにルナバインはロップルを追って駆け、煌めく爆風を放つが、ロップルは体勢を崩しながらも念力を放って、爆風を相殺する。
そして、二体は元の位置に戻り、再び体勢を構えなおす。
勝負はまだまだここからだ。
メリー☆クリスマス さて、ナナネ戦、パート2です。レオの起点でパンプッチを撃破、ですがナナネの二番手、セーラーム……もといルナバインに敗れ、次はロップルです。ハンタマに比べればやや実力が劣るロップルですが、タイプ相性は有利。さて、次回も続き。それでは、次回もお楽しみに!