二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 第二十五話 幸せと勝利を呼ぶ狐 ( No.80 )
日時: 2012/11/11 12:28
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: 0sokIT7I)

「出て来い、カワラベ!」
「次は貴方。お願い、オオイナリ」
レオの三番手はカワラベだ。
対するヤシロのポケモンは、白い体に、顔に赤い模様の入った、大きな狐のようなポケモン。
オオイナリ、幸せを呼ぶといわれる狐ポケモン。炎・エスパータイプ。
図らずも、巫女のヤシロとぴったりの雰囲気だ。
「炎タイプか…絶対にカワラベで倒さないとな。カワラベ、まずはバブル光線!」
カワラベは無数の泡を勢いよく放つ。
「オオイナリ、火炎放射」
オオイナリは口から炎を噴き、泡を全て蒸発させる。
さらにその炎はカワラベを襲う。
「かわしてアクアジェット!」
カワラベはジャンプして炎を避け、水をまとって猛スピードで突進する。
軌道を変えつつ襲ってくる炎をくぐり抜け、アクアジェットはカワラベの横腹あたりに命中する。
「バブル光線だ!」
オオイナリがバランスを崩した所へ、さらにカワラベは無数の泡を叩き込む。
効果抜群の技を、いきなり二発ぶち込んだ。
「くっ、オオイナリ、火炎放射」
オオイナリの噴いた火炎がカワラベを捕らえた。効果は今一つだが、カワラベを引き剥がすには十分すぎる力だ。
「影分身!」
カワラベは影を実体化させて分身を作る。
「アクアジェットだ!」
カワラベ軍団が一斉に水をまとって迫ってくる。今までは技を放つときに影は消えてしまったが、カワラベは影を残したまま技を繰り出す事が出来るようになった(実際にダメージを与えられるのはもちろん本体のみだが)。
「落ち着いて。オオイナリ、サイコキネシス」
だが、オオイナリは強い念動力を発生させる。
襲ってきたカワラベ軍団の影を全て打ち消し、カワラベ本体の動きも念動力で止めてしまう。
「地面に叩きつけて!」
その念動力を操作し、オオイナリはカワラベを地面に叩きつける。
「そこからソーラービームよ」
オオイナリは顔の赤い筋に光を溜め始めた。
カワラベは念動力で操作され、動けない。
「発射!」
オオイナリの顔の筋から、太陽のような眩しい光線が一斉に放たれる。
だが、寸でのところでカワラベは念動力を破ってジャンプ、オオイナリの光線を何とか避ける。
「へえ、よくかわしたわね。オオイナリ、火炎放射」
オオイナリが炎を噴き、カワラベを襲う。
「アクアジェットだ!」
カワラベは水をまとって、炎をかわしつつ突撃する。今度はオオイナリの額に激突した。
「くぅ、オオイナリ、サイコキネシス」
オオイナリは念動力を操作し、カワラベを遠くへ遠ざけ、壁にぶつける。
そして、ヤシロの指示する技はレオの初めて見る戦術だった。
「オオイナリ、自己再生」
オオイナリの体の傷が次第に癒えていく。
しばらくすると、オオイナリは戦闘開始のときのように万全に戻ってしまった。
「何ッ!? だったらカワラベ、マッドショットだ!」
カワラベは泥を勢いよく投げつけ、オオイナリに目潰しを決める。
「バブル光線!」
続いて無数の泡を放ち、オオイナリにぶつける。
「くっ、オオイナリ、サイコキネシスで泥を払って」
オオイナリは念動力で目に付いた泥を吹き飛ばすが、
「アクアジェット!」
泥の無くなったオオイナリの目の前にいたのは、水をまとい、突っ込んでくるカワラベだった。
「くぅ、随分と戦い辛いわね…。変則的な行動パターンが読みづらいわ。オオイナリ、火炎放射!」
「このカワラベはそれが売りです! カワラベ、影分身!」
オオイナリの炎がカワラベを襲うが、カワラベは影を実体化させ、分身を作って炎を避ける。
「アクアジェットだ!」
調子付いたカワラベは、そのまま水をまとって突進する。
しかし、
「そこよ。オオイナリ、サイコキネシス」
オオイナリは念動力で分身を全て打ち消し、カワラベ本体の動きも止めてしまう。
今度はカワラベを上へ持ち上げる。そして、

「ソーラービーム」

オオイナリの顔の筋に光が宿る。
「やばい! カワラベ、脱出だ!」
カワラベはもがくが、念動力の壁は壊れない。
「発射」
オオイナリの顔から眩しい光線が放たれる。その眩しい光線は、空中にいたカワラベを一直線に捕らえ、カワラベを吹っ飛ばした。
「カワラベ!」
流石にこれは耐えられなかった。カワラベは地面に落ちて、目を回していた。
「ありがとう。強敵相手によく頑張った。休んでてくれ」
レオはカワラベをボールに戻す。
「流石ですね。タイプの相性を完璧にひっくり返された。なら、次は僕がそれをひっくり返して見せます! 出て来い、リーティン!」
レオは最後のポケモン、リーティンを繰り出す。
「リーティン、草タイプ。なるほど、でも貴方に出来るかしら? オオイナリ、火炎放射」
オオイナリは炎を放ち、リーティンを襲う。
「かわしてグラスミキサー!」
リーティンは素早く飛び上がり、木の葉の渦を叩きつける。
「くっ、オオイナリ、自己再生よ」
オオイナリは体の傷を治そうとするが、
「遅いですよ! エアスラッシュ!」
リーティンは葉を振るって空気の刃を起こし、オオイナリが回復するより早く刃でオオイナリを切り裂いた。
オオイナリが地面に倒れる。戦闘不能だった。
「オオイナリ、貴方はしっかり仕事をしてくれたわ。休んでて」
ヤシロはオオイナリをボールに戻し、最後のボールを取り出す。
「さて、最後の一体ね。絶対に負けないわ」
「望む所です。僕も負けません!」



オオイナリが一声鳴けば、周りの人々に幸せがやってくると噂される。オオイナリ、結構声を上げてるので、カワラベに勝てるという幸せを呼んだんでしょうね。俺の好きなタイプは虫やゴーストですが、エスパータイプも結構好きです。エスパータイプは一番共通点がないですよね。次回もジム戦、決着するかな? それでは、次回もお楽しみに!