二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【二次創作】泡沫【短編集】 ( No.219 )
日時: 2013/01/21 19:32
名前: 雲雀 (ID: Ma3wYmlW)

◇君がいてくれてうれしい。






 大人に言われたことだけをやって、眠る。
 それはなんて、つまらないことなんだろう。
 これがしたい、あれをやってみたい。そんな思いも全て、捩じ伏せられて、将来のためと、そう言われる。
 それなら、それらを押しつけられて、それらに押しつぶされて、いなくなっていった子供たちは、なんだと言うのだろう。

「つまんないなら、変えてみようか」

 君がそう言って、悪戯っぽく笑った。
 その言葉に返す言葉なんて、一つしかない。

「やるなら、派手にね」

 つまりは、ОK。
 さぁ、大人がつくったこの世界、壊しにいこうか。

 感謝してることだって、あるんだよ?
 玩具をつくってくれたり、間違いを正してくれたり。
 勉強も、運動も、俺らのために言ってくれてるんだよね。
 でもさ、間違いだらけの俺たちには、正しすぎるダウンロードはいらないんだ。
 あなたたちの作品には、なりたくない。
 正しくなくてもいい。自分らしくいられるなら。

 今日もまた、大人がつくったルールを破って、そして笑う。
 つまらない常識の中になんて、いたくないんだ。

「ほら、行こう」

 君が手を差し出してくれる。
 笑って手をとれば、そのままいっきに走り出す。

 いい子になんてなれないよ。
 だってまだ、子供でいたいから。






(このまま大人になんて、)
(なれるはずない。)









■後書き

 理屈じゃない、何かをちょうだい。

 我儘だって思うけど、まだ子供でいたい。
 本当は、ずっと子供でいたいです。