二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 264章 力技 ( No.266 )
日時: 2011/09/26 22:38
名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html

「プテラ、燕返し♪」
「パンプッチ、放電!」
プテラは高速でパンプッチに接近し、翼で切り裂こうとするが、パンプッチは周囲に電撃を放ってプテラを迎撃する。
「んじゃ、地震で☆」
地面に落ちたプテラはそのまま飛び立たず、地面を揺さぶって地震を引き起こす。
パンプッチは浮いているが飛行タイプでもなければ特性が浮遊なわけでもないので、一応その攻撃によるダメージは受ける。
「でも効果いまひとつだから、大したダメージじゃない。パンプッチ、エナジーボールだ!」
「ドラゴンクロー♪」
パンプッチは自然エネルギーを凝縮させた球を放ち、プテラはその球を龍の力が込められた詰めで引き裂く。
しかしパンプッチは単発ではなく複数発、発射していたので、プテラは残りのエナジーボールの連打を受け、戦闘不能になった。
「ちぇ、負けちまったか。戻れ、プテラ」
ウズメはプテラをボールに戻すと、次のボールを出さずにぼやきだした。
「あー、なんか面倒になってきた……珍しく働くものじゃないな、うん。よし、帰ろう☆帰って寝て明日頑張ればいいや♪」
しかも勤務放棄。プラズマ団も、結構いい加減に人材を集めているのだろうか。
「パンプッチ、シャドーボール」
パンプッチはウズメの足元に影の球を発射し、ウズメの動きを止める。
「逃がさないよ。いくらやる気がなくても、君がプラズマ団には変わりないからね」
あくまでハルマは、逃がす気はないようだ。
ウズメは露骨に嫌そうな顔をすると、今度は苛立っているのか、憤怒の形相となった。
「あーそー。だったら面倒だし、ちゃっちゃと終わらしてさっさと帰ってやんよ。出て来い、ハガネール!」
ウズメが繰り出すのは、鉄蛇ポケモンのハガネール。鋼と地面タイプを持つポケモンだ。
「ハガネールか……だったらパンプッチより、こっちのポケモンの方がいいかな」
ハルマはパンプッチをボールに戻し、違うボールを構える。
「さあ頼むよ、ガッツロス!」
ハルマが繰り出すのは、カイロスの進化系、ガッツロス。黒い体にノコギリのような顎を持ち、体勢を低くしているポケモンだ。
「ハガネール、アイアンヘッド☆」
ハガネールは鋼鉄の頭を突き出し、ガッツロスに向かって猛突進する。ガッツロスは真正面からそれを受けた。
傍から見ればアイアンヘッドが直撃したようにも見えるが、実際は違う。ガッツロスは頑丈な顎でハガネールのアイアンヘッドを止めたのだ、それも力ずくで。
「ガッツロス、ぶち壊す!」
ガッツロスは一旦後ろに後退し、すぐさまその顎をハガネールの顔面に叩きつけ、ハガネールを吹っ飛ばす。
効果いまひとつにもかかわらず、物凄い力だ。
「負けんなハガネール、雷の牙♪」
「シザークロスだ!」
ハガネールは体に見合った大きな牙に電撃を迸らせ、ガッツロスに噛み付く。
しかしガッツロスは意にも介さず、ノコギリのような顎を交差させてハガネールの鋼の体を切り裂く。
「インファイト!」
そしてそのまま両手と顎による連続攻撃が繰り出され、最後の突撃でハガネールは吹っ飛ばされる。
それでも倒れないハガネールの防御力と耐久力は見事だが、やはりここはガッツロスの桁外れのパワーに注目するだろう。
「だったらハガネール、地震だ☆」
「ならこっちも地震だ、ガッツロス!」
ハガネールとガッツロスは互いに地面を大きく揺さぶって衝撃を放ち、互いに相殺し合う。
「アイアンテール♪」
ハガネールは鋼鉄の尻尾をしならせ、ガッツロスを粉砕するような勢いでフルスイングする。
「受け止めろ!」
ガッツロスはその尻尾を両手と顎を使い、力ずくで受け止める。そしてそのまま勢いよく引っ張って自分側に引き寄せる。
ハガネールの重量は約400kg。ガッツロスは117kgほどなので、この行為を見てもガッツロスの力がどれだけ強いかが分かる。
「インファイト!」
ガッツロスは引き寄せたハガネールの顔面に猛烈な連続攻撃を叩き込む。如何にハガネールの防御力が高くとも、ガッツロスの攻撃力はそれ以上で、ハガネールはかなりの傷を負いながら再度吹っ飛ばされる。
「やっべ……ハガネール、地震☆」
ハガネールは地面に尻尾を叩きつけ、大きな地震を起こす。
今度のガッツロスは相殺せずにその攻撃を受け、じっと堪える。
だがしかし虫タイプのガッツロスには地面タイプの地震は効果いまひとつ。したがってガッツロスはほとんどダメージを受けないまま、ハガネールに向かって飛び込む。
「ぶち壊す!」
鋼をも破壊するようなガッツロスの強烈な猛突進がハガネールの顔面に決まり、ハガネールは呻きながらのた打ち回る。今の攻撃は、よほど効いたようだ。
「くっ、ハガネール、アイアンテールだ♪」
ハガネールはのた打ち回りながら鋼鉄の尻尾をブンブンと振り回し、ガッツロスの黒い装甲に幾度もの攻撃を叩き込む。
「雷の牙☆」
終いには電気を帯びた牙でガッツロスに噛み付き、牙と電撃、両方によるダメージをガッツロスに与える。
「そろそろ反撃だ、アイアンヘッド♪」
ハガネールは一旦下がったと思ったら、すぐさま鋼鉄の頭を突き出してガッツロスに猛突進する。
しかし
「反撃なんてさせないよ。ガッツロス、地震!」
ガッツロスは地面を揺さぶって衝撃を放ち、ハガネールの動きを中断させる。そして
「インファイト!」
拳や刃による連続攻撃が、ハガネールの鋼鉄の体に叩き込まれる。最後にガッツロスは至近距離からの突撃を決め、ハガネールを空高く打ち上げる。
ドォン。という落下音が聞こえ、ホワイトフォレストの草が散る。
「ハガネール……」
そしてハガネールは、戦闘不能となった。



今回はハルマとウズメのバトルなのですが……ハルマのガッツロス、強すぎでしょう。確かにタイプ的にガッツロスの方が有利ですけど、ハガネールの全体重が乗ったアイアンテールを受け止めるとか、とんだパワーインファイターですよ。いやでもこの場合は、ガッツロスのインファイト二発と地震を一発、ついでにシザークロスの一発喰らっても倒れないハガネールの防御力を褒めるべきなのかな……?まあ、その辺は人それぞれ、個人の匙加減ということで。では次回は、イリスとレイのバトルに戻します。お楽しみに。