二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 第百五十八話 黒煙を噴く火山亀 ( No.362 )
日時: 2013/01/08 23:52
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: omqSuZTj)

セルディーはハンタマの跳び膝蹴りの直撃を喰らった。
派手に吹っ飛ばされ、地面に落ち、戦闘不能となってしまう。
「ありがとう、セルディー。休んでて」
シアンはハンタマを戻し、次のボールを構える。
「そのハンタマも残り体力は少ないはず。行くよ、ストータス」
シアンの二番手は、岩の甲羅を持ち、その甲羅の穴や鼻から黒煙を噴き出す、石炭ポケモンのストータス。
「見た感じ、頑丈そうだな。だけど動きは遅いはずだ。ハンタマ、跳び膝蹴り!」
ハンタマは地を蹴って跳ぶ。
そのままの勢いで、必殺の膝蹴りを繰り出す。
しかし、
「ストータス、マグネットボム」
ストータスが放つは、鋼の爆弾。それがまるで磁石のようにハンタマにまとわりつき、爆発を起こす。
「続いて煙幕」
先ほどのセルディーで、ハンタマは隙が少なく追撃が決まりにくいと判断したのだろう。
ストータスは鼻や甲羅から黒い煙を噴き出し、ハンタマの視界を覆ってしまう。
「マグネットボム」
そして再びストータスは鋼の爆弾を放つ。
煙幕で目が見えないうえ、こちらに吸い付いてくる爆弾は流石に避けられない。
ハンタマは爆弾の直撃を受け、ここで戦闘不能となる。
「ここまでか……ハンタマ、よくやったぞ」
レオとしてはもう少しハンタマで戦い、頑丈そうなストータスの体力を少しでも削っておきたかったところではある。
「そんなこと言っててもしょうがないか。頼むぞ、リーテイル!」
レオの二番手は、エースのリーテイル。
本当ならここでテペトラーを出したいが、次に出てくるであろうティラノスを考えると、やはりテペトラーはとっておくのが得策だ。
「わざわざストータスに草タイプ。何か策でもあるの? ストータス、煙幕」
ストータスはリーテイルを睨むと、黒い煙を噴射して、リーテイルの視界を奪う。
「リーテイル、羽ばたけ!」
しかしリーテイルは背中の葉を羽ばたかせ、黒煙を吹き飛ばしてしまう。
リーテイル選出の理由の一つはこれである。
「今度はこっちからだ! リーテイル、リーフブレード!」
続いてリーテイルはストータスへと猛スピードで接近し、すれ違いざまに尻尾の葉でストータスを切り裂く。
しかし、
「あの甲羅、厄介だな……」
切り裂いたのは甲羅だったらしく、ストータスへのダメージは少ない。
「甲羅への攻撃は効かないよ。ストータス、熱風」
ストータスは振り向き、熱い風を起こす。
「リーテイル、躱せ! 上昇だ!」
リーテイルは急上昇して熱風を避けると、
「ドラゴンビート!」
そこからすかさず龍の鼓動のような音波を放って反撃。
ストータスは見かけどおり動きは遅いようで、ほとんど避けようともせずに音波の直撃を喰らう。
「それくらいなら大丈夫。ストータス、マグネットボム」
ストータスは怯むことなく頭上——リーテイルを見上げ、鋼の爆弾を放つ。
リーテイルは軌道から避け、急降下するが、爆弾はまるで磁石のように軌道を変えてリーテイルを追い、確実にリーテイルを狙ってくる。
「くっ、リーテイル、エアスラッシュで破壊だ!」
リーテイルは羽ばたき、無数の空気の刃を放ち、追尾してくる爆弾を破壊するが、
「熱風だよ」
その隙にストータスが熱い風を吹きつけ、リーテイルに浴びせかける。
リーテイルは避けられず、熱風の直撃を喰らう。
「リーテイル! やれるか?」
リーテイルは起き上がり、頷く。致命傷ではないものの、大きなダメージには変わりない。
マグネットボムが地味に厄介だ。こちらをどこまでも追い続け、かといってそちらに気を取られるとストータスからの攻撃を避けられない。
「ストータス、もう一度熱風」
「リーテイル、躱して接近だ!」
ストータスは再び熱い風を放つが、リーテイルはその風を掻い潜り、低空飛行でストータスへと迫る。
「リーフブレード!」
そのままストータスとすれ違い、その瞬間に尻尾の葉でストータスを切り裂く。
今度は甲羅に覆われていない横腹を切り裂いたようだ。レオが思ったよりも効いているらしい。
「甲羅の無い部分を狙うぞ! リーテイル、続けてエアスラッシュ!」
リーテイルは上昇して羽ばたき、無数の空気の刃を飛ばす。
「ストータス、熱風」
対してストータスは熱い風を起こして空気の刃を相殺し、
「マグネットボム」
鋼の爆弾を放って反撃。
「リーテイル、ドラゴンビート!」
すかさずリーテイルは龍の鼓動のような音波を放ち、爆弾を破壊。
「煙幕」
しかしその隙に、今度はストータスは黒い煙を放ち、視界をふさいでしまう。
(ここで煙幕……? 嫌な予感がするな)
「リーテイル、いったん離れてドラゴンビート!」
リーテイルは煙幕の中から飛び出し、煙を逃れる。ストータスの姿は煙で見えない。
続いてリーテイルは龍の鼓動のような音波を放ち、衝撃で煙を薙ぎ払う。
と同時に、ストータスが熱風を放ってきた。
「リーテイル、もう一発!」
リーテイルは再び龍の鼓動の如き音波を放って、二発の音波で熱風を相殺。
(やっぱり……!)
もし今リーテイルが羽ばたいて煙を吹き飛ばしていたら、間違いなく熱風の餌食になっていただろう。
「うーん、惜しかったなあ。ストータス、マグネットボム」
やはりシアンもそこを狙っていたようだ。しかしすぐに気を取り直し、鋼の爆弾を放つ。
「リーテイル、リーフブレード!」
対してリーテイルは爆弾の横を高速で通り過ぎつつ葉で爆弾を切り裂き、ストータスにも斬撃を仕掛ける。
「もう一度」
「躱してリーフブレードだ!」
もう一発ストータスが放った爆弾を、リーテイルは最小限の動きで避けると、ストータスの横を通り過ぎ、甲羅に覆われていない横腹を尻尾の葉で切り裂く。




終わり方微妙すぎでワロタ さて、ついにポケットモンスター最新作が発表されましたね。その名も「ポケットモンスターX・Y」。僕ももちろん買いますよ。ただし入試があるので、来年の三月に、ですけどね。ところで、この小説の人気キャラって誰なんだろう。今までこの手の話題が全く無かったので、最終章になってからこんなことを気にしてみたり。次回も続きですね、それでは、次回もお楽しみに!