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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【二次創作】泡沫【短編集】 ( No.102 )
- 日時: 2012/01/14 19:30
- 名前: 雲雀 (ID: 7aD9kMEJ)
【春ノ呼声/慎司の頁】
「慎司くん……最近なんか……変わった……?」
別になにか確信があるという訳ではないのだが。
どことなく、刺があるような物言いが増えた気がする。
とは言っても、穏やかな雰囲気はそのままで、
彼の優しさが損なわれた訳ではない。
某先輩方……その言い回しは置いておくとして、どうして自然とあの人達が浮かぶんだろう。
主に鯛焼きが好きな人と焼きそばパンが好きな人。
そんなことを考えている自分にも苦笑してしまう。
「わぁ……慎司くん凄い……」
彼のことだから、きっといつも早起きなのだろう。
それより三十分も早く……低血圧、というより寝坊常習犯の珠紀にとっては考えられない時間だろう。
それに加え、ジョギングまでしているという。
「努力家だなぁ……慎司くん」
冬は朝起きるのがあんなに億劫だというのに、自ら頑張れる彼は、本当に凄いと思う。
後輩だと思うと、尚更情けない。
「ジョギング……」
もしかしたら、朝起きるのが少しだけ億劫じゃなくなるかもしれない。
慎司くんに誘われたことだし、やってみようかな……?
「あー……でもなんか私寝てて、慎司くんが電話で起こしてくれる未来が容易に……」
想像できる……。
それはかなり申し訳ない。
……まぁ、ゆっくり決めることにしよう。
「次は遼か……」
確かに日記とか苦手そう……どんなこと書いたんだろう。
【楽しみにしていてくださいね】と書かれた文字が妙に悪戯っぽくて、こそばゆい。
少しの間離れてしまうけど。
どうか彼の笑顔を、忘れてしまうことがないように。
■後書き
慎司は先輩の扱いにかなり慣れたようです。
最早彼は「緋色の欠片」で一番の手練かもしれません。
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