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＊序章　０１


世の中の機械発達が驚くほど進んだもんだな、と実に思う。


「ナーヴキア本体とそれ用のゲームが当たったぁ？！」

《そう！！そうなの！！それも丁度二つとも当たったの！！》

信じられない。と私、クロムは呟く。

電話越しに話しているが、真情の弾む声で、その嬉しさがここまで伝わってくる。



ナーヴギアと言えばアレだ。
今世間で話題になっている、ゲームがリアルに体感できるというかなりハイテクなゲーム。
これさえあれば、コントローラーやタッチペンとか、いらないし、
聞いたところ、自分がゲームの中にいるような感覚の完全３Ｄだからもう２Ｄとおさらばだ。

しかし、値段が半端なく高いため、相当のお金持ちぐらいしか持っていないという。


それがこのあいだ、ナーヴギアの用の新しいゲーム発売と同時に、その会社が抽選で一万名様にナーヴギアとそのゲームをセットでプレゼントすると言い出した。どういう風の吹き回しだいったい。
まぁどうせ、高すぎて売れなかったんだろうと思う。

かかるお金は一万円。一万円払えば、あの超高級ゲームが手に入るのだから安いもんだ。



私は応募していないが、真情は二通ハガキで応募したらしい。
一万分の二という少ない確率で、見事に当たってしまった。

一つならまだしも、二つともあたったとなると、信じられないのは当たり前。


昔から真情は運がよかったが・・・。



《だからさ！！今からこっち来て二人でやらない？》

誘われた。
これからの予定は都合のいいことに、ガラ空きだ。
なかなか手に入らない超ハイテクゲームとくればやらない手はない。

「うん、わかった。今からそっち行く」





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カノンちゃんを借りる許可は既にとってあります。