二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 23章 誤認 ( No.59 )
日時: 2011/08/01 23:13
名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: GSdZuDdd)
参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html

「スミロドン、マッハボルト!」
スミロドンは高速で電撃を撃ち出し、リーティンを吹っ飛ばす。
「くっ、リーティン、グラスミキサー!」
リーティンは空中で体勢を立て直し、葉っぱを高速回転させて木の葉の渦を作り出す。そしてその渦をスミロドンにぶつけようとするが
「スミロドン、かわせ!」
スミロドンは獣のような俊敏な動きで木の葉の渦をかわす。
「逃がしませんよ。リーティン!」
リーティンは葉っぱを動かして渦を操作し、スミロドンを追う。スミロドンはそれを避けていくが、最後には避けきれずに渦に巻き込まれ、地面に叩き溶けられる。
「今だ、マジカルリーフ!」
リーティンは念力を帯びた葉っぱを無数に飛ばし、スミロドンを切り裂こうとする。しかし
「スミロドン、ダイヤブラスト!」
スミロドンは宝石のように光り輝く白色の光線を放ち、マジカルリーフを全て薙ぎ払う。そしてそのままリーティンにもヒットさせ、吹き飛ばす。
「なんて威力だ……」
イリスは戦慄する。スミロドンは攻撃だけでなく特攻も高いのか。そう思ったが
「君はどうやら誤解……いや、誤認しているようだな。スミロドンの牙は鋭く硬い。故に攻撃型だと思われがちだが、このポケモンは特攻の方が高い」
「な……!?」
イリスの疑問はそれで解決された。効果抜群のはずの炎の牙があまり効いていなかったこと。効果いまひとつのマッハボルトが効いていたこと。つまりそれは、炎の牙が物理技で、マッハボルトが特殊技だったという事。
(完全に認識を誤っていた……!見かけだけで攻撃型だと思ってしまった……!でもこのポケモンは、実際は特攻の方が高い……!)
「君は俺のスミロドンを引き剥がしていたけど、あれは俺とスミロドンにとっては好都合な事だった。じゃあ行くぞ、スミロドン。マッハボルト!」
スミロドンは高速で電撃を連射し、リーティンを襲う。いくら効果いまひとつでも特攻が高いので結構ダメージが蓄積するのだ。
「くっ、燕返し!」
リーティンは今更ながらスミロドンに接近し、葉っぱを振るって切り裂くが
「ダイヤブラスト!」
スミロドンは素早く切り返し、宝石のように輝く白色の光線でリーティンを吹き飛ばす。
「リーティン!」
見ればリーティンは目を回して戦闘不能になっていた。
「戻れ、リーティン……」
イリスは悔しそうにリーティンをボールに戻す。先の闘いはどう見てもイリスの失態だ。イリスがスミロドンの能力を誤認したためにリーティンは負けたといっても過言ではない。
「でも、ここで嘆いている暇はない。リーティンの分も頼んだぞ、メリープ!」
イリスが次に繰り出したのはメリープだ。弱点を突けるブイゼルにしなかったのは、マッハボルトを恐れての事だ。
「メリープ、電撃波!」
メリープは波状の電撃を放ち、スミロドンを攻撃。スミロドンは必中技だと知っているのか、それを避けようとはしなかった。
「俺は電気タイプ使いだからね。電気タイプ技は熟知している」
つまり、イリスがブイゼルを出さなかったのは正解と言えよう。電気タイプ使いなら、この後に控えているポケモンも電気タイプである確率は高いので、水タイプのブイゼルでは不利になる。
「今度はこっちの番だな。スミロドン、シャドークロー!」
スミロドンは影の爪を作り出し、メリープに向かって走り出す。そしてメリープに接近すると、その鋭い爪を振りかぶり
「メリープ、コットンガード!」
メリープを切り裂く事はできず、その爪はメリープを包む綿に阻まれる。
「電撃波!」
そして綿の中から綿を散らすような波状の電撃が放たれ、スミロドンを襲う。
「続けて体当たり!」
そしてメリープはいきなり電撃を喰らって怯んでいるスミロドンに、思い切り体当たりをする。効果いまひとつだが、虚を突かれたスミロドンは結構なダメージを受ける。
「くっ、スミロドン、ダイヤブラスト!」
「遅いですよ!メリープ、電撃波!」
スミロドンは口をあけて宝石のように光り輝く白色のエネルギーを溜めるが、それを撃ち出すより早くメリープは波状の電撃を放ち、スミロドンを攻撃。そして溜め切れていないダイヤブラストのエネルギーも暴発し、スミロドンは爆発する。
「スミロドン!」
見ればスミロドンは倒れ、戦闘不能になっていた。
「戻れ、スミロドン」
電磁波スミロドンをボールに戻し、次なるポケモンが入ったボールを取り出す。
「次はこのポケモンだ。出て来い、ボルトック!」
デンジの次に繰り出すポケモンは電撃ポケモンのボルトック。黄色と紫の体毛を持つ、狐のようなポケモンだ。
「如何にも手強そうなポケモンだな……先手必勝、一気に攻めるぞ。メリープ、電撃波!」
メリープは波状の電撃をボルトックに放つ。ボルトックはスミロドンのように動かず、電撃波を受ける。しかし、行動はスミロドンと同じだが、決定的にスミロドンと違うところがあった。

メリープの電撃波が吸収されているのだ。

「俺のボルトックの特性は避雷針。ダブルバトルなんかで電気技を引き寄せるのは有名だけど、実は電気技を受けたとき、特攻が上昇する効果もある」
イリスはダブルバトルをほとんどした事がないので、その事を知らなかった。これはジムリーダーとしても経験豊富なデンジに一日の長があったためだと解釈できるだろう。
「さて、ここからが本番だ。ナギサのデンジの力、見せてあげるよ!」
デンジは電気のように静かだが、炎のように闘志を燃やす。



僕はこの前Wi‐Fiのランダムマッチでトリプルバトルをしていてとても強いトレーナーと戦ったんですよ。ドーブルのダークホールと滅びの歌、ソーナノの影踏みを使ってきて、苦戦しました。その時僕はドーブルを雷で倒そうとしたら、一緒に出ていたアズマオウの特性避雷針で攻撃は当たらず、特攻は上げられ、波乗りで流されと散々でした。最後には僕の切り札、こだわりスカーフを持たせたウォーグルで敵をソーナノ一匹まで追い詰めましたが、そこで電源切られました。後味は悪かったですが、良い経験になったと思っております。ではあとがきが長くなった所で次回予告。次回はイリスvsデンジ、決着です。お楽しみに。