二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 第十三話 二刀流の戦鴨と進化の奇跡 ( No.38 )
- 日時: 2012/11/10 21:47
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: mKkzEdnm)
「リープン、葉っぱカッター!」
「カモナイツ、リーフブレード!」
リープンは鋭い葉を出現させ、一気にカモナイツに向けて放つ。
対して、カモナイツは羽に持ったクキを刃の様に使い、葉っぱカッターを次々と切り落とし、リープンに迫っていく。
「くっ、だったらリープン、連続切り!」
リープンも前に出る。
手にした大きな葉で切りかかり、リーフブレードに対抗する。
「カモナイツ、辻斬りだ!」
カモナイツはクキの一本を引き、リープンの一瞬の隙を見つける。
その隙を逃さず、カモナイツは素早い動きでリープンを切り裂く。
「まだまだ! リープン、風起こしからの連続切り!」
リープンはすぐさま起き上がり、葉を振って風を起こす。
風によって動きの止まったカモナイツに素早く接近し、カモナイツを連続で切り裂く。
効果は今一つだが、そこそこのダメージだ。
「くっ、カモナイツ、リーフブレードだ!」
カモナイツもすぐに動き出し、反撃のクキを突き立てる。
「かわして、成長だ!」
リープンは軽やかに飛び上がって、そこで体の細胞を急速に成長させる。
やはりリープンは決定力に少し欠けるため、積んだほうが戦いやすい。
「葉っぱカッター!」
上空から、リープンは鋭い葉を放った。
「辻斬り!」
カモナイツも飛び上がる。リープンの隙を見つけ、そこを逃さず切りかかる。
「リープン、風起こしだ!」
向かってくるカモナイツに対し、リープンは葉を振って風を起こし、カモナイツの襲撃を防ぐ。
「葉っぱカッターだ!」
続けて鋭い葉を放ち、カモナイツを切り裂く。
「なかなかやるな。カモナイツ、鋼の翼!」
カモナイツは初めてクキを使わない攻撃に出た。
翼を鋼のように硬化させ、その翼をリープンに叩きつける。
「リープン、葉っぱでガードだ!」
リープンは葉をかざし、鋼の翼を防ぐ。衝撃で少しのダメージは受けるが、何とか鋼の翼をやり過ごす。
「葉っぱカッター!」
すかさずリープンは鋭い葉を出現させ、カモナイツを襲う。
「リーフブレードでなぎ払え!」
カモナイツはクキを振るって、葉っぱカッターを全て切り落とす。
「レオ君、君のリープンはなかなか強い。私のカモナイツの攻撃を上手にしのいでいる。だからこそ、私はこいつの必殺技を指示する。ここで決めさせてもらう!」
シナイはそう言うと、カモナイツに必殺技の指示を出す。
「カモナイツ、ブレイブバード!」
カモナイツが上空へ飛び上がる。
ミサイルのような体勢になり、青い炎のようなオーラをまとったカモナイツは、猛スピードでリープンに突進する。
「やばいぞ! リープン、避けろ!」
リープンは飛び上がって、カモナイツの襲撃を避けるが、
「甘いぞ! カモナイツ、急上昇!」
リープンが立っていたところに突っ込んだカモナイツは、九十度上に体勢を変え、リープン目掛けて突き進む。
「まず…ッ!」
リープンは咄嗟に葉をかざしてガードしようとしたが、カモナイツはそのガードの葉を難なく突き破り、リープンに強烈な一撃を与えた。
「リープン!」
吹っ飛ばされたリープンが地面に落ちる。
だが、葉が少しダメージを吸収したのか、ギリギリのところでリープンは倒れていなかった。しかし、ダメージは相当なものだ。
「おお、こいつのブレイブバードを耐えたか。だが、これで終わりだ! カモナイツ、鋼の翼!」
カモナイツは止めの一撃を与えようと、翼を硬化させ、リープンに迫る。
リープンは起き上がろうとしているが、起き上がるより早く翼がリープンを捕らえるだろう。
「リープン、避けるんだ!」
だが、カモナイツはすぐに向かってくる。
終わった。そう思った。
だが、終わらなかった。
リープンの目がカッと見開かれる。そして突然、リープンの体が白く輝きだしたのだ。
「これは…?」
レオには何が起こっているのか分からなかった。だがシナイは、これが何か分かっているようだった。
「進化の…光かッ!」
「進…化…?」
リープンの姿の白いシルエットがみるみるうちに変化していく。そして、全く別のシルエットとなったリープンから、白い光が徐々に消えていく。
そこにいたのは、リープンとは全く別のポケモン。
爬虫類のようではあるが、体は持っている葉より大きくなり、首には紫色のマフラーのようにふさふさした体毛が生え、尻尾と頭には植物があった。
レオは図鑑を取り出す。このポケモンの名はリーティン。
覚えている技も変化していた。連続切りと成長は残っているが、他の二つの技が違う。
「これが進化…。リーティンか…超カッコイイじゃん!」
「…まさかこのタイミングで進化が起こるとは…。だが、それでも私のカモナイツは負けんぞ! カモナイツ、辻斬りだ!」
忘れかけていたが、バトルの真っ最中である。
カモナイツはクキを構え、リーティンの隙を狙って切りかかる。
「よーし、進化したお前の力を見せてやれ! リーティン、エアスラッシュ!」
リーティンは手にした大きな葉を振るう。
すると、そこから空気の刃が飛び出した。その刃は一直線にカモナイツを狙う。
エアスラッシュがカモナイツに命中した。カモナイツは格闘タイプ、効果は抜群だ。
「ぐう、流石は進化の力…だったら、私のカモナイツも全力で迎え撃つまでよ! カモナイツ、ブレイブバード!」
カモナイツは青い炎のオーラをまとって、必殺の突撃を繰り出す。
「これを破るぞ! これを破って勝負に勝つ! リーティン、グラスミキサー!」
向かってくるカモナイツに対し、リーティンは葉を振り回し、猛烈な木の葉の渦を発生させる。
その渦が、突進するカモナイツを飲み込む。
「カモナイツ、渦ごと破って突っ込め!」
「リーティン負けるな! 渦ごとカモナイツを叩きつけるんだ!」
お互いの意地がぶつかり合う。カモナイツは渦を越えようと突撃するが、リーティンはそれに構わず、渦ごと、カモナイツを思い切り地面へ叩きつけた。
「カモナイツ!」
渦が晴れると、カモナイツは戦闘不能となって、地面に倒れていた。
「うむ。君のリーティンの最後の一撃、見事であった。最後まで諦めないレオ君の力が、リープンの進化を呼び、勝利をもたらしたのだ」
シナイは微笑を浮かべ、レオに賞賛を送る。
「その大きな勇気と、私を越える根性を称え、このエルナトバッジを、君に差し上げよう」
「ありがとうございます!」
シナイが取り出したのは、拳のような形をした青色のバッジ。二つ目のバッジが、レオの手に渡った。
さて、ジム戦決着しましたね。そしてリープンはリーティンに進化しました。本編長かったし、話すことも無いので、あとがきは終了。次回は次の町に行きます。それでは、次回もお楽しみに!