二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 348章 イリスvsカミツレ ( No.420 )
- 日時: 2011/10/31 22:01
- 名前: 白黒 ◆KI8qrx8iDI (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
ライモンシティ、ライモンジム。
ジムリーダーは電気タイプ使い、カミツレ。
「それじゃあ、そのコースターに乗り込んで」
イリスはカミツレに指示された通り、ジム内のフィールドを回るコースターに乗り込む。
ここライモンジムは他のジムと比べてもフィールドがかなり特異だ。
まずメインとなるフィールドは土ではなく、幾重にも重なった一本のレール。その下にはネットが張ってあり、そこに落ちるとポケモンは強制交代。
さらにトレーナーが立つ位置は固定ではなく、コースターに乗りながら旋回する。つまりは回りながらバトルをするのだ。
目まぐるしく動く視点と、不安定な足場。この劣悪な環境でのバトルを通すことによって、カミツレはトレーナーの精神力、適応力などを測っている。
「そろそろ……」
カミツレがそう言った途端、コースターが動き始める。
「じゃあ、まずは私から。輝け、ライチュウ!」
カミツレの一番手は、ネズミポケモンのライチュウ。オレンジ色の体毛に、先端が稲妻型となった尻尾がある。
ライチュウはボールから出ると、一本のレールの上に器用に立つ。
「ライチュウ、電気単タイプか……」
ライモンジムは足場が非常に不安定なため、選ぶポケモンも制限されてしまい、イリスは繰り出すポケモンを念入りに考える。
「……よし、決めた。最初はお前だ。頼んだぞ、リーテイル!」
イリスが繰り出すのは、草・飛行タイプのリーテイル。
リーテイルはレールの上に立たず、背中の葉っぱを翼のように羽ばたかせて飛行している。
「じゃ、両者のポケモンも出た所で」
「始めましょうか」
両者とも、同時に動き出す。
「ライチュウ、気合球!」
「リーテイル、エアスラッシュ!」
ライチュウは気合を凝縮した球を放ち、リーテイルは空気の刃でその球を切り裂く。
「ダイヤブラスト!」
「シグナルビームで相殺よ!」
リーテイルは宝石のように輝く白色の光線を発射するが、ライチュウもカラフルな光線を放ってダイヤブラストを相殺。
「気合球!」
さらに気合を凝縮した球体を放つ。
「リーテイル、エアスラッシュで切り裂いてリーフブレード!」
リーテイルはまず、背中の葉っぱを羽ばたかせて空気の刃を一発飛ばし、気合球を切り裂く。
そして次に尻尾の鋭い葉っぱを構えてライチュウに斬り掛かる。
「アイアンテールで受け止めて!」
ライチュウは長い尻尾を鋼のように硬化させ、リーテイルが振り下ろす鋭い葉っぱを受け止める。
「弾いてシグナルビーム!」
ライチュウは尻尾に力を入れてリーテイルのリーフブレードを弾き、すかさずそこにカラフルな光線を発射する。
「くっ、リーテイル、エアスラッシュ!」
リーテイルは背中の葉っぱを羽ばたかせ、空気の刃を無数に飛ばす。
「アイアンテールで弾きなさい!」
ライチュウは尻尾を硬化させると、回転させながら襲い来る空気の刃を弾いていく。
「ロイヤルバーン!」
その隙にリーテイルはライチュウに接近し、自然の力を爆発させる。
ライチュウは踏ん張って吹っ飛ばされなかった物の、体勢を崩し、レールから落ちる——ということはなかった。
「な……っ!」
ライチュウは長い尻尾をレールに巻きつけ、落下から逃れる。
「そのまま戻って」
ライチュウは振り子のように体を揺らし、その勢いを利用して一気にレールの上に戻り、降り立つ。
その場慣れ一連の流れに、イリスは目を奪われる。
「ここは私のホームよ。自分のフィールドの特徴なんて一番よく分かってるし、その対策もちゃんと練る。当たり前のことよ」
カミツレは堂々と言い張る。
「……まあ確かに、僕からすればアウェーなわけだから、とやかく言っても始まらないか……リーテイル、ダイヤブラスト!」
リーテイルは宝石のように輝く光線を発射する。
「ライチウ、かわしてアイアンテール!」
ライチュウは跳躍して光線をかわすと、リーテイルの脳天に鋼鉄の尻尾を叩きつける。
そのあまりの威力に、リーテイルはレールに落ちる。なんとかネットへの落下は免れたが。
「さて、一気に決めましょうか。ライチュウ、ボルテッカー!」
ライチュウは全身にバチバチと弾ける、激しい電撃を纏い、凄まじい勢いで突進する。
「! リーテイル、ロイヤルバーンだ!」
リーテイルはその大技に圧倒されながらも、自然の力を爆発させ、衝撃波を放つ。
しかし衝撃波はボルテッカーに貫かれ、リーテイルはその攻撃の直撃を喰らい、吹っ飛ばされる。
「リーテイル!」
リーテイルは吹っ飛ばされるが、宙を舞う間に体勢を立て直し、空を飛ぶ。
「へえ、耐えるんだ。意外と丈夫ね」
「一応これでも、僕の第二期エースですから」
リーテイルは電撃のせいか、焼け焦げたような傷があるが、それでも気丈に振舞う。
「リーテイル、エアスラッシュ!」
リーテイルは背中の葉っぱを羽ばたかせ、空気の刃を無数に飛ばす。
「ライチュウ、全部弾いて。アイアンテール!」
ライチュウは尻尾を硬化させ、回転させながら振り回して全て弾き飛ばす。
「シグナルビーム!」
さらにそこからカラフルな光線を発射し、リーテイルを攻撃。
「気合球よ!」
「ロイヤルバーンだ!」
ライチュウは気合を凝縮した球を放つが、リーテイルは自然の爆発でその球を破壊する。
「リーフブレード!」
リーテイルは素早い動きでライチュウに接近し、尻尾の葉っぱで切り裂く。
「くぅ、ライチュウ、アイアンテール!」
ライチュウは鋼鉄の尻尾を振り回すが、リーテイルはそれらの攻撃を全て、紙一重でかわしていく。
「ロイヤルバーン!」
そして自然の爆発を起こし、ライチュウを吹っ飛ばす。
「ライチュウ、ボルテッカー!」
ライチュウはレールの上に着地すると、全身に激しい雷撃を纏い、凄まじい勢いで突撃する。
「迎え撃つぞリーテイル、ロイヤルバーン!」
リーテイルもライチュウが突っ込んでくるのに合わせ、自然の力を爆発させ、自然の衝撃波を放つ。
雷電と衝撃、二つの力が激しくぶつかり合い、大爆発を引き起こす。
二匹のポケモンは爆煙で姿が隠れ、視認できない。
果たして、勝者は……
さて、今回は珍しい終わりですね。ボルテッカーとロイヤルバーンがぶつかり合って、どちらが勝ったのか……という、僕の小説あまり見ない終わり方です。まあそんなことはさて置き、今回はカミツレ戦です。カミツレの一番手は大人気、電気ネズミの進化系ライチュウです。最初はギャップを狙ってゴリチュウにしようかと思いましたが、足場が不安定なので止めました。悔いはないです。さて次回はイリス対カミツレ、その二です。リーテイルとライチュウ、どちらが勝利したのか、はたまた引き分けか。では、次回もお楽しみに。