二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 妖界ナビ・ルナ×学園アリス ( No.3 )
- 日時: 2011/12/30 10:29
- 名前: 夏蜜柑 (ID: YpJH/4Jm)
01
ジリリリリン!
ジリリリリン!!
あるおんぼろアパートに目覚まし時計の音が響き渡る。
ここは、ルナたちが今暮らしているアパート。
…この目覚まし時計はルナのためにおいているのだが、それでも起きないため、結局スネリが
「ルナー!!! 起きなさいっ!」
と言って起こしている。
隣に座っていた雪羅は「ハァ。もうまったくルナは…」と、あきれた様子だった。
「えっと…今何時?」
「10時」
「え…? 寝坊…し…たあああ!!!」
ルナにしては珍しいほどの絶叫。
ここ最近は妖怪を見ていないのだから可笑しくはないのだろうが。
「ふぅ…。まぁ、用意して探索行きましょ?」
スネリは早く、と言った感じで言った。
雪羅も
「ルナ。早くしないと昼ごはん抜きだよ?」
と、わざとらしく言った。
しかし、ルナはそれにさえ騙されて急いで着替えに行った。
*
「用意できたわね? それじゃあ行きましょう」
スネリは靴を履いて外に出た。
今日は綺麗に晴れている。
だが、冬なので風が冷たい。
「ハァ…わぁ! 息が白い!」
ルナにとってはあまり経験のないことなので、嬉しいらしい。
一方雪羅は長生きしているためか、経験しているからか、たいして面白くなさそうに白い息をハァーと吐いた。
「雪羅お姉ちゃんはすごいと思わないの?」
ルナのすごいところ。
年齢関係なく普通に話せるところだ。
実際ルナと雪羅、どれだけ離れているかなど見当もつかない。
「別に。だってこれ真冬の北極行ったら自然と出るし」
これを断言できる、ということは行った事がある、ととっても大丈夫そうだ。
「ふーん。まぁいいや! いこ! スネリ、雪羅おねえちゃん!」
ルナは、二人の手を引いてアパートから出た。
ちなみに、なぜもっけがでてきていないのか。
それは、今現在1人で探索に行かされているからだ。
*
「にしても…このでかい学園はなんなのかしら…」
雪羅は呟いた。
それもそのはず。
驚かない人など居ないだろう。
塀はものすごく高く、見上げても向こうが見えない。
「でもここから…なにかを感じるわ。確定したものではないけれど」
雪羅は再び言った。
その言葉にルナ、スネリと二人共反応する。
「それって…」
「妖怪の可能性もなくはない、と言うことね」
上からルナ、スネリ。
雪羅は頷いた。
雪羅は聴覚・嗅覚・視力・動体視力共に第六感等も第三の目を封印した状況でも長けているため、雪羅に間違いはほとんどない。
「じゃあ…入るの?」
「どうやって…。さすがに強行突破は無理でしょうね」
さすがスネリだ。
正論を述べている。
ルナは、「なんで?」とでも言いたげな顔をしている。
雪羅は再びあきれながら説明した。
「まず、一つ目。ここにはこんなに高い塀がある。二つ目はここは非常に人通りが多い。三つ目は中に何があるかもわからないのに潜入する『馬鹿』がいるか?」
雪羅はあえて、『馬鹿』と言う言葉を強調して言った。
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