二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 第十七話 紅鮭の猛攻 ( No.46 )
日時: 2012/11/10 22:00
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: 1HHiytFf)

「出て来い、リーティン!」
レオはエースのリーティンを繰り出す。
リーティンは先ほどレクオレと戦っているが、ダメージは受けていない。
従ってコンディション的にはほぼ同じ状況で戦えることになる。
しかもドサーモンは水に加えて地面タイプがある。タイプ相性は非常に有利と言えよう。
リーティンは中央の足場に着地する。ドサーモンは水面から顔を出している。
「行くぞ! リーティン、グラスミキサー!」
リーティンは大きな葉を振り回して木の葉の渦を発生させ、その渦をドサーモンにぶつける。
「ドサーモン、潜って下さい!」
ドサーモンは水中に潜って、木の葉の渦を避ける。
「アクアテールです!」
この指示に、何か嫌な予感を感じるレオ。
「リーティン、別の足場に移動だ!」
咄嗟に指示を出すレオ。リーティンは流れる足場の上へ移動する。
その直後、リーティンの乗っていた中央の足場が跳ね上がった。
その足場は空高く舞い上がり、しばらくして再び水面に落ちる。
「よく避けられましたね。察知力はなかなかです」
ユウの言葉とともに、ドサーモンは水面に現れる。
「だったらリーティン、エアスラッシュ!」
リーティンは中央の足場に再び戻る。そして葉を勢いよく振る。そこから空気の刃が出現し、ドサーモンを襲う。
「ドサーモン、ドラゴンダイブ!」
対して、ドサーモンは体を反らし、その反動で飛び上がって空気の刃をかわす。
そのまま、空中からリーティン目掛けて思い切り急降下。
しかし、これはチャンスでもある。
「リーティン、グラスミキサー!」
リーティンは上空目掛けて葉を振る。
木の葉の渦が出現し、ドサーモンを飲み込み、そのまま水面へ叩き落した。
効果は抜群、しかも二段階。これで勝った、もしくはほぼ瀕死だろう、とレオは素直にそう思った。
だが。

ドサーモンは、水中から再び現れる。何事も無かったかのように。

「な…ッ!?」
思わず驚愕が声に出てしまうレオ。その時、レオはドサーモンの口の中にある物を見つけた。
それは緑色の木の実だった。
「これはリンドの実。これを食べた事によって、草技のダメージは半減されるんですよ。ドサーモンの弱点は草技のみ。しっかりと対策しておく必要がありますからね」
どうやら、木の実がグラスミキサーの威力を弱めたらしい。
しかし、二度目はない。次に当てれば勝てる。
「リーティン、グラスミキサーだ!」
リーティンは葉を振って、木の葉の渦を発生させた。
「ドサーモン、地震!」
しかし渦を放つ直前、ドサーモンは尾びれで水面を勢いよく叩く。
それによって大きく水面が揺れ、リーティンのバランスが崩れる。木の葉の渦は明後日の方向へと飛んでいった。
「アクアテールです!」
その隙を逃さず、ドサーモンは荒れ狂う波のように尾びれを振るい、その尾びれをリーティンに叩きつける。
リーティンにまともにヒットした。効果は今一つと言えど、ダメージは大きい。
「まだだ。リーティン、エアスラッシュ!」
リーティンも、やられっぱなしではない。
葉を振って空気の刃を出現させ、ドサーモンに反撃する。
「くっ、ドサーモン、氷の牙!」
ドサーモンは口を大きく開き、牙を氷で硬め、そのまま噛みつこうとリーティンに襲いかかる。
かなり口が大きい。リーティンを丸呑み出来るほどの大きさだ。
「リーティン、慌てるな! エアスラッシュだ!」
リーティンは、葉を三度振るう。
一発目が上顎の氷の牙を破壊、ニ発目が下顎の氷の牙を破壊し、そして三発目がドサーモン本体を狙って飛んでいく。しかし、
「アクアテールです!」
咄嗟にドサーモンは尾びれを波のように振るい、空気の牙を弾き返す。
その弾き飛ばされた刃は、放ったはずのリーティン自身に命中した。
「リーティン! くっそ…」
エアスラッシュは飛行技。リーティンには効果抜群なのだ。
苦しい展開に焦るレオ。
対照的に、ユウは余裕の表情を浮かべる。
「どうですか、僕のドサーモンは。僕が最後まで絶対に諦めずに戦えるのは、このドサーモンの力があるからなんです」
確かにユウの言った通りだった。このドサーモンは相当強い。木の実の力を借りていたとはいえ、リーティンのグラスミキサーを喰らっても倒れない。
だが、何かあるはずだ。必ず、どこかに隙がある。
「ドサーモン、地震からアクアテール!」
ドサーモンは尾びれで水面を叩き、水を揺らしてリーティンのバランスを崩す。
そこから、荒れ狂う波のように尾びれを振り、リーティン目掛けて叩きつける。
「避けられねえか…リーティン、葉でガードだ!」
リーティンは咄嗟に大きな葉を構える。
衝撃は大きいが、それでもリーティンは耐えた。
その時、レオは気づいた。
ドサーモンの弱点に。
そう。
尾びれを思い切り振るったドサーモンは、その勢いが強いせいで少しの間動きが止まるのだ。
(よし…貰った!)
微かに笑うレオ。しかし、ユウはそれに気づかない。
「次こそ決めます! ドサーモン、地震、そして最大火力のアクアテール!」
ドサーモンは水面を揺らす。
そこから津波の如く尾びれを振り、リーティンに思い切り叩きつける。
「リーティン、飛び上がれ!」
それでも、リーティンはアクアテールをかわした。
「今だ! 必殺のグラスミキサー!」
待ってましたとばかりに、リーティンは木の葉の渦を出現させ、その渦を思い切り叩きつける。
「ドサーモン、迎撃です! アクアテール!」
だが、ドサーモンは勢いの反動で動けない。
「…! まさか、これを狙って…ッ!」
ユウが気づいた時には遅かった。
木の葉の渦がドサーモンに直撃、効果抜群二段階の技をまともに受けたドサーモンは、今度こそ戦闘不能だった。


「僕のドサーモンにあんな隙があったなんて…勉強になりました」
少し悔しそうにユウは言って、バッジを差し出す。
「さて、これがラビリンジム攻略の証、シェアトバッジです」
「ありがとうごさいます!」
こうしてレオは、三個目のバッジを手に入れた。


今更ですけど、ユウの手持ちにマッギョ入れてもよかったかな何て思ってます(笑) 水タイプでは無いですけどね。ドサーモンは強いです。実力的にはシャウラのトコヤミと同格くらいですかね。次回はイビルがまた出てきます。あと、近々オリキャラ募集するかも。それでは、次回もお楽しみに!