二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

参照500突破記念特別頁。 ( No.90 )
日時: 2011/12/03 19:00
名前: 蓮華 (ID: d9JZZrk4)
参照: アリスパロだよ、もしかしたら二、三話続くかも!!


昔々、昔。其処には可愛い女の子がいました。

名はアリス・クイーン。

そう、コレはあの「不思議の国のアリス」の世界なのです。


「さて、と。」

ついさっきやって来た・・・いや、正確には落ちてきたのよ、うん。
平らに見えるのに何処と無く不安定さを感じるこの世界は、どうやら私が先程まで居た世界とは違うよう。
まぁ、政略結婚やら地価高騰やら色々あって押し潰されそうだったあの世界よりはマシだけどさ。
草やら床やらが交ざったその地面を躊躇う事無く歩いていく。

そして辿り着いたのは、


「ユ・・・いかれた帽子屋マッドハッター、んな怒んなさぁ!!」
「この、馬鹿ウサギがぁぁぁっ!!!」

喧嘩する二人が鬼ごっこする光景でした。

「・・・・・・・・・!!」

何あのマッド・・・バッター・・・?あれ、バター・・・いい、置いとく。
すっごいカッコいい・・・!!
あの後ろで括ったサラサラ揺れる髪、何故か腰に下げた刀に、かける手。シルクハット。すらりと高い背。
そして何よりあの整った顔立ち・・・・・!!

「・・・あの!!」
「「は?」」
「好きですっ!!」

初めて見た感想を単刀直入(?)に言うと、何故か一瞬静かになった。
その空気を破ったのはオレンジ髪にピョコンとウサ耳が生えた青年。

「マジ!?俺、三月ウサギ!!めんどいしラビd「自惚れんなよクソラビ。」えぇ〜。」

ウサ耳が垂れたラビはとりあえず放っておいて再び彼に向き合う。

「マーダーハットさん!!」
「マッドハッターな、殺人帽子って何だよ。」
「好きです!!」

ヒューヒューとひやかすウサ耳変態青年を蹴っ飛ばして、私は彼の返事を待つ。

「・・・はぁ?」
「え?」

返ってきたのは意外にも疑問符付きの台詞で、マッドハッターさんはいかにも解らないって感じで首を傾げてる。
はう、何かまぶしい・・・!!!そうか、これが「鯉・・・恋」なのね!!
ラビが「え・・・なんなんさこのフラグ・・・。」とか言ってるのもスルーしてニコニコ笑ってみた。

「・・・悪いが、俺はお前が何言ってるか解んねぇ。」
「・・・・・・あ、照れ隠し!?」

そうよねそうよね、周りに空気や鹿という「俺の存在ガン無視!?」邪魔者がいたらね、答えらんないよね!!


「そういや、アンタ名前なんなんさ?」
「・・・・・・・・・・。」
「え、またスルー?」
「バッドバッター「マッドハッターな。」・・・さん、私アリスです。
アリス・クイーン。お近づきの印に付k「断る。」」
「ユウも酷いさ、こんな可愛い子の告白断るなんて。」
「ありがとう、ラビ。ラビに言われても微塵も嬉しくないけど。・・・あれ、ていうか、ユウ・・・?」
「・・・素晴らしいお礼の言葉ありがとうさ・・・!そ、コイツユウっつーの。いかれた帽子屋二代目 ユウ。」

あ、そーなんだ。
マッドハッターとか随分ややこしくて変わった名前だなぁとか思ったけども、何だ、店の名前か。
ふと、二人が真剣な目で私を見てきた。
ユウはいいけどラビは見るなよヘタレのクセに。

「・・・名前、アリスって本当さ?」
「・・・・・・うん。」
「そうか、じゃあ来てくれたのか。」
「え、何が?」



二人の話によると———

今、この国は壊れかけてるらしい。
この世界の中央に位置する城にて、ロードというお姫様が好き勝手やってるそうで。
本当の王子様・アオイ・ウォーカーとアレン・ウォーカーが彼女の中に捕らえられている。

それを救うと言うのが「アリス」と言う名の異世界者。

「って〜訳で、アリスはこの世界の救世主さ!!」
「何その厨二香ってくる設定。」
「で、コレは渡せと言われた刀だ。」

・・・何か途中から黙って黙々と漁ってると思ったら・・・・・・!!
渡されたものは鞘が妖しく輝く、妖刀と言っても過言ではない日本刀だった。

・・・・・何でヒロインじゃなくヒーローにされてんの?