二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 第二十一話 闇夜の襲撃者 ( No.68 )
- 日時: 2012/11/10 22:16
- 名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: 9nuUP99I)
夕暮れが近いのだが、レオ、キラ、フウカの三人は、アメジスシティへ向かう。
「ところで、フウカはどこ出身なの?」
「フローズンシティですよ」
フローズンシティ。タウンマップを見てみると、南西の方に位置していた。ジムもあるらしい。
だが、ここからはまだまだ遠い。訪れるのは、もっと後になりそうだ。
「フローズンか。雪でも降ってんのか?」
「とっても雪が積もるんですよ。何でも、氷の神が住んでいるとかで、夏でも真っ白です」
氷の神。レオはフリーザーというポケモンを知っている。
売っていた写真集で、一回だけ見た事がある。
「ま、とにかく、まずはアメジスシティに行くぞ。急がないと時間がまずい」
キラの言葉で、三人は足を速める。
路上に、都合よくポケモンセンターがあった。
「お、ラッキー。痒い所に手が届くってこれのことか」
「まさにナイスタイミングですね。今日はここに泊まりましょう!」
「そうだな。今日はここで休んで、明日はアメジスシティだな」
チヅルどうしてるだろう、とふと思ったが、とにかく、ポケモンセンターに入る三人。
すると、中にはたくさんのトレーナーがジョーイさんの前に並んでいた。若いトレーナーばかり。
しかも、皆のポケモンはかなりの重傷。
慌ててジョーイさんの元へ向かう三人。
「あの…これは一体?」
レオが訊くと、
「それがね…。つい最近、かなり凶悪な野生のポケモンがこの辺りに棲みついたらしいの」
苦い顔で答えたジョーイさん。
「そのポケモンは二体。一体は格闘家のような姿、もう一体は魂のような黒くてひょろ長い姿。通りかかったトレーナーに手当たり次第に勝負を挑みかかっているらしいの。そのポケモンのお陰で、被害は増大よ」
どうやら、そのポケモンが暴れまわっているらしい。
三人は顔を見合わせ、そしてレオが口を開く。
「…だったら、僕たち三人が、そのポケモンを止めて見せます」
しかし、ジョーイさんもすぐには承諾しない。
「駄目よ。こんなに被害が大きいって事は、相当な強ポケモンってことよ。危険すぎるわ」
「大丈夫です。私のパートナーは、今までほとんど負けたことがありません」
そう言ったのはフウカだった。ロップルの事だろうか。
「それに、こんなに被害が大きいのなら、逆に放っておけません。お願いします、俺たちにやらせて下さい」
キラもジョーイさんに頼む。
ジョーイさんは少し考え込んだ後、
「分かったわ。でも無理しないでね」
そう言って、ジョーイさんはそのポケモンの情報を教えてくれた。
そいつは特に夜に現れやすいこと。二体のコンビネーションは完璧であること。そして、そのポケモンが最も出てきやすい場所など。
「分かりました。では、行ってきます」
三人は、ポケモンセンターを出て、教えてもらった場所へ向かう。
配置は完璧だ。
フウカはロップルと共に木の上から様子を見る。
レオはリーティンと共に茂みに紛れる。
そして、キラが通りすがりのトレーナーを装い、そのポケモンを誘き出す。
しだいに空も暗くなってきた。
「(よし、始めるぞ)」
キラはその場から一旦離れる。
しばらくして、キラが戻ってきた。何気なく、その場を通り過ぎようとする。
その時だった。
ガサッ! と茂みから何かが飛び出し、キラに襲い掛かった。
フウカとレオはその一瞬を逃さなかった。
「ロップル、シグナルビーム!」
「リーティン、エアスラッシュ!」
二体のポケモンが、その何かを狙う。
だが、その何かは身をひねって、素早くその攻撃を避ける。
何かは地面に立った。確かに、二体いる。
しかし、それは二体ではなく、セットで一体だった。
オコジョ科の動物のような顔に、格闘技を思わせる服のような姿をしたポケモン。その後ろに、黒くひょろ長い魂のような何かが漂っている。
そいつの名はハンタマ。ゴースト・格闘タイプ。
その構えには隙がない。周りを威嚇し、三人が周りにいても決して焦りなどの表情を見せない。
その時、ふとレオは考えた。
「フウカ、キラ、こいつ、僕に任せて欲しい」
え? とフウカとキラはレオの顔を見る。相手は強敵だ。そう簡単に勝てないのは分かっているはずだ。
だが、レオの顔は本気だ。
「僕、こいつゲットするよ。かなり強そうだし、何より僕はこいつ気に入った」
それを聞いて、フウカとキラは下がった。だがポケモンは戻さない。レオがもしも負けたら、速やかにこのハンタマを倒さねばならない。
「よし、行くぞリーティン。エアスラッシュだ!」
リーティンは葉を振って、空気の刃を出現させる。
しかし、ハンタマは拳に影をまとわせ、パンチで空気の刃を跳ね返す。
そしてリーティンに猛スピードで接近、高速でパンチを喰らわせる。
深追いはせず、すぐに後ろへ戻る。なかなか隙を見せない。
「強えじゃんか…。めっちゃゲットしたくなってきたぜ! リーティン、連続でエアスラッシュだ!」
リーティンは連続で葉を振り、空気の刃を連続で発生。
しかし、ハンタマは素早い身のこなしで次々と刃を避けつつ接近、拳を構える。
「連続切り!」
ハンタマがまさに拳をぶつけようとした時、リーティンは体勢を下げ、葉で素早くハンタマを斬る。
ハンタマは一瞬動きが止まるが、再び素早く後ろへ下がる。
ハンタマはリーティンをギラリと睨みつける。リーティンも負けじとハンタマを睨み返した。
さて、新ポケモン、ハンタマの登場です。俺ハンタマ好きなんですよ。公式でいたら絶対俺ハンタマ使うと思います。ゴースト・格闘という固有タイプ、安定した攻撃力、豊富な攻撃技、しかも見た目もカッコいい。使わない理由がないでしょ。あー、ハンタマだけでもいいから公式で出てくれないかなー。さて、次回はvsハンタマです。それでは、次回もお楽しみに(今回のあとがきハンタマについて語ってるだけじゃ…)!