二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- 十八頁 使徒、原罪、・・・使徒。 ( No.73 )
- 日時: 2011/11/19 20:09
- 名前: 蓮華 (ID: pNfZbSQl)
- 参照: http://www.kakiko.info/bbs2/index.cgi?mode
「クラウン・クラウンがっ・・・!?」
「こんな弱弱しいモノ、巻き付けないでくれる?穢れるじゃない。」
クスクスクスクス、クスクスクスクス・・・
「何が可笑しい!!」
「フフフッ、“私”ばかり見てないで、後ろも見たら?面白〜いことになってるよ?」
足元に、落ちてきた、否、倒れてきた影。
そして続いた、クオリの声。
「なんだ、エクソシストも所詮人間か。つまんない。」
血塗れの、仲間達。
この島に深々と生い茂った雑草が、土が、皆の体から血を養分として吸い取っている様だ。
横たわるリナリーを足で踏みつけながら、パックリ裂けたようなおぞましい笑みを浮かべるクオリ。
・・・何かが、切れた。
理性だったかもしれないし、記憶だったかもしれない。
クオリに斬りかかった僕は、怒りの塊だったと思う。
そんな僕を前に、彼女はアハハハハハハハ、と狂ったように笑いながら剣を弾き返すのだ。
怒りが、操り人形の糸のように僕を動かしていた。
後ろで動いた影にも、気付かぬほど。
「・・・っ!?」
「・・・・・・・・・・ッチ!!」
「そうか、君には再生能力があったね・・・神田ユウ。」
迫って来たモノを、バチリと火花を散らし跳ね返せば記憶が見慣れていた、刀だった。
今別にイノセンスの攻撃を受けてもイノセンスが少々壊れるだけでノアが優勢になるだけなのだが・・・。
記憶は神田ユウがそれだけで止まる人物ではないと知っていた。
イノセンスがダメージを受けるだけでなく、この肉体すら壊されるだろう。
生憎、神田ユウや“罪”、ロードの様に再生能力は持っていない。
“原罪”は持っているのだが絶対使わせないだろうし。
あくまで“あのコ”愛だし。
仕方が無いので、防戦一方になる事になった。
「・・・ま、身体能力は高いし、ねェッッ!!?」
「外したか。」
「何よそのクールっぷり!?分かってたけど、分かってたけどぉッ!!」
「チッ。」
何この人サイボーグ!!?
再生能力あるからこんなクールって言うか何て言うかなんだろうけど!!
イノセンスもそれなりに強いっぽいし。痛いだろうなァ・・・
刀の・・・六幻だっけ、の攻撃を防ごうと簡易防御壁を出せばあっさり破られるし。
二幻刀ってのにしてくれたから、余計不利になっちゃったし。
イノセンスも“原罪”も“あのコ”も見事に邪魔してくれるから何か動き鈍るし。
・・・ハンデありすぎでしょうっ!!!!
「あ〜もうっ、いい加減にしてよバ神田ァァッ!!!」
「うるせェ。」
「ぐえっ、ちょ、峰ってあんたっ!」
「ぶった斬る。」
「あんた単語しか喋ってないよね、ねェ!?」
戦闘中だし分からなくもないけども。
何だろう・・・一方的?
ガカカカカッて効果音がお似合いって言うか聞こえる連続攻撃。
防御壁追いつかねーよ畜生。段々色々崩れてきたよ畜生。
あれ、このコ顔に「ぶった斬る」って見えるんだけど何コレ錯覚?イヤ確実に錯覚じゃないね、うん。
「ちょ、タンマッ!!怖いアンタ!!!」
「敵にタンマとかねェよ。」
「お、初めて会話らしい会話じゃん・・・じゃない!!止まれっての!!」
「断る。」
「ねェ何で単語に戻るの?あんた脳大丈夫?」
「・・・マジで殺す・・・!」
「それこそお断りだよ、神田。」
イノセンスに斬られて死ぬとかマジ冗談じゃない。
せめて世界の終焉見てから死のうよ君等。ロードの隣に居れたら幸せかもねェ。
「そんな速いと壊すどころか触れられもしないじゃない。」
「壊す前に殺してやるから気にすんな。」
「あれ、さっきの気にしてる?謝るよゴメン。」
ねぇ黙らないで!?集中しないで!?ハンデ多いんだよこちとら!!
飛ぶ為の歯車も消えちゃったし、“私”イマイチ自分の能力把握してないし!!
何“私”、コイツと闘い始めて急にユーモラスになっちゃった!?
とりあえず迫ってきた六幻の切っ先に触れて逆立ち状態になり思いっきり押して神田の背後に着地。
「とりあえず、去ろうかな?」