二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【二次創作】泡沫【短編集】 ( No.63 )
日時: 2012/11/04 14:16
名前: 雲雀 (ID: QGuPLo0Y)
参照: http://www.youtube.com/watch?v=wrjERLEIq4I

【つきうさぎ/初音ミク】






 微笑んでくれたあなたの表情を、私はもう思い出すことが出来ない。
 さよなら、と呟いたあなたの表情が、この世で何よりもきれいなもののように見えた。



 ——あの日の夜。



 もしも、私がもっと違う言葉を伝えることが出来たなら。
 あなたは、悲しむことなく、笑顔でいてくれただろうか。



「愛してます」



 空に何度も呼びかける。



 藍色をした雲が、世界を覆っている。
 遠く離れたあなたには、こんなちっぽけな私の声は、届かないでしょうか。



 涙がこぼれる。



 いつも、いつも、いつも。
 私の声は、あなたには届かない。



 遥かに続くこの空のように、からっぽになってしまった心。
 そんな大きな隙間を、私の瞳からこぼれ落ちるぬくもりで満たせたなら、
 あなたのもとに辿りつけるのでしょうか。






 たったひとつ。



 ただひとつ。



 どうしても、聞きたい言葉。



「一生届かなくても変わらず、」



 大好きなあなたのことを、






「愛していてもいいですか」



 微笑んでくれたあなたの表情が、私にはもう思い出すことが出来ない。
 それでも、もう一度出会うことが出来たなら。



 その時は、私の名前を呼んでほしい。






(何よりも愛おしい、)
(あなたの声で。)









■後書き

 書き直しました。
どうしようもない文章で、御免なさい。