二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: どうぶつの森〜どうぶつ村の軌跡〜 ( No.1 )
日時: 2012/01/06 23:00
名前: るきみん (ID: JryR3G2V)

             プロローグ


「うぅ・・・」
私は目を覚ますと、病院のベッドの上にいた。
妙に頭がズキズキ痛む。どこかにぶつけたのだろうか。

「あ・・・起きた!起きたんだね!?」
私のベッドの前にいた男の子ががいきなり私の手を握りブンブンと振り回す。

「い、痛い・・・」
「あ、ごめん・・・」
申し訳なさそうに謝る男の子。
本当に悪気はなさそうだ。

「で、でも・・・もう3日も寝てたから・・・」
私が?そんなはず・・・
あれ・・・?そういえばこの男の子はだれだろう・・・

「君・・・誰?」
「え・・・なに言って・・・るの?」
あからさまにびっくりする男の子。

「————それで・・・私は誰?」


            ☆



ブロロロロ・・・・・

「え〜、次は——むらだっペ〜降りる方は忘れ物がないよう・・・」
何回目かわからない車内アナウンスが流れる。
ここまでひまならゲームとかもってくればよかったな、とみなみは軽く後悔した。

外の景色はずっと変わらず山山山・・・。
バスに乗った当初はビルやお店などもあったのだが、
今は山しかない。
このバスは、最初のバスから数えて4台目のバスだ。
4台の乗り継ぐほど、私の向かっているところは遠いところなのだ。
もう4台目に乗り継ぐころには、乗客など1人も居なかった


「いつになったらつくのかな・・・」
何回目かわからないセリフをつぶやく。

———村に近ずいたバスは、ゆっくりと減速し始める。
いきなり止まらないところを見ると、なかなかエコに気を使う運転手のようだ。

「着きましたっぺ〜、降りる人はあまり
急がないようにっぺ〜」
運転手がそんな決まり文句のようなことを言い終えると、ドアが「プシュー」と音を立てて開いた。

誰も降りない。降りる人が居ないのだ。
私はそんなむなしく開いたドアをボケーっとアホみたいな顔をして見ていた。

なぜ降りる人も乗る人も居ないのにこの運転手は仕事をし続けるのだろう。お金を払っている上司は頭がおかしいのかなぁ。

でも今は運転手のことよりも一人暮らしのことについてだ。

「いくらなんでもいきなりすぎるきもするけどなぁ・・・」
ははは・・・と苦笑い。
何しろ一人暮らしが決まったのは今朝のことなのだ。