二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

第1章 王族の姫からの頼み事 ( No.94 )
日時: 2011/11/02 21:23
名前: おかゆ (ID: GlcCI1C/)

吹「・・・?今誰か『やめて!』って言ってたような・・・?」
ア「ハ?空耳だろ?」

全速力で走った3人(実際には2人は手を繋がれて身のまま走っただけだが)は、少し走った後、ゆっくり歩いていた。

すると、背後から何かを感じた。

それは、

ラ「ちょっと、ちょっと待ちなさいよ!」

教会で保護されているはずの水のラティア姫だった。

真「?何かあったンですか?」
ラ「貴女に渡す物があっただけよ」

ぷいっ、と視線をそらしたままポケットから何かを取り出す。
それは、

真「ハンマー・・・・ですか」
ラ「そうよ。悪い?」

水のラティア姫はこちらをチラリと見るだけで、何もポケットから取り出さなかった。

真「あ、えっと・・・・ありがとうございます。ラティア姫」
ラ「べ、別に貴方何かの為じゃないわよ!!///」

水のラティア姫は頬を僅かに赤く染まる。

真「じゃあ、オr・・・私はこれで」

赤頭巾真希はそう言った。
水のラティア姫から背を向ける。
その場からは慣れようとする。

地界と天界への道を解除した者を倒し、
監禁された白雪姫を救うために、
自分自身があまり知らない世界へと大きく踏み出そうとしていく。

そんな少女の手を。水のラティア姫が掴んだ。
ふらりと離れようとする少女の手を、確かに。
動きを止めた赤頭巾真希の耳に、水のラティア姫の言葉が届けられる。


ラ「絶対に、生きて戻ってきなさいよ」


言って、微(かす)かに笑って、手を離して。
水のラティア姫は赤頭巾真希に背を向け、去って行った。