二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 282章 放棄 ( No.319 )
- 日時: 2011/10/13 00:16
- 名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
【病魔ヲ放テ、『ドラピオン』】
ドランはボールより、化けサソリポケモンのドラピオンを繰り出す。
【極寒ヘト誘エ、『マンムー』】
そしてもう一体、2本牙ポケモンのマンムーも繰り出す。
これでドランvsルース&ムントの、やや変則気味だがマルチバトルが始まった。
「ボーマンダ、大文字!」
「オノノクス、地震!」
ボーマンダは大の字の巨大な火炎を放ち、マンムーを攻撃。オノノクスは地面を大きく揺さぶって地震を引き起こし、ドラピオンとマンムー、共に衝撃を与える。
マンムーはボーマンダとオノノクス、両方の弱点である氷タイプを持っている。なのでボーマンダは氷タイプの弱点である炎技を使って速攻でマンムーを潰しに掛かる。
オノノクスは地震でマンムーを追撃するだけでなく、ドラピオンの弱点も的確に突いている。地震には味方も攻撃してしまうデメリットがあるが、ボーマンダは飛行タイプも持っているので地面技である地震は効果がない。
成り行き上偶然ではあるが、何気にさり気無くコンビネーションがよい二人であった。
弱点を突かれた二体のポケモンは、しかしながら流石は7Pのポケモン、そう簡単には倒れない。
【『ドラピオン』、『クロスポイズン』。『マンムー』、『アイスプレッシャー』】
ドラピオンはオノノクスに急接近し、毒を帯びた爪を交差させながらオノノクスを切り裂く。マンムーはボーマンダの頭上に巨大な氷塊を作り出し、それを落とすようにして放つ。
「オノノクス、瓦割り!」
オノノクスはドラピオンの頭に手刀を叩き込み、反撃する。
「ボーマンダ、ドラゴンクロー!」
ボーマンダは大文字では間に合わないと見たのか、龍の力を込めた爪で氷塊を砕く。だが氷塊は相当な質量があり、ドラゴンクローで砕いた破片がボーマンダを襲う。
【退ケ、『ドラピオン』。『マンムー』、『オノノクス』ヘト『アイアンヘッド』】
ドラピオンは飛び退いてオノノクスから距離を取り、それと入れ替わるようにマンムーが突進してくる。
「ボーマンダ、地震!」
しかしそこでボーマンダが、マンムーを踏みつけるようにして動きを止め、さらに地震の衝撃を引き起こす。
この時ボーマンダは地面でなくマンムーを踏みつけることで地震を放ち、地震の味方にも当たるデメリットを解消している。つまり地面を経由せずに直接マンムーだけに地震をぶつけているのだ。
「瓦割り!」
そしてそこへオノノクスがやって来て、マンムーの額に手刀を叩き込む。効果抜群なので、結構なダメージだ。
【『ドラピオン』、『ぶち壊す』】
ドラピオンは再び前進してオノノクスに接近、万力のような爪の一撃を叩き込む。
「くっ……」
その一撃でオノノクスは体勢を大きく崩してしまい、マンムーが動き出し、ドラピオンも追撃の構えを取った。このままではオノノクスはやられるだろうが
「雷の牙!」
ボーマンダが電気を帯びた牙をドラピオンに突きたて、電流を流し込む。それによりドラピオンは体が麻痺し、動けなくなった。
【『マンムー』、『馬鹿力』】
だがマンムーはノーマークのフリーなので、体のリミッターを外し、2本の牙に力を込めてオノノクスに突っ込む。
がしかし
「オノノクス、地震!」
オノノクスは地面を大きく踏み鳴らし、大地を揺るがす大地震を引き起こす。
それによってドラピオン、マンムーは激しい衝撃に吹っ飛ばされた。
【『ドラピオン』……『マンムー』……】
ドラピオンとマンムー、ともに瀕死寸前まで追い詰められた、その時。
「ドラン、バトルは中止です。今回の任務は、放棄してください」
突如上空から声が聞こえたかと思うと、ヤシの葉っぱのような翼の、恐竜みたいなポケモンが舞い降りてきた。
このポケモンはトロピウス、そしてそれの持ち主は、ドランと同じ7Pのエレクトロだ。
「退きなさい、ドラン。彼らも成長している、停止したあなたでは、今の彼らを倒す事は出来ない」
【……了解シタ】
ドランは感情が全く読めないので渋々なのか潔いのか、二体のポケモンをボールに戻すと、着陸させたままのドラードンに乗り、空へと舞い上がる。
「……さて、英雄がどの程度成長したのか知るべくドランをけしかけたのは良いですが、思わぬ邪魔が入ってしまいましたか。……まあしかし、英雄の強さを測るなら他の者もまとめて行ったほうが効率がいいですから、次の機会にさせて頂きますか」
エレクトロは意味深な事言うと、トロピウスとともに飛び立つ。
「それでは、そこのお二人は消化不良気味でしょうが、私達はこれにて失敬させて頂きます。では」
エレクトロはルースとムントを一瞥しながらそう言い、ドランと共に去っていった。
「……成程な。にしても、世界を支配とかなんとか誇大妄想的な事を言って人を困らせて、一体どーゆー頭してんだか」
イリスはとりあえず、状況が飲み込めていないルースにプラズマ団の事を話し、その本拠地へ殴り込むための戦力になってくれないかと頼み込む。
「あんま人がいるのは気が進まないが……まあいいだろう。やってやるよ」
「ありがとうございます!場所は17番水道、18番道路の先にあるP2ラボという場所でして……あ、そうだ。ムントさんも協力して——」
イリスが思い出したようにそう言った頃には、ムントは既に姿を消していた。
「……あれ?」
何はともあれ、新たな戦力、確保である。
えー今回はムース&ムントとドランのバトルでしたが、見事にドランはやられっぱなしですね。まあでも、ドランは解放してないですし……いやでもドランは解放しなくても二番目に強いんだったな……ま、謎のドランについては後々明かしていきましょう。さてそれでは次回予告。次回はまさかの急展開(と言うと流石に大袈裟)。起承転結で言う所の転ですね。それでは、次回をお楽しみに。