二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 108章 着陸 ( No.219 )
- 日時: 2011/08/30 16:33
- 名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
「プレゼンタ、水の波動!」
「メタゲラス、アイアンヘッド!」
プレゼンタは波動状の水を発射するが、その攻撃はメタゲラスのアイアンヘッドに打ち消され、そのまま突っ込んでくる。
「かわしてエアスラッシュ!」
だがデリバードも飛行タイプ。鈍重でジャンプすら出来ないメタゲラスの攻撃を避けるのは簡単だ。そしてすぐさま攻撃に転じる事も、容易なのだ。
「だったら、ストーンエッジ!」
メタゲラスは周囲に鋭く尖った岩を無数に浮かべ、一斉にプレゼンタに向けて発射する。
「甘いね。羽休め!」
プレゼンタは上昇してかわさず、むしろ地面に降り立って対空ストーンエッジを回避する。そして、それだけではない。
「羽休めは地面に降り立つ事で、文字通り名前通り羽を休める技。つまりこの技を使えば、体力が回復する」
ハヤトがそう言った直後、プレゼンタは休憩終了か飛び立ち、再び羽ばたく。
「水の波動!」
そして波動状の水を口腔から発射し、メタゲラスを攻撃。
効果抜群な上、メタゲラスは防御は高くとも特防はそこまで高くはない。なのでプレゼンタの特殊攻撃を何発も喰らい、メタゲラスはかなり疲弊している。
「くっ、グラビティコア!」
敵が上空にいるならという事でメタゲラスは頭上に超重力の巨大な黒い球体を作り出し、プレゼンタに向け、放つ。
「プレゼンタ、かわして冷凍ビームだ!」
だがプレゼンタはでかい袋を抱えているわりには素早く、メタゲラスのグラビティコアをなんなく回避し、凍てつく光線を発射してメタゲラスを攻撃する。
「ストーンエッジ……は、ダメか……」
グラビティコアは上から下に振り落とすような攻撃だが、ストーンエッジは下から上への攻撃、対空攻撃をしようとすれば下に逃げられてしまう。しかも、羽休めでかわされるので体力も回復される。
「ならアイアンヘッド!」
「エアスラッシュだ!」
メタゲラスは鋼鉄の頭を突き出して突撃しようとするが、その前にプレゼンタの空気の刃がメタゲラスを切り裂き、メタゲラスは怯んでしまい攻撃が出来なかった。
「冷凍ビーム!」
さらにそこに冷凍ビームを追撃に当てられる。
(強いな……攻撃力はさほど高くないけど、飛行タイプの特徴を活かして回避しながらの攻撃。さらに羽休めという回復手段……ん? 待てよ……)
そこでふと、イリス頭にはハヤトの言葉がリプレイされる。
『羽休めは地面に降り立つ事で、文字通り名前通り羽を休ませる技——』
「成程な……」
イリスはこの時、このプレゼンタの攻略法を理解し、すぐさま行動に移った。
「メタゲラス、ストーンエッジ!」
メタゲラスは無数の鋭く尖った岩を、上空のプレゼンタに向けて一斉に発射する。
「問題ないね。プレゼンタ、羽休め」
プレゼンタは地面に降り立つ事でストーンエッジを回避し、さらに羽を休ませて体力を回復させる。
(今だ……!)
攻撃を回避されて体力までも回復してしまったプレゼンタだが、この時、この瞬間こそが、イリスの狙っていたシチュエーションだった。
「メタゲラス、大地の怒り!」
メタゲラスは地面を大きく踏み鳴らして地面から大量の土砂を放つ。
大地の怒りは地面タイプの技。なので飛行タイプであるプレゼンタには効果がない。ない、はずなのだが
「プレゼンタ!?」
プレゼンタは大量の土砂と共に吹っ飛ばされた。即ち、大地の怒りが効いたのだ。
「やっぱりですか。思った通りです」
「……ばれてしまったのか」
ハヤトは残念そうに呟く。
羽休めは飛行タイプにおける数少ない回復手段なのだが、この技は他の回復技にはない、致命的弱点がある。
「地面に降り立つって事は、その間は飛行タイプとしての機能が働かないという事ですよね。つまりそれは、地面タイプの技を飛行タイプに、地面技が当たるようになる。……違いますか?」
「いや、合ってる。大正解だ」
ハヤトは先ほど吹っ飛ばされたプレゼンタをボールに戻しつつ言う。
「そうですか……戻れ、メタゲラス」
そしてイリスも、体力が限界だった状態で反動のある大地の怒りを放ち、戦闘不能となったメタゲラスをボールに戻す。とりあえずは、最初は引き分けだ。
「では、次はこのポケモンで行きます。出て来い、デンリュウ!」
イリスの二番手はデンリュウ。飛行タイプ使いのハヤトには有利だが、この前は一方的にやられたデンリュウだ。
「なら俺はこのポケモンだ。行け、ドゴン!」
そしてハヤトが繰り出すのは、格闘・飛行タイプのドゴン。この前戦ったポケモンでもある。
「言っておくがこのドゴンは前よりも強いぞ。ドリル嘴!」
ドゴンは体ごと嘴を高速回転させながらデンリュウに向かって突っ込む。前よりも強いというのはハッタリなどではないようだ。
「デンリュウ、返り討ちにするぞ。メガショック!」
対するデンリュウはバチバチと弾ける電撃を放ち、突っ込んでくるドゴンの動きを止める。
「くっ、だがこのくらいではドゴンは止まらない!ドゴン、馬鹿力!」
ドゴンは全身のリミッターを外して強力な力を解放し、デンリュウに向かって行くが
「デンリュウ、炎のパンチ!」
デンリュウはすぐさまドゴンに接近して炎のパンチ(アッパー)を喰らわせ、ドゴンを吹っ飛ばす。
「ドゴン!」
ドゴンはなんとか起き上がるが、メガショックの炎のパンチの直撃を喰らい、かなりダメージを負っている。
「前よりもい、確かにそうみたいですね。そのドゴンは強い、前よりもずっと強いです。でも——」
イリスは一拍置き、そして
「僕と僕のポケモンだって、前よりも遥かに強いですよ!」
今回はイリスとハヤトのリベンジマッチ、その2です。このリベンジマッチは早めに終わらせようとしてますが、まあどうなるでしょうかね。では書く事もないので、次回予告。と思っても次回予告で言う事も特にない。というわけで、次回もお楽しみに。