二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 青の祓魔師〜赤き炎の少女〜 ( No.1 )
日時: 2011/09/14 07:25
名前: ★HITOMI★ (ID: H6c/o5GF)

私は何で生まれてきたんだろう—私はいないほうがいいのに。

第一話

私は父親が大嫌いだ。会ったことはないけれど。会いたくもない。なぜか。それは—悪魔だから。そう、私は人間と悪魔のハーフだ。しかも、魔神の中の魔神。存在は隠されているが、魔神と有名なサタンよりも上の悪魔らしい。私は母親を殺して生まれてきた。人間という、か弱い体で最強の悪魔の子を宿していたからだ。あとで見た母の日記には、私を愛していると記されていた。自分がにくい。最悪だ。自分という生き物がいやで何度殺そうとしたか。だが、無理だった。だから、私はあいつを殺す。人間に子をはらませたこと、私を生み出してしまったこと、サタンに命令してたくさんの命を奪ったこと。すべてひっくるめて。そしてあいつを殺した後には私も死ぬ。祓魔師に殺してもらえばいい。だが、あいつを殺すにはまず私が祓魔師にならなくては。

「新しく入ってきたから、みんなにあいさつしてくださいね。」
と、黒子が顔にいくつか付いたメガネがなんか言っている。あいさつなんて、よろしく。って言えばいいだけじゃないか。教室らしきところに入るとメガネが、
「今日は新入生がいます。武藤さん、入ってきてください。」
私は教室に足を踏み入れた。周りのやつらはギョッとしたように私を見た。まあ、驚くのも無理はない。私は長いマントにフードをかぶって顔を隠していたから。一応下には制服を着ている。
「武藤 薫。14歳。よろしく。」
私のあっけない自己紹介にみんなあぜんとしている。だが、おそらく名前と声音で性別はわかっただろう。もちろん女だ。私は塾生の面々をざっと見渡した。すると、気になる奴が目に止まった。藍色の目をしている。こいつはなんかありそうだ。絶対に。
「では、武藤さんは杜山さんのとなりに座ってください。では67ページを開いて—。」
私が席に座るととなりのやつが声をかけてきた。
「あ、あの、武藤さん、わ、私、杜山しえみ!よ、よろしくね!」
ふーん。私は無視してそっぽを向いた。友達なんていたってしょうがない。傷つけるだけだし、どうせ私は死ぬんだから。授業が終わって教室を出ようとすると、数人が近寄ってきた。
「俺、奥村 燐。よろしくな!」
「俺は、勝呂 竜士。わからないことがあれば何でも聞いてや。こいつらは、志摩 廉造に、三輪 子猫丸。で、先に行ったのが神木 出雲や。」
「よろしく。」
「仲ようしてください。」
と、言われた。私はふっと笑って、
「・・・・ご機嫌とり?」
と、言ってやった。これなら私と仲良くしようなんて気も失せるだろう。
「調子にのんな!」
と、奥村 燐が言った。思い通りだ。
「やめとけ、奥村。悪魔の力を使ったらあかん。」
と、勝呂 竜士がなだめる。悪魔?ああ、私の勘は正しかった。だからと言って何かあるわけじゃない。私は手をひらひらと振って教室を後にしようとした。だが、それが奥村 燐の怒りに火がついたみたいだった。その瞬間、奥村 燐の体を青い炎が取り巻いて、
「このやろう!」
と、私に襲いかかった。