二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 〜続・イナイレ*最強姉弟参上?!*〜イナGO人気投票実施中! ( No.144 )
- 日時: 2011/09/18 02:32
- 名前: 伊莉寿 (ID: r4kEfg7B)
4日ぶりの更新です(笑)
第14話 教室の空気
月「…明後日。」
月乃が広げる、一冊の手帳。
白いレース柄で、お嬢様らしい雰囲気。これはメイドがくれた物で、学校にも持って行くようになった。
その中のカレンダーを見て、彼女は呟く。
窓の外の空は、茜色。もう夕方だ。
月「…明後日、試合…。」
手帳の中のカレンダーの四角、その中に黒のボールペンで書きこまれている文字。
〝ホーリーロード予選・天河原中〟
普通に強い学校だと聞く対戦校。しかし雷門中も去年は準優勝だから、普通に行けば勝てるだろうと校内で言われているが。
フィフスセクターの勝敗指示が出ている。
神「月乃?夕食の時間だぞ。」
コンコン、とドアがノックされ、神童の声が曇って室内に響いた。彼女は手帳を閉じて机の中にしまう。
ドアをゆっくりと開け、廊下に出た。神童が立っている。2人は、リビングに向かった。
——翌朝
登校中。
時間があったため、神童は他の道を通ることにした。月乃に稲妻町の事を色々知ってもらおうと思ったらしい。
やがて、一軒の豪邸が現れた。後ろを歩く月乃が、足を止める。
月「……。」
神「?ああ、此処は鬼道財閥の家。」
じ、とその家を見る月乃、その横を自転車が通り過ぎる。
何を想ったか、月乃が神童に視線を移した。行くか、と彼が聞くと彼女は頷き、再び2人は歩きだす。
月「…知って、る…?」
小さな呟きは、蒼い空へと吸い込まれて———。
天「月乃さん、今日は俺の方が早かったね!」
月「…」
彼女は天馬を見てから、机の上に置いたスクールバッグから教科書を取り出す。天馬の笑顔が凍りつく。
天「…でも、月乃さん学校で笑わないね。笑った方が、絶対楽しく過ごせると思うんだけど!!」
彼女の手の動きが一瞬止まった。
笑顔で返事を待っているらしい天馬の方は向かず、ただスクールバッグの中をじっと見ている。
月「…そうだとしても。」
天「!」
月「貴方みたいに明るく過ごすと、私は疲れると思う。」
天「疲れるって…」
歌「おはよう杏樹、6月。」
天「名前で呼んでよ!!」
真面目な顔で返事をした月乃は、今ノート類を出している。天馬は席に戻る前にもう一度、彼女を振り向く。
顔は無表情で、少しだけ悲しくなった。
月「歌音、昨日は何処に行ったの?」
忘れ物が無いか確認しながら、月乃が聞く。隣の席の歌音は、一瞬考えるような素振を見せ、内緒、と答えた。
月乃は少し目を開いて、それから少しだけ伏せた。
月「なら私に聞く権利は無い…から質問は終わり。」
歌「そうね、貴女も隠し事をしているもの。…でもきっと、その内貴女にも分かるわ。」
歌音の方を振り向いた月乃に、彼女は微笑して見せた。月乃は「そう。」と小さく答えて視線を外す。
と、歌音が話題を変えた。
歌「そう言えば、明日ね、サッカー部の試合。…確かホーリーロード。」
月「勝敗の行方は、きっと誰にも分からない。」
歌「過去の実績からして、雷門中が勝つんじゃない?そうでしょう、6月。」
天「えっ…と、何の話を^^;」
月「ホーリーロード予選第1試合、明日でしょう。」
冷たく言い放つ月乃。天馬がその話かぁ!と表情を明るくして、喜んで質問に答える。
天「明日の試合は、絶対に勝ちますっ!!」
葵「その意気よ!天馬!!」
歌音が小さく息を吐き、月乃に視線を移す。彼女は天馬達の様子を見ていたが。
月「…そう、たとえ雷門中が昨年度準優勝校だとしても…。」
盛り上がる天馬、西園、葵に聞こえる様に言った。
月「明日の試合、勝つのは容易ではないはず。」
天馬が、驚いて彼女を見た。冷静な彼女の瞳が、天馬を捕える。
教室内にこの緊張感が伝線して、他のクラスメイトが静まり返ってしまった。全員が周りの動きを探っている。
と、教室のドアが開いた。
橘「おっはよ!みん…あれ、何でみんな静かなの??」
戸惑って教室の中をきょろきょろ見渡す橘。そんな彼女に、声がかかる。
「おはよう、橘さん。」
橘「…!」
月乃、だった。
橘(つ、つきのんかぁ、教室の中こんな風にしちゃったの^^;)
こうして、また1日は始まる。
*あとがき*
久々の更新っ!!やっぱりもう1日、学校生活を書きたくなりました。早く試合書け、って感じですね^^;
やっぱり裏を知ってる月乃から見れば、天馬の気持ちも神童の気持ちも分かるから複雑なんだろうなぁ…って思って。ポジションが定まりません(・・;)
感想等下さると嬉しいです♪