二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 48章 イリスvsレイカ ( No.95 )
- 日時: 2011/08/08 22:24
- 名前: 白黒 ◆QpSaO9ekaY (ID: GSdZuDdd)
- 参照: http://www40.atwiki.jp/altair0/pages/308.html
「では勝負方式は三対三のシングルバトル、勝ち抜き戦で良いですか?」
「はい、構いません」
そういうわけで、よく分からないうちにイリスとレイカのバトルが始まったのである。
「私の一番手はこのポケモンです、ルージュラ!」
レイカの一番手は氷・エスパータイプの人型ポケモン、ルージュラ。
黄色く長い髪、大きな唇と真ん丸い目をしたユニークな顔の、赤いドレスを着たポケモン。
「なんか奇妙なのが出て来たな……氷とエスパータイプなら、こいつが妥当だな。出て来い、フローゼル!」
イリスが繰り出したのはフローゼル。鋼タイプの技を覚えているため、氷タイプのルージュラには弱点を突く攻撃ができる。
「フローゼル、アクアジェット!」
フローゼルは激しい水流を身に纏い、超高速でルージュラに突撃する。しかし
「ルージュラ、吹雪!」
ルージュラは猛烈な吹雪を放ち、水流を纏ったフローゼルを凍りつかせてしまう。
「なっ……!」
予想外のアクションに、イリスは冷静さを欠いてしまう。
「続けてエナジーボール!」
イリスがそうしているうちに、ルージュラは自然のエネルギーを凝縮させた球をフローゼルに向けて放つ。エナジーボールはフローゼルには効果抜群、なのでフローゼルはかなりのダメージを受けた。
「くっ、まだだ。フローゼル、ファイターショック!」
フローゼルは拳から衝撃波を放ち、ルージュラを攻撃。効果抜群ではないが、ルージュラには結構効いているようだ。どうやらこのルージュラ、特攻は高いが防御系の能力は低いようだ。
「だったらとにかく攻めるのみ。フローゼル、ツヴァイテール!」
フローゼルは二又の尾を硬化させ、ルージュラに叩きつけようとするが
「ルージュラ、悪魔のキッス」
ルージュラは気持ちの悪い事に投げキッスをし、悪魔が浮いている黒いハートを放つ。そしてフローゼルはルージュラに向かってまっすぐ突っ込んで行ったのでそのハートを避けられず、当たってしまう。
するとフローゼルはガクリとその場に崩れ落ち、眠りについてしまった。
「悪魔のキッスは相手を眠り状態にする技。これであなたのフローゼルは、悪魔の眠りにつきました。ルージュラ、サイコキネシス!」
ルージュラは念動力で眠っているフローゼルを宙に浮かせ、勢いよく地面に叩きつける。何度も、何度もだ。
「これがレイカさんのバトルかよ……普段とは全然違うな……」
普通、ポケモンバトルというものはトレーナーの性格が出るもので、それがバトルの展開を左右する事だって多々ある。なのでレベルの高いトレーナーはまず、相手の性格を読んでどういうバトルをするのかを見極める。極端な例を挙げると、熱血してる奴はギガインパクトなどの大技を中心にガンガン攻めてくる。逆に根暗そうな奴は毒々といった陰湿な技でじわじわと嫌らしく攻めてくる。
しかしたまに、バトルになると性格が変わるトレーナーがいるのだ。いわゆる二重人格という奴で、こういうトレーナーには、苦戦を強いられる事が多い。レイカは二重人格とはいかないまでも、バトルになると冷徹になる。加減など一切なく、徹底的に潰しに掛かる。
「エナジーボール!」
三十回ほど地面に叩きつけられたフローゼルは、最後にルージュラのエナジーボールを喰らい、戦闘不能となった。
「戻れ、フローゼル……」
イリスは苦々しい顔でフローゼルをボールに戻す。なにせ、ファイターショックを一撃だけ入れてやられたのだ、悔しくて当たり前だ。
「次はお前だ。頼んだぞ、ラルトス!」
イリスの二番手はラルトス。ラルトスも炎のパンチを覚えているため、ルージュラの弱点を突ける。
「ラルトス、念力だ!」
だがいきなり手の内を晒したりはしない。まずは様子見の攻撃を放つ。
「ルージュラ、サイコキネシスで相殺です」
ルージュラはラルトスよりも圧倒的に強力な念動力を放ち、ラルトスの念力を打ち消す。
「エナジーボール!」
そしてそのまま自然エネルギーを凝縮した球を、ラルトス目掛けて放つ。
「ラルトス、テレポート!」
だがラルトスはテレポートでエナジーボールを回避。さらにルージュラの背後を取り、かなり接近している。
「炎のパンチだ!」
ラルトスは小さな拳を握り、炎を灯してルージュラに殴りつける。攻撃力の低いラルトスとはいえ、効果抜群の技を喰らったルージュラは結構ダメージを受けているようだ。
「くっ、ルージュラ、吹雪!」
「テレポート!」
ルージュラは反撃にと猛烈な吹雪を放つが、ラルトスはテレポートで回避。そして背後から炎のパンチを喰らわせる。
「サイコノイズだ!」
ラルトスは特殊なサイコエネルギーを放ってルージュラの視覚を奪おうとするが、そう上手くはいくものではなかった。
「ルージュラ、サイコキネシス!」
ルージュラは強力な念動力でサイコノイズを破壊し、ラルトスにも攻撃してくる。
「ラルトス、テレポート!」
しかしラルトスはその念動力をテレポートで回避。そして背後から炎の拳を叩き込もうとするが
「サイコキネシス!」
ルージュラは素早く後に念動力を放ち、ラルトスの動きを止める。
「吹雪!」
そして猛烈な吹雪を放ち、ラルトスを吹っ飛ばす。
「ラルトス!」
防御系能力の低いラルトスなので、もしかしたら今の一撃で戦闘不能になってしまったのではないか、という疑念がイリスの脳裏をよぎる。
イリスとレイカのバトルは、まだ幕を上げたばかり。ここからが、本番である。
懐かしのファイアレッドをやりながら更新していたら、考えていた話がいくつか飛んでしまいました。やっぱりゲームやりながらの更新はダメですね。今回はイリスとレイカのバトル。フローゼルはあっさりとやられ、ラルトスも技が見切られてピンチです。何気にルージュラが強いです、活躍してます。では、次回は遂にラルトスが……。そんなわけで、お楽しみに。