二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

五頁 jemini ( No.20 )
日時: 2011/08/21 19:58
名前: 蓮華 (ID: EbRIJM5s)
参照: 紳士って最高だよね。

ココハ、ドコダロウ。
目の前に広がる自分の幼き頃の姿に固まった。
自分見下ろす自分って......気持ち悪ッ!!!!
あれだよね、幽体離脱。あれ体験した人こんな感じなんだろうね。

『どうしまシタ?v』
『ロードは?』

花畑の中をザカザカ走って、俺は俺がよく知る敵の気持ち良さそうな腹に抱きついた。
千年伯爵じゃん。ラスボスじゃん。アクマ製造者じゃん。
え?あれ?どうした俺よ、何故懐かしむ!!?

『ロードなら今、学校デスヨv』
『じゃ、レロ』

しょうがない、レロと遊んでやるか。みたいな口調で俺は千年公に問う。
でも、俺の記憶の中にはそんな光景微塵もない。
そもそも、あんな可愛い少女と遊んだ事俺が忘れるはずが無い!!!
疑問符たっぷりにその光景を眺めていると、不意に、歪んだ。
光景が、紙に書かれた絵のように、クシャリと。
そして、真ん中に吸い込まれていくようにグシャグシャになって、消えて、闇に包まれた。


「ん......?」
「安央衣ィ———Vv」
「ロー...ゲフッ!!?」

目の前の彼女の名を言い終わる前に、腹にタックルかまされた。
デ、デジャヴ......。
腹の痛みを堪えながらも、ロードの頭を撫でる。
刺さるかな、と思ってた髪は柔らかく、流石に驚いた。
ふと、目の前の一つの事に疑問が湧く。

「何、あのタ○ム風呂敷みたいなヤツ」
「イノセンスだよぉ」
「.........誰の」
「さぁ?」

俺の首の辺りに腕を巻きつけながらロードは答える。
と、イノセンスの中から風が飛び出してきた。
強風に飛ばされそうな俺を支えるロード。
そして、アレンによってアクマが一つ、壊された。
そのままアレンは此方を向いて

「勝負だ、ロード」

そう、言った。

勝負は、以外にもアッサリとついて。

ロードは、能力の扉で去ろうとした。
         
しかし、アレンは兵器を突きつけて。

ロードは分かり切っている様にはっきりと言う

「優しいなぁアレンはぁ、僕のこと憎いんだね。撃ちなよ」

ただただアレンは涙を流す。

「アレンのその手も兵器なんだからさぁ」

ギリ、とアレンが歯軋りする音が耳に届いた。

「でもアクマが消えてエクソシストが泣いちゃダメっしょー。
そんなんじゃいつか孤立しちゃうよぉ」

「また遊ぼぉ アレン...、安央衣、またね」

静かに閉まる扉が、ロードとアレンを隔てた。
俺はアレンに近寄ろうとするが、崩れた床が邪魔した。
落ちていく中、箱を見た。
ラッピングされた箱が、いくつも浮かんで。
俺たちがいるあの世界も、この中に在るのだろうか。


目覚めれば、アレンとリナリー。
傷ついている。
俺は銃を取り出し、アレンに突きつけた。

「第二開放“献華”癒しの回廊 天上」

引き金を引いたら、アレンの傷が治っていく。
左腕と左眼は無理だったが、充分だろう。
これが治せるのはあくまで外傷なので、リナリーは治せない。

そして、痛みが体を蝕んでいく。
治した代償。
少しでも和らげる為、俺は意識を飛ばした。