二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 青の祓魔師〜赤き炎の少女〜 オリキャラ募集中! ( No.90 )
日時: 2011/09/25 11:54
名前: ★HITOMI★ (ID: H6c/o5GF)

第十七話

「では、またお会いしましょう?カオル様。」
ジユはそう言って姿を消した。私は真っ暗な闇の中にいる。残された私が感じるのは悶絶のような苦しみ。ジユが音もなく近づいてくる。紫のかかった、濃いピンクの瞳。ジユが近づいてくるたびに苦しみはさらにひどくなっていく。私はたまらずにさけんだ。
「いやっ!!」
そこは、前にもいた、塾の保健室だった。体中に包帯が巻かれている。前と違うのは、となりにはレイヤじゃなくて、奥村 燐と、メガネがいた。
「あっ、武藤!!お前だいじょうぶか!?」
「あっ、武藤さん、だいじょうぶですか?」
言っていることがほとんど同じだ。
「ああ・・・・。だいじょう—ううっ!!」
体中に激痛が走った。ただ、あのときよりははるかに軽い。
「ひどいけがでしたからね・・・・。これを飲んでみてください。僕が調合した薬です。」
と、私はメガネから、コップを受け取った。私はにおいをかいでみた。特ににおいはしない。そして、ゴクッと、一気に飲んだ。すると、
「おえっ。まずっっ。」
ゲェっっ。こんなまずいもんは見たことがない。
「ははは。でも、強力ですよ。ただ、風邪薬と同じで眠くなると思います。」
私はボフンッと、ベッドにたおれるように横になると、
「・・・・もう知っているのか。昨晩起きたことは。」
「悪魔が襲ってきたんでしょう?詳しいことはまた後で聞かせてください。それより・・・・。」
「なんだ?」
「実は・・・・。武藤さんの家が燃えていたんです。」
「えっ。」
家が?
「森に火の手が上がっていて、それで行く途中に・・・・。」
「私を見つけたのか。」
「はい。それで家は・・・・。全焼でした。」
「そうか。」
別に家くらいはどうってことない。貴重品なんてなかったし、ただ、寝泊りしてるだけだし。
「なので、武藤さんは、今日から正十字学園の寮に住んでもらいます。」
「えっ。」
寮に?私が?
「私が?」
「はい。それで・・・・部屋なんですが、武藤さんは兄さんとちがってちゃんとコントロールできてると思いますが—。」
「おい!雪男!その言い方はねえだろ!」
「だって本当のことでしょう?それで、フェレス卿と話し合った結果—その、武藤さんは赤い炎を持っているので・・・・いつ暴走するかわからないので・・・・六〇二号室、僕たちの部屋なんです。」
「はぁぁぁ!?」
奥村 燐が声を上げた。なんか、私よりも驚いている。
「そんなの聞いてねえぞ!」
「そりゃそうだよ、さっき決まったんだから。」
私が奥村 燐とメガネといっしょに?私は別にかまわないけど・・・・。私は奥村 燐よりも悪魔にねらわれる存在だ。いっしょの部屋なんかにいたりしてだいじょうぶなのか?私のせいで母のようにだれも死なせたくない。
「・・・・私と同じ部屋でだいじょうぶなのか?悪魔がいつ襲ってくるかわからな—。」
「それには心配入りません。そのために僕がいますし、学園の周りには厳重な結界が張ってありますから。」
でも・・・・。と、言いかけたとき、急に強烈な眠気が襲ってきた。私はギュウっと強くまばたきをすると、
「薬が効いてきたようですね。僕たちはこれで失礼するのでゆっくり休んでください。」
と、言って二人は出て行った。私は眠りかけながら、レイヤは・・・・。結局レイヤはいったいどこに?と、考えていた。