二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 第二十八話 暗闇に閉ざされたアメジスシティ ( No.93 )
日時: 2012/11/11 12:36
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: TaHLTR3K)

レオはポケモンセンターに戻ってきた。
実際には商店街にも行ったのだが、欲しいものが特になかったので、何も買わずに戻ってきたのだ。
今、レオはリーティンの様子を見るため、病室にいる。
リーティンは病室のベッドで眠っていた。
「結構早く治りそうね。今日の夜くらいには元通り動けるようになるわ」
「そうですか、良かった。ありがとうございます」
ジョーイさんにお礼を言うと、レオはリーティンの頭を撫でる。
病室を出、ロビーに戻ると、懐かしの顔と出会った。
「おっす、レオ! 元気にしてた?」
幼馴染のチヅル。チヅルもアメジスシティまで来ていたようだ。
「ああ、僕は元気だけど、リーティンが怪我で治療受けてる。夜には治るらしいけど」
「へー、大変だね。そうそう、今バッジ何個?」
「今は四個。アメジスジムを今日突破してきたところさ」
そう言ってレオはチヅルにバッジケースを見せる。
「ほー、凄いねー。私はまだ三個。ラビンタウンジムはスミレさんが強すぎて、歯が立たなかったの」
ラビンタウンはレオが入れなかった町だ。
ジムリーダーの名は『スミレ』というらしい。
「それじゃあ、アメジスジムに挑戦して来ようかな! じゃね!」
チヅルはポケモンセンターから出て行ってしまった。


時刻は夜の八時頃。
「お待たせ。貴方のリーティン、治りましたよ」
リーティンの足の怪我が治り、ジョーイさんからレオにリーティンのモンスターボールが渡される。
「ありがとうございます! リーティン、出て来い!」
早速レオはリーティンを出した。
足に傷の後はほとんど見られない。
「よかった。明日からまた頑張ろうな!」
レオがリーティンに言うと、リーティンもレオの方を見て頷き返す。
その時だった。

ブツリ、と。
ポケモンセンターの電気が、一瞬にして消えた。

「!? 停電?」
慌ててジョーイさんは電気の復旧作業を始める。
ロビーにはまだ沢山の人がいた。全員、不安そうな表情を浮かべ(暗くてよく見えないが)、ざわついている。
しかも、
「おかしいわね…予備の電源があるはずなんだけど、それも使えないなんて」
予備の電気も使えないというのだ。
深刻な状況に、ますます不安がってざわめく人たち。
だが。
事態は、レオやジョーイさんが思っていたよりずっと深刻だった。
突然、ポケモンセンターの扉が開き、人が二人入ってくる。
「ああ、やっぱりここもです!」
この声はチヅル。すると、もう一人はポケモンを出した。
そのポケモンが光を放ち、周囲を照らす。
そのポケモンはビビッドン。そして、もう一人の人は、
「やはりね…。これはこの町の回線がまとめてやられたかもしれないわ」
ジムリーダーのヤシロだった。
「この町の回線…という事は、水の科学博物館で何かあった、ということですか?」
ヤシロに尋ねたのはジョーイさん。
「おそらくね。あそこで何かが起こっている、そう考えるのが一番妥当よ」
水の科学博物館では、展示物に電気を沢山使用するため、この町では博物館近くに回線を設置しているのだ。
だが、どちらにせよ、レオはそんな事どうでもよかった。
町中が停電で困っている。回線は博物館近くにある。
やることは一つ。
「僕、見に行きます!」
レオは迷うこと無く手を挙げた。
「そんな、危険よ!」
ジョーイさんは反対する。しかしヤシロは、
「…分かったわ。チヅルちゃん、貴方もお願い。二人で回線を見て来て」
チヅルと共に、回線を見に行くことを許可した。
「分かりました。任せてください!」
レオとチヅルは博物館へ向かう。
レオには心当たりがある。
さっき見たイビルが、非常に怪しい。


博物館近くまで来た時、急に爆発音が聞こえた。
「レオ、今の音なに?」
「博物館で何かが起こってる。イビルに間違いないさ」
レオはそう言って、足を早める。
博物館に着くと、イビルの下っ端がいた。
しかし、倒れて気を失っている。
そして、イビルの制服では無い服を着た者も一人。
その人は、博物館に入っていく。
その人には、見覚えがあった。
そう。
「ナシカ…!」
町の曲がり角で出会ったあの少女が、博物館に侵入していった。
「レオ、これってラッキーなんじゃない?」
「ああ。戦わずに進めると相当楽」
そして、レオとチヅルも博物館の中へ入り込んでいく。



ふう。やっぱ携帯での更新はきついぜ。さて、二話続けてバトルが(ほとんど)ありませんので、読者の皆さん、全然おもしろくないですよね。バトルシーンを売りとしている者がバトルシーンを書かない結果がこれだよ! さて、それはさておき、次回こそはイビル戦です。新将軍も登場!? それでは、次回もお楽しみに!