二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 第百七十五話 天下無双の地龍 ( No.385 )
- 日時: 2013/01/26 07:05
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: E616B4Au)
「さあ出て来い、ガブリアス!」
シュウヤの三番手は、例のガブリアス。
「ッ……もう出してくるのか……!」
まさかレオはこんなに早くガブリアスが出てくるとは思っていなかった。
フウカ戦で出したのは、五体目だったはずだ。
「これ以上先行されるとまずいからな。ここらで逆転させてもらうぜ」
シュウヤは既に二体を失っているのに、表情は全く崩れない。
それだけガブリアスの実力に自信があるのだろう。
「……だけど、どのみち倒さないといけない相手なんだ。ここで倒しておけば後が楽だし。バフォット、やるぞ!」
ドルマイン戦でのダメージもあるが、バフォットの闘志は全く揺るぐことなく、ガブリアスを睨み付ける。
「悪いが、手負いのポケモンに負けるほど俺のガブリアスは弱くないぞ。ガブリアス、地震!」
ガブリアスは咆哮し、地面を揺らして衝撃波を飛ばす。
「バフォット、大地の怒りで相殺!」
バフォットは地面を踏み鳴らし、地面から土砂を
噴き出すより早く、衝撃波がバフォットへと襲い掛かった。
「!? バフォット!」
衝撃波の速さに驚くレオ。バフォットは効果抜群の一撃を喰らい、吹っ飛ばされる。
「こいつの地震はイワパレスとは逆。揺れる時間が少ない分、衝撃波が伝わるスピードが速く、その分威力も高いぜ。ガブリアス、剣の舞!」
自慢げにシュウヤはそう言い、そしてバフォットが体勢を立て直している隙に、ガブリアスは戦いの舞を舞って、自身の攻撃力を上げる。
「バフォット、メタルブラスト!」
バフォットはまだ起き上がる。強大な鋼エネルギー砲を放ち、反撃するが、
「ガブリアス、突っ込め! ドラゴンクロー!」
なんとガブリアスは砲撃へと正面から突っ込む。
蒼く輝く左の爪で砲撃を貫きながら、一気にバフォットまで接近し、右の爪も蒼く輝かせ、バフォットを切り裂く。
バフォットの体が傾く。ドルマイン戦でのダメージもあり、バフォットは戦闘不能となって、地面へと倒れてしまった。
「バフォット、よくやった。戻って休んでてくれ」
レオはバフォットをボールに戻し、次のボールを構える。
「まだダメージは回復しきってないと思うけど……お前しかいない! 頼んだぞ、テペトラー!」
レオの次のポケモンはテペトラー。多少ダメージは残っているものの、十分戦える。
「だから手負いのポケモンじゃ無理だぜ。ガブリアス、地震!」
「テペトラー、躱して波動弾!」
ガブリアスが地面を踏み鳴らした瞬間にテペトラーはジャンプし、衝撃波を避ける。
地震の起こっている時間は少ないので、タイミングが合えば避けるのは簡単。
そこからテペトラーは手を構え、波動を凝縮した弾を撃ち出す。
「ガブリアス、ドラゴンクロー!」
対してガブリアスは右爪を蒼白く光らせ、その爪を振るって波動弾を切り裂く。
「さらにドラゴンクローだ!」
そのままガブリアスは地を蹴って跳び、一気にテペトラーとの距離を詰め、まずは左腕を振り上げる。
「テペトラー、後ろに下がって冷凍パンチ!」
テペトラーは素早く後ろに飛び退き、間髪入れずに拳に冷気を込めて跳び出す。
襲い来るガブリアスの右の爪と激突。パワーならガブリアスに分があるが、氷技はドラゴンに対して有効で、結果的に威力は互角。
しばし競り合った後、お互いに離れる。
「ガブリアス、怒りの炎!」
ガブリアスは吼え、怒り狂ったように激しく燃え上がる炎を放つ。
「テペトラー、ハイドロポンプ!」
対してテペトラーは大量の水を噴射する。
燃え盛る炎を一瞬で打消し、勢いを殺さずにそのまま大量の水がガブリアスへと一直線に飛ぶが、
「ガブリアス、防御態勢!」
ガブリアスは右腕の翼をかざし、ハイドロポンプを翼で防ぐ。
勢いはすざましく、ガブリアスは後ろへ押し戻されるが、それでもガブリアスは吹っ飛ばされることなく、しっかりと足を地に着け、水を耐え切る。
「地震だ!」
そしてガブリアスは間髪入れずに地面を勢いよく踏み、地震の衝撃波を飛ばす。
躱すタイミングが遅れ、テペトラーは衝撃波を喰らい、吹っ飛ばされる。
「チャンス! ガブリアス、ドラゴンクロー!」
その隙を逃さず、ガブリアスは勢いよく飛び出す。
吹っ飛ばされていくテペトラーとの距離を一気に詰め、左右の爪を交差させ、さらにテペトラーを切り裂く。
「テペトラー! 大丈夫か?」
爪の強力な一撃を喰らったテペトラーは、地面へと叩きつけられたが、まだ起き上がり、体勢を立て直す。
「お、まだ立てるのか。見上げた根性してるぜ」
「僕のテペトラーの長所は、馬力と根性ですから! テペトラー、ハイドロポンプ!」
テペトラーは自身を鼓舞するように啼き、大量の水を噴射する。
「ガブリアス、躱してドラゴンクロー!」
ガブリアスは跳び上がってそれを避けると、そのままテペトラーまで一気に接近し、左右の爪を振りかざすが、
「見切った! テペトラー、冷凍パンチ!」
テペトラーは爪が振り下ろされるまでの一瞬のタイミングを狙い、冷気を込めた拳をアッパーカットのように振り上げ、ガブリアスの顔面を殴り、吹っ飛ばす。
「っし! テペトラー、インファイト!」
テペトラーはそのまま地を蹴って跳び出す。
最初の一発目、渾身の拳を突き出すが、
「ガブリアス、迎え撃て! ドラゴンクロー!」
ガブリアスも体勢を取り戻し、蒼く輝く爪を突き出す。
そのままお互いに怒涛の連続攻撃を繰り出す。テペトラーが連続で放つ拳を、ガブリアスも連続で爪を振るい、互角に応戦する。
「そこだ、ガブリアス! ジャンプだ!」
まさにテペトラーが最後の回し蹴りを放つ瞬間、ガブリアスは少し身を退いて大きく跳び、回し蹴りを避ける。
「もらったぜ! ガブリアス、地震だ!」
そこからガブリアスは足を構え、急降下してテペトラーを踏みつけ、地震を起こせるような力をそのままテペトラーへと与える。
当然、テペトラーは大きく吹っ飛ばされ、そして、
「テペトラー!?」
テペトラーは地面に落ち、戦闘不能となっていた。
レオ対シュウヤ、パート3です。早くも三番手で出て来たガブリアスが、二匹とも手負いだったとは言え、バフォットとテペトラーを立て続けに下しました。しかも、まともに攻撃を喰らっていたのは、テペトラーの冷凍パンチ一発だけです。メタルブラストは強引に突っ切り、ハイドロポンプは翼で余裕を持って耐え切りましたからね。さて、次回はレオ対シュウヤ、パート4となります。それでは、次回もお楽しみに!